修煉者は、常人の事に関わってはならない
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 文/中国の大法弟子

 【明慧日本2020年9月2日】ある日私は街頭で、激怒した父親が自分よりも身長の高い息子を叱ったり殴ったりしており、息子の方も不服そうに大声で言い争っている情景を見かけました。おそらく子供の母親と思われる女性は、怒っている父親からしばしば引き離されていました。そのとき多くの通行人は、殴られた息子がかわいそうだと思い、路上で自分の息子をあんな風に殴ったり、叱ったりすることが出来るものなのかと思ったようです。すると、ある男が父親の言動に腹を立て、その父親と喧嘩を始めました。さらにその後、息子がその男と喧嘩になり、息子は「なんで父親を殴るのか? 」と言いました。すると、多くの人が駆け寄って来て、喧嘩の仲裁に入りました。しばらく経つと、この父親は落ち着いた様子で車に寄りかかり、今度は別の人から説教されていました。

 その通りには市場が立ち並んでおり、多くの人が彼らの言動を見て、本当に我慢できずに笑っていました。今回の喧嘩は周囲を十分に騒がせました。私もひどく笑ってしまいました。人間の言動は、本当によく分からないものです。一体、誰が正しくて、誰が間違っているのでしょうか?  私はなぜこんなに不思議で、滑稽なことに遭遇したのでしょうか? 突然、私は分かりました。師父が私を啓発してくださったのです。つまり、常人のことに深く関わってはならないということです。そして、常人のことに関わっても、うまく仲裁できないということです。

 少し前のことですが、親戚があることについて話してくれました。従姉は自分の弟に2年分の給料の支払いを滞(とどこお)らせていたのですが、この従姉の商売はかなり儲かっていました。しかも、彼女の実弟への月給は、平均よりも1500元(およそ2万3000円)も低かったのです。あるとき、従弟からそれを聞き、私はとても腹が立ちました。私の実弟も同じですが、離婚の際に100万元(およそ1535万円)以上の住宅を含めて、ほとんどの財産を元の妻に騙し取られました。これには私も非常に腹が立ちました。

 師父は「よくお話ししているように、人と人との間にトラブルが起きて、ある人が他の人を蹴ったり殴ったりしている場合でも、もしかすると殴られた人が殴った人に借りがあったからかも知れません。二人の間はそれで帳消しになるでしょう。あなたが入ると、それが帳消しにならず、次回にまわされてまた一からやり直さなければなりません。つまり、あなたに因縁関係が見えなければ、間違ったことをしやすいし、それによって徳を失いやすいのだということです」[1] と説かれました。

 実は数日前、夢の中で師父は私を啓発してくださいました。それは人間のことに関わりあってはならない、ということです。私は自分の言動は自制していたつもりでしたが、心の中ではまだ不公平感がいつもありました。私は「弟の元の妻は、本当に悪女である」といつも思っていました。実は私は相変わらず頑迷で、悟らないままでした。だからこそ、師父は私にそのような喧嘩の現場を見せてくださり、常人の情に陥らないようにと啓発してくださったのだと思いました。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/10/2/375165.html)
 
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