刑務所の中の新しい修煉者
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2014年6月2日】私は2007年の年末、再び中共(中国共産党)に連行され、不当に重い判決を言い渡され、刑務所に拘禁されて迫害を受けました。当時のことが未だに忘れられません。入所した日、監視室内の若い受刑者が黙ったまま、ただニコニコしながら私をじっと見つめていました。私はきっと縁のある人だと思い、彼に尋ねました。名前は黄鋒(仮名)といい、暴力団の一員だったため20年の判決を言い渡され、他の省から移送されてきたそうです。

 ある日、私を監視する受刑者たちの隙を見て、黄さんは一枚の紙を渡してくれ、それには師父の詩が書かれていました。「大覚は苦を畏れず  意思は金剛より鋳られる  生死に執着無く  坦坦たり正法の路」(『洪吟(二)』「正念正行」)まさか彼は修煉者? その後、私も紙に書いて渡して彼に尋ねると、以前、拘禁された同修が書いてくれたそうです。黄さんは法輪大法の経文が欲しいと言いました。それはもちろん良いことです。そこで、私は自分が暗記した経文を書いて彼に渡すようにしました。もし一日でも渡さなければ、彼は請求してきました。彼が法を学ぶ時の集中し、興奮し、喜ぶ表情を見ていると、この人が法を得ようとしているのがよく分かりました。そして、私は暗記した経文を全て書き終えました。さて、どこから『轉法輪』を手に入れたらいいのでしょうか? 師父に助けていただくようお願いしました。

 ある日、仕事へ行く道で、誰かに突然名前を呼ばれました。後ろを振り向くと、以前、初めて迫害されて収容された時、同じ部屋にいた受刑者の田さんでした。挨拶した後、彼は小さい声で、今自分も密かに法輪功を修煉していると言いました。私は「素晴らしい、こんな邪悪な環境で法輪功を修煉しているとは」と激励しました。彼は「毎日手書きの『轉法輪』を読んでいるうちに、人が生きる真の意味が分かりました」と言いました。私は「とても素晴らしい、私にも手書きの本を1冊いただけませんか」と聞くと、彼は「いいですよ」と答えました。

 それ以後、私と黄さんは字を練習する機会を利用して、毎日法を書き写していました。その期間中、警官や監視の受刑者たちは何も言わず、いつもより穏やかでした。これは師父が守ってくださっていると分かっていました。

 そして黄さんの影響で、相前後して6、7人の受刑者が煉功し始めました。ある若者は座禅を学んで数日しか経たないうちに天目が開き、他の空間の多くの光景が見えました。彼は嬉しくてあちこちで話をしていると、すぐに刑務所側に通報する人がいて、ある隊は早くも法輪功の訓練基地になったと言いました。

 ある日、私たちの管区を担当する大隊長が私を事務所に呼びました。以前、私は彼にたくさんの手紙を書いて真相を伝えたことがあったので、彼は私に対して比較的寛容でした。私が事務所に入ると、彼の最初の一言は「兄貴、普段私が兄貴のことを守っているのが、兄貴には分かっているだろうね?」でした。私は「分かっています」と答えました。続いて彼は「今回、あなたが私に面倒をかけた。ある人があなたたちのことを所長に通報した。すぐ調べに来るかもしれない。今回はあなたが私を助けてほしい。黄さんたちに頼んで、彼らが誰かに法輪功を修煉しているかと聞かれたら、否認するように。そうすれば何事もない」と言いました。彼は普段大法弟子を守ってくれており、私はその場で、これくらいの手伝いはすべきだと思いました。

 そこで、私は黄さんに状況を伝えました。黄さんは思いがけず、「あなたは古い大法弟子にも関わらず、どうして私の信奉を人と取り引きするのですか? 私は法輪功を学ぶ勇気があり、人に知られても恐れません。誰に聞かれても、私は正々堂々と教えます」と言いました。その時、私は彼の固い正念に心を揺り動かされました。中共(中国共産党)に大法を学んでいると知られたら、20年の懲役刑は免れないでしょう。修煉を始めたばかりのこのような新しい修煉者を前にして、私は到底及ばず、恥ずかしく思い、さらに大法の超常的な威力を感じました。その後、調査にきて、彼は本当にそう答えました。その結果、隊長は他へ移動させられ、私も全刑務所で一番厳しい管区に監禁されました。

 昨年(2013年)、刑務所を出る数カ月前、思いがけず、私は黄さんと出会いました。彼の話によると、その後、彼も受刑者たちに監視されました。ある時、彼は仕事中、商品に真相資料を挟んで引き渡し、メーカーの人に発見されて省の労働教養局に通報されました。彼は当日から43日間も監禁され、警官と受刑者たちから残酷な拷問を加えられました。その苦しみは普通の人には耐え難いものでしたが、最後に彼は固い正念で迫害を停止させました。

 この刑務所は十数管区あり、どの管区でも法輪功を学んでいる受刑者がいます。どこの管区でも大量の人が三退していて、ある管区では受刑者、警官も含めて90%以上が三退しました。世の人々が目覚めたため、刑務所の中の邪悪の要素もますます弱くなっています。この状況から、邪悪な中共は法輪功を迫害することによって、最終的には失敗し、解体を招くことになる予見することができると信じています。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/5/25/292228.html)
 
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