恨む心を取り除く
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 【明慧日本2016年4月26日】次のような物語がありました。昔、ある女の子はいつも不思議な夢を見ていました。夢の中で沢山の人が一つの暗い部屋に閉じ込められ、扉にはサビた鍵がかかり、多くの人が中でここから出すように懇願しています。夢が覚める度に、彼女の胸のあたりが息苦しく感じ、そのうち、彼女は病気を患ってしまい、息苦しく、心が揺れ動き、イライラするなどの症状が次々と出てきました。

 彼女はある年配の僧侶が、あらゆる難病を治療できると聞き、山を越えて会いに行こうと決めました。僧侶は「この病気は難病ではない。私はあなたにこの金の鍵を上げるので、胸の前に掛けておきなさい。しかし、注意することは、またもしあの時と同じ情景の夢を見たら、この鍵で扉をあけて、部屋に閉じ込められた人々を救いなさい。そうすれば、あなたの難病も治ります」と教えてくれました。

 私は僧侶にお礼を言い、金のカギを首に掛けて家に帰りました。しばらくして、やはりまた暗い部屋の中にいる人たちの夢を見て、今回は、あの部屋に近づいてみたところ、部屋の中には全員自分が嫌いな人ばかりいました。お義母さんの悪口を言った人、隣近所の人をいじめた人、そして幼い頃、彼女を臭い溝に突き落とし、溺死させようとした人もいました。もう少し中を見てみると、何故か一匹の足の不自由な犬もいました。彼女が思い出したこの犬は、いつも通学の道で出現していました。要するに、この部屋には彼女を傷つけた人たちが、大勢いたことが分かりました。彼女は「この部屋を開けてはならず、彼らは罪を償わなければいけない」と思いました。そして、救助の声の中で、彼女は扉の鍵を開けませんでした。

 半年が経ち、彼女の病気は更に悪化し、僧侶に再び会いに行きました。僧侶は「これが最後のチャンスだ! でないとこのガギであなたをもう救えなくなる! 今夜またあの同じ情景の夢を見たら、その鎖が本当にサビついて開けられなくなる前に、必ず開け解放しなさい!」と言いました。年配の僧侶の話を聞いて、彼女は今度こそ開けようと決心しました。  

 夜になり、また同じ暗い部屋の夢を見ました。今度は何も考えず、勇気を出して鍵を持って、パカッとサビついた鎖を開けると、中の人々が必死に外へ逃げ出しました。ぼんやりとした中に、一人の女の子がゆっくりとこちらの出口に向かって歩いて来ました。だんだんとこちらに近づいて来ると、何だかこの女の子がどこかで会ったような気がし、自分によく似っているなと思いました。いや、よく見るとこの子は自分ではないですか! 乱れた髪、垢のついた顔、目はぼうっとしていて、非常に可哀想に見えました。眩しい光が彼女を照らすと、それを見ていた私は、目が醒めたような気がして、びっくりして冷や汗が出ました。

 この時、僧侶の声が聞こえてきました。「他人を閉じ込めることは、自分をも閉じ込めることに等しいことだ。自分の過去を鎖で縛り閉じ込めれば、自分の心もサビつかせ、ますます恨みと悩みが、暗い部屋を築くのだ。そうさせないために、さあ、心の窓を開けて、光で照らし、暗い部屋を解体するんだ」

 その後、彼女の病気は全て治り、彼女の目はキラキラと輝き、顔色が良くなり、さらに美しく綺麗になりました。

 大法の中でこれだけ長い間修煉し続けていて、私達の心にはまだあの暗い部屋、恨みの心があるのでしょうか。ここまで法を正していて、もし私達の心の中に、恨みの心が未だに存在するならば、ただ個人の向上に影響するだけではなく、衆生の済度にも大きく影響します。私達が他人を恨む時に、他人を恨む心をなくさなければ、自分も解放できず、いつまで経っても楽しく、愉快ではないのです。

 中国共産党文化に毒害された中国人は、ほぼ皆の心の中に一つの暗い部屋、恨みの心があります。幼い頃から階級闘争、暴力的な革命が植え付けられることで、すでに大脳の奥まで沁みこんでしまいました。邪悪が大法を迫害し、絶え間なくこれらの要素を強め注ぎ込み、いつも根本的にこれらを認識し、根こそぎ消去することができません。

 私は昔からずっと警察官のことを憎み、恨んでいました。警察官であれば、公、検、法の人員であっても、彼らもすべて迫害されている対象で、法を正す中で済度すべき衆生であると法理からはわかっていました。しかし、警察官を見る度に、頭に思い浮かべるのは、邪悪なものでしかありませんでした。警察官を邪悪と一緒にし、普通の世間の人として見ていなかったのです。だから警察官に対し、慈悲心など一切生じませんでした。

 去年、新しい身分証を更新したところ、また派出所の所長に差し押さえられました。私はこのことを知り、最初に思ったことは、自分の内を探すのではなく、派出所の所長に対する恨みでした。私はネットで「住民身分証管理法」を調べ、また派出所の所長が自分の出勤時間を利用しながら、自分の商売を経営していたことが分かり、所長を訴えようと決めました。「国家公務員として毎日出勤せず、自分の商売をしているなんて、規律委員会に訴えたなら、きっと所長の公職を降ろされ、クビにされる」といいきびだと思いました。しかし後になって考え直し、もし本当に訴えて、本当にクビにされたなら、所長は大法や大法弟子に対し、正しく認識されず、救われる希望があり得ますか? 身分証が差し押さえられたら、それを恨むのではなく、内に向けて自分を探さないといけないのではありませんか。

 警察官に対する恨む心は、心の中の暗い部屋に違いありません。師父は早くから法の中で、私達に暗い部屋を開ける方法を告げられ、金のカギである「内に向けて探す」ことを差し示されました。この恨む心の危害を認識し、そしてこの変異した生命を取り除けば、心の中に慈悲心が生まれるのです。振り替えてこれらの衆生を見ると、なんの職業であれ、すべて済度すべき衆生なのです。認識が深まり、向上すると初めて、瞬く間に大法の無限で、慈悲の心や素晴らしさを感じ、大法への確信が更に堅くなリました。自分の観念が変わったことにより、差し押さえられていた身分証が、すぐに返却されました。本当に師父がすべての道を切り開いてくださいました。観念が変わったことによって、すべてが正され、正しい形で表れました。

 実は、多くの警察官は、邪悪の要素にコントロールされ、大法弟子を迫害する訳ですから、私達は警察官らの背後にある邪悪な要素を、徹底的に取り除けば、多くの警察官に迫害の真相がわかるようになるはずです。

 法を正すことは、すでに終わりに近づいています。すべての大法弟子が師父からもらった金のガキを用いて、心の中にある「暗い部屋」を開け、光を入れましょう。人を救うことは自分を救うことと同じことです。慈悲で博大な心の師父、スパイをも済度される師父をお手本にし、私たちはこの恨みの心を持ったままで、いいんですか。早く恨みの心を取り除き、捨てるべきではないですか。

 
(中国語: http://www.minghui.org/mh/articles/2016/4/22/326974.html )
 
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