「逆手に取る」について
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文/河北省の大法弟子

 【明慧日本2016年9月9日】私はここ10年間なかなか自我から抜け出すことが出来ず、真剣に内に向けて探しましたが、根本的な執着と問題の起因を見つけることができませんでした。そのため、修煉し始めた頃のような素朴さと精進を取り戻すことが困難になっています。

 私は様々な衆生を救う役割を担っているのですが、同修は何か問題に遭遇した時や、難関を乗り越えられなかった時によく私の所に交流しに来ます。その他にも、連行された同修を助けるためにネットに記事を載せたり、シールを作ったり、発正念などにも全力を尽くしています。そのため、私の家は自然に「交流拠点」になり、静かな時はほとんどありません。時間が経つと法を勉強する時間が減っていき、勉強しても心に入らなくなり、煉功も怠けていきました。そして、同修からの非難や文句がどんどん増えていき、その1回1回はまるで「文化大革命」の時のように言葉遣いも荒くなり、批判もますますひどくなっていきました。それでも2、3日経てば、皆はまた私の家にやってくるのです。

 心性を守って内に向けて自分を探しましたが、結局根本的な原因と執着心を探し出すことはできませんでした。同修からの文句や咎めに対して心が動じることはなく、いつしか彼女たちよりも良く修めているという執着心が少しずつ芽生え、私に歯向かう同修は嫉妬心を持ち、党文化のやり方が多いといつも思うようになり、さらに他の同修も「彼女はあなたに嫉妬している」と言いました。

 しかし最近になって、真に心を静めて詳しく自分の原因を探しているうちに、自分が正しいとか、彼女の方が間違っているなどを考えなくなり、真剣に法を勉強し、法を暗記し、法を書き写すことができました。トラブルの中から抜け出して問題の背後にある実際の原因を探しているうちに、自分の過ちに気づいたのです。旧勢力が我々の隙を突いて邪魔をし、大法弟子としてやるべきことを妨害しているのです。そして、同修の嫉妬心から自分自身の嫉妬心に気づきました。師父は「悪者は嫉妬心によって、私のため、怒りのために、自分が不公平だと言います。善人は慈悲心が常にあり、憎むことなく、恨むことなく、苦をもって楽とするのです。覚者は執着心がまったくなく、幻のために迷っている世人を静かに観ています」[2]と説かれました。同修にある党文化はまさしく自分の党文化の現れであり、その他にも修煉する前と修煉し始めたばかりの頃にあった根本的な執着心を見つけ出しました。内に向けて自分自身を探す中で、今まで起きた様々な問題に対し、はっきりと分析できるようになりました。そして、常人の理をもって物事を図り、旧勢力が按排した罠にまんまとはまっていることに気づきました。

 師父の「それらの逆手を取ってそれらを利用したのです」[1]という説法について次のように悟りました。師父は法を正されていますが、旧勢力は法を正すすべての過程を細部まで細かく按排しました。しかし、それらの按排は師父が按排なさった道で大きな障害となったのです。師父はそれらの策略を逆手に取って、宇宙全ての衆生が法を正すことに対する態度でそれぞれを心性に合った場所に位置づけ、同時に大法弟子たちの法に対する信念の堅さを試し、大法弟子たちの積み重なった業力と債務を消し、さらに大法弟子たちに威徳を樹立してくださいます。つまり、私たちが修煉の中で遭遇した様々な困難は皆全て師父が良い事に変えてくださるのです。

 例えば、家族の中に真相を理解していない人がいて、大法弟子がやらなければならないことに大反対し、激怒する時、私たちは驚くことも、怖がることもせず、真っ先に発正念をしてその人の背後にある悪い霊体を消し去り、相手が落ち着くのを待ってから慈悲をもって相手の性格に合わせて真相を伝えていきます。この過程の中で自然に自らの不足を見つけ出すことができるのです。これはまさに「策略を逆手に取る」ことではないでしょうか。心性が高まるだけでなく執着心も取り除くことができ、邪悪を解体し、真相を伝えて衆生を救い、環境も改善して、さらには威徳まで樹立しました。この他にも、同修間におけるトラブルや邪悪による迫害、真相を伝える中で遭遇した小さなトラブルなど、様々な例があります。例え旧勢力にどのような按排をされても、私たちは策略を逆手に取ってそれを良い事に変えることができるのです。

 新宇宙の理が破られることはないということを旧勢力は想像もつかないでしょう。これは創世主の知恵なのです。この法理を悟ることができて、内心は喜びと光栄と師父への感謝に満ち溢れています。心身に現れた変化も大きいものでした。四つの発正念を逃すことがなくなり、朝も楽々と起きて煉功できます。以前は1時間の座禅を終わるまで耐えていましたが、今では何の苦痛もなく楽々と85分まで続けることができるようになりました。心の容量が大きくなり、自分を正すことだけを考え、学法時間を増やし、限られた短い時間の中でできる限り多くの衆生を救っていきたいと思います。

 注:
 [1]李洪志師父の著作:『二〇〇三年元宵節での説法』
 [2]李洪志師父の著作:『精進要旨』「境界」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/9/2/333801.html )
 
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