いかに肉親の情の関門を乗り越えたのか
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文/北京の大法弟子 洪恩生

 【明慧日本2013年4月29日】田舎の兄からの電話で「お父さんが肺がんと診断された」との知らせを聞いた時、私の心は衝撃を受けました。それからの1週間、私は表面上では平静を装いました。しかし、心の中では本当の私が出たり、偽りの私が出たり、正念で考えたり、人心で考えたり、右だったり、左だったりと心を掻き乱されました。一つ一つの念に対して選択しました。私は肉親の情に対する関門を突破する難しさと、大法の慈悲深さを体験しました。

 父にはますます肺がんのような症状が現れてきました。微熱が続いたり、急速に体重が減ったり、胸が痛み出したりしました。腫瘍病院の二つの科の医師から「肺がん」と診断されました。もう一つ別の病院でCT検査を受けました。医師がCT検査ではっきり分からない所があり、しかし肺結核でないのは確かだと言いました。

 それからの日々は、病院側からああだ、こうだと言われ、本当に経験をした人でなければ分からない辛さでした。地方に住む友達に、さらに権威ある医師を紹介してもらうことも考えました。しかしこの時、私の頭の中に「世の墜落を截窒(ふさぎとめる)」(『洪吟(二)』「普く照らす」)と、師父の説かれた法がふっと浮かんできました。このように考えるのは常人社会の中で培った悪い習慣で、大法弟子はそうしてはならないと思い直しました。

 父が不治の病を患っても、今までの頑固な考え方を変え、これをチャンスに修煉すればいいと心の中で思いました。もし、父が法輪大法を信じることによって肺がんが治れば、家族のみんなにも修煉のチャンスが訪れるかもしれないとも思いました。

 しかし、大法の機制は自動的に回っています。私の頭の中にまた師父の説法が浮かんできました「あなたは他人の生活に干渉し、他人の運命を左右することができるはずがありません。妻や子供、親、兄弟などのような家族の人たちの運命も含めて、他人の運命があなたの思い通りになることがありえるでしょうか?」(『轉法輪』)

 私ははっとしました。私は大法を利用しているのではありませんか? 私はこれを師父と交換条件にしょうとしているのではありませんか? 父の病気がよくなり、そして、家族が大法の真相をもっとよく知ることができます。結局は、父の病気がよくなることが条件です。家族が真相を知るというのは口実だと気がつきました。

 続いて、父の肺がんとどう向き合うかが問題でした。私達子供のために一生苦労してきた父を思うと、切ない気持ちになりました。もし父が先に逝ってしまったら、残された母はどうすればいいのかとも考えました。そう考えると心が締め付けられました。何日待っても検査結果が出ず、もうこれ以上待てませんでした。

 結果を待っていた時、私は父を田舎から北京の医療条件のよい病院へ転院させた方がいいのではないかとも考えました。もしそうなれば、実際問題として生活は父が中心になります。しかし、修煉者は衆生の済度を最優先に考えなければなりません。北京の大きな病院で治療した方がいいのですが、北京でなくてもいいはずです。もし本当に病気であれば、修煉者なら分かるはずです。どんなに大きな病院でも、病気を治療しているのではなく、病気を先送りさせているだけで、実際に病気を治療することはできないのです。

 私の頭の中にまた師父の説法が浮かび上がりました「最も一般的な例から説明しましょう。例えばどこかに腫瘍ができたとか、どこかに炎症が起きたとか、どこかに骨増殖症が起きたなどは、他の空間では、まさにその箇所に一つの霊体が居座っており、かなり深い空間に一つの霊体がいるのです」(『轉法輪』)医療技術がどんなに高くても、業力を根本的に取り除くことはできないと思いました。

 このように考えてから、心がかなり落ち着いてきました。看病は2人の兄にお願いして、私は北京で真相を伝えることに決めました。そんな時に明慧ネットでこんな文章を読みました。母親が危篤状態の時、一方で発正念のために別の現場まで行かなければなりません。どちらを選びますか? 同修は迷わず衆生済度のために発正念に行きました。結果的に危篤状態の母親は生き返りました。私はさらに自信がつきました。これでこそ真の確固とした大法弟子ではありませんか!

 地方の設備の整った大きな病院に転院して、やっと検査結果が出ました。結果を聞いた兄は自分の耳を疑いました、医師がはっきりと「これは肺がんではなく、炎症です」と言いました。

 短い間の出来事でしたが、肉親の情に対する、本当に厳しい試練になりました。しかし、慈悲深い師父はいつも側にいらっしゃり、いつも見守って下さっていることも実感しました。

 大法弟子は師父に対して、言葉で言い表せないほど感謝の気持ちでいっぱいです。今後は三つのことをしっかり行い、衆生済度を自分の最大の使命と考え、行動で感謝の意を表したいと思います。圓満成就に至る日まで歩み続けます!

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2013/4/15/272017.html)
 
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