文/中国の大法弟子
【明慧日本2017年4月19日】大法弟子は社会の各種の環境の中で真相を伝える時、様々な人に出会います――良い人、悪い人、善良な人、凶悪な人、正義な人、邪な人、法輪大法を応援する人、反対する人。ここで述べたいのは、私が労働教養所にいた頃に出会った善良な警官と受刑者のことです。あっという間に10数年が経過したのですが、私は労働教養所で迫害を受け、多くの痛ましい苦難を被ったのです。しかし、あの時の感動話しは、依然として記憶に生々しく存在しています。
2002年、私は町で大法の真相が書かれた宣伝チラシを貼った時に逮捕され、不当に労働教養3年を宣告されました。私は労働教養所にいた時、迫害に抗議し何度も断食を行いました。また労働教育所の制服を着用することと労働することを拒否しました。その時、私は「私たち大法弟子は間違っていない、加えられた迫害を認める訳にはいかない、邪悪な労働教養所のために金儲けの労働を決してしない!」と思いました。正念が強かったので、労働教養所の警官も私に制服の着用と労働を強要しませんでした。そのように、私には充分な時間があって、師父の経文を暗記することができました。
ある日、慎重な性格の警官Aさんはグランドで私と単独の会話をしました。Aさんは「今日はそれほど時間に余裕がないので、単刀直入に言います。あなたの師父の本を私は読んだことがあります。読みたいわけではなくて、上層部が私たちに少なくとも3回『轉法輪』を読むようにと命令したからです。読み終わった後、我々の政府はどうかしたのか? と思いました。もしも、みんながあなたの師父が言った通りにすれば、我々の社会に、公安当局や裁判所、労働教養所や刑務所が必要なくなり、天下は平和になるのですよ」と話しました。
江沢民の嫉妬、法輪功修煉者数急増の理由などを聞いて、警官は「あなたの話にも一理があります。いわゆる天安門焼身自殺事件、もちろん、自殺した人たちが法輪功学習者だと私は信じません。1つとても簡単な質問ですが、あなたの師父は海外にいますが、あなたはここで辛い生活を送って、両親に心配と苦労をかけています。もし両親と師父の間で一つを選ぶとするなら、あなたはどちらを捨てますか?」と聞いた。私は少しの躊躇もなしに「どちらも捨てることをしません! 古くからの諺『一日の師、一生の父』、あなたもご存知ですよね」と答えました。実際は、彼に言えなかった言葉もあります。修煉者にとって師父は両親よりずっと大切で、厳密にいうと、親は決して師父と比べものにならないのです。
「そうそう、この質問について、私はわざわざ大隊に行って、そこの法輪功学習者に聞きました。師父を選ぶ人もいて、両親を選ぶ人もいました……一つしか選べないと思って彼らは本当に一つだけを選択したのです……平和な時、誰もが法輪功が良いと言えますが、迫害が始まると、誰がまた大胆に法輪功が良いと言えますか? 師父さえ裏切られるやつを、私は一番軽蔑します。もし、そのような裏切り者が修煉して天国に行けるなら、私だって不服ですが、天国の神々はどう思うのでしょうか? 幸い、あなたは私を失望させていません! あなたはきっと成就できると思います。但し、そのために歓喜心を生じないでくださいよ」
「ご心配なく。実は私の修煉はまだまだできていなくて、師父の要求まではほど遠いです」
「それでも落ち込まずに。覚えてください、1カ月後、私はまた話しに来ます」
私がまた断食をして抗議した時、禁足室で服を脱がされ、3人の警官が4本の高圧電気棒で私の全身を電撃しました。体を焼かれて焦げた臭い匂いを放ちました。
数日後、Aさんが私を見舞いに来て「大したものです、なんとか乗り越えましたね、感服します! もし、次回また断食抗議をやれば、最後まで辛抱してくださいね、死ぬことはないからです。もし死んだら、私はこの命であなたに弁償しますよ。断食抗議を続ければ、私はあなたのために出所治療の申請書を出せます。許可されると、あなたはすぐに家に帰れます。ここはあなたたちのような良い人のいるべき場所ではありません。ここを出たら、やるべきことをやってください。今回、もともと私はあなたの出所治療申請書を作成しようとしました。しかしする前に、あなたが断食を止めたと聞きました。また、あなたの師父が書いた新経文を持ち込んで、あなたに読ませようとも思ったのですが、しかし慎重に考えてから止めました。それよりもっと大事なこと(あなたをここから出すことがある)からです。どのみち、家に帰ったらあなたはいくらでも読めるから」
「ありがとうございます……」
「礼を言う必要はありません、まだ私は何もしていないからです」
彼が行った後、私は数えてみたら、今日で前回の会話から27日間が経ちました。
彼と会った3日間後、私は突然食欲がなく、58日目まで断食した時にAさんはまた来ました。同じ部屋にいる2人の受刑者(実は彼らは私を監視する役目を持っている)を外に出して、「今回こそ、辛抱して何も食べないでください、すぐに許可が降ります。もしあなたが食べると、私の苦心は水の泡になるだけでなく、あなたも3年間ここで過ごさないと出所できなくなります。あなたが耐えきれるかどうかを心配して、今日は実情を教えに来ました。もしあなたが出所する日に私がちょうど当番をしているなら、自らあなたを見送ることができます。出所してからは真相を伝える時に賢くやってください。また捕まえられないように」と言いました。
「ありがとうございます」
「礼を言う必要はありません。感謝するならあなたの師父に感謝してください。あなたの師父が言ったことを読んだからこそ、私はこのようにしているのです」
彼の言葉を聞いて、私は思わず涙を流しました。彼の最後の一言に私は感慨無量でした。大法の計り知れない威力、師父の計り知れない慈悲と厚恩はどんな言語を使っても表現しきれません。
「あなたの慈悲を、私も感じ取れましたよ」。私が涙を流したのを見て「私を慰めるため、激励するためだ」と彼は言いました。
彼が帰る前に、あの2人の監視役の受刑者を呼んできて、私の目の前で「今後、彼が煉功したいなら止めないでください、いずれ彼はすぐに出所するからです。今日はこのへんまでで、出所する時には私自らが見送りできるように勤務日を調整します」と言いました。
私は彼に合掌して「ありがとうございます! 出所してから、あなたとどうやって連絡をとればよいですか?」
「連絡する必要はありません。あなたはやるべき事をやれば、それで良いのです」
実は、あの2人の監視役の1人は名前が厳樹正といい、1年前から私に「煉功をしないか」と尋ねたことがあります。このように、私が煉功する度に彼は入口に座り、警官が巡回しに来ると、彼は声を出して挨拶をします。するともう1人の監視役・蒋さんは、私に「横になれ」と合図を出します。私が電撃を受けた際、警官らが出た後、厳樹正さんは涙目で私を見て、微かにぶるぶる震える声でこう言いました。「あの警官ら、本当に人でなし! あなたが言った言葉を私は永遠に忘れない。これからは悪い事を決してしません」。警官らが私の体を侮辱した時、あの卑劣な下品な動作を見るに堪えないと言って、2人は扉の外に行きました。厳樹正という名前はとても意味深くて、師父はこの名前を通じて私を教化しているではないかと時々考えます。
労働教養所にも善良な人がいます。直接。私たちから真相を聞く機会はないのですが、しかし、大法弟子の言動を見ると、法輪功は良いと彼らは分かっています。
例を挙げます。ある日、生産現場で労働した時、隣の作業台から2、3人の受刑者の雑談が聞こえてきました。1人は「法輪功はきっと良いものです。きっと我々の政府に問題があります。ここにいる3人の法輪功の人を見ても、彼らが乱暴な言葉を口にするのを一度も見たことがありません。それどころか、彼らは大声を出すこともありません。特に〇〇さんは、あれだけ長く断食抗議をしたり、電撃を受けたり、食事も粗末なものですが、しかし彼の体は健康で、私たちより年を取っているのに顔色が良いです。私は出所したら、必ず法輪功を探して修煉したいです」
「あなたは修煉すると、〇〇さんと同じように捕まるかも知れませんよ」と、もう1人が言うと「捕まってもかまいません。どのみちその時になると、私はもう法輪功を修煉しているからです」と彼は答え、そして2人は笑いました。