文/荷実
数年前に、師父のお写真の上にいくつかの赤い点が出てきて、そのうちの一つの赤い点を師父の代わりに負担してみることができればと思いました。その念が出た途端、すごい勢いの圧力が私に寄せかかり、まるで 幾万トンの巨石が体に落ちてきたように、言い表せないある力に捻(ねじ)られて呼吸もできず、すごい苦痛の中で四肢も動けなくなりました。 自分の命がどんどん遠ざかっていくように感じる中で、私は「助けてください! 私はこれを要りません!」と師父に助けを求めました。その一瞬で全てが正常に戻りました。このはらはらドキドキする過程がわずか2~3秒だけでしたが、私は生死の瀬戸際を乗り切ったような感じでした。 その後も続いていた恐れの中で、自分の身の程知らずのことや、師父が私たちと衆生のために耐えてきて下さっていること、さらに払われている多くの犠牲を考えました。
去年、あの同修は間違いを犯しました。入定の中で、私は天使である彼女の翼が真っ黒に染まっていて、墨汁が垂れていたのを見ました。彼女は悲しく振り向いて自分の翼を見つめていました。しかし、彼女には真に悔い改めようという念が出てきたとき、師父は彼女のために真っ白な翼を取り替え、彼女の業力も代わりに引き受けられました。
「皆さんはすでに最も困難な時期を乗り越えてきたのですが、最後の執着の中、くれぐれも心を放下してください。弟子の皆さんの苦痛はわたしにはすべて分かっています。実は、皆さん自身よりもわたしは皆さんのことを大切にしているのです!」[1] 。
数年来の修煉の道のりにおいて、絶えず精進の心を保つことができませんでした。それでも師父は依然として私たちを見守り、大切にして下さり、常に教化して下さいました。反対に、自分は時間と、師父から与えてくださったすべてを大切にせず、安逸の中で歩いて止まり、躓(つまず)きながら今日まで歩んできました。本当に師父と天国で私を待ち望んでいる家族に申し訳なく思っています。
上記の認識を得てから、私は着実に修煉するように自分に言い聞かせ、毎日の時間をきちんと配分し、なすべきことをきちんと行い、着実に修煉していく過程で以下のことを悟りました。様々な感覚や情緒、欲望が現れたとき、それが「私」であり、「真の自分」ではありません。「無私」となれば、文句を言わず、細かいことを気にせず、嫉妬もせず、他人の良いところを見ながら他人のために考え、「衆生を救うことを一心に考えて、清らかな心を保つ」ことができます。
注:
[1] 李洪志師父の著作:『精進要旨二』「最後の執着を取り除こう」