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台湾:各界が衛星契約を妨害する中共を非難(写真) (明慧日本)台湾の最大手通信業者・中華電信の子会社である「国際電信」は2011年4月、新唐人テレビのアジア太平洋局に8月以後の契約を更新しないと通告した。理由は新衛星「ST-2」の帯域幅が不足だという。
新唐人テレビ側は、国際電信の公式サイトで、「ST-1」の後継機である「ST-2」は、前衛星より性能が向上し、カバーするサービスエリア、帯域幅がより広くなったと発表されており、新唐人との契約を更新できない理由と真っ向から対立していると指摘した。同時に台湾政府に向けて、独立したマスコミの発言の自由と、台湾の報道の自由を守るよう呼びかけた。国際電信は事実上政府の管理下にあるとされている。 アメリカに本部を置く新唐人テレビ局は、中共(中国共産党)の圧力を恐れず、長年にわたって中国国内の真実を中国人に報道し続けてきたため、中共当局から目の敵にされている。これまで中共当局からの妨害により、2008年、ニューヨーク本社はユーテルサット社との衛星契約が破綻となり、翌年の2009年、台湾局の放送も長時間にわたって妨害された。 今回の事件も同様に大きな波紋を呼んだ。台湾だけではなく米国、香港など各界から非難の声が上がった。
5月3日の「国際メディアデー」に、米国会下院議員ダナ・ローラバッカー氏は台湾の馬英九総統に書簡を送り、「台湾政府が民主主義を促進する作用のあるテレビ局との契約を破綻させれば、米国の台湾への支持を考量せざるを得ない」と明言した。 台湾の立法委員らも「これは民主主義の後退であり、台湾の恥である。契約の非更新は理由として成立していない。これはきっと中共と台湾政府からの圧力によるもので、中華電信は事実関係を公に説明すべきだ」と述べた。 香港の議員らも、「中共の情報封鎖の手が海外にまで伸びている。中共は独裁者の本性を国民に知られることを恐れている。民主と言論の自由を保つため、皆が立ち上がるべきだ」と語った。 自由通信放送協会秘書長・呉政翰博士は「中共の政権樹立60周年であった2009年の前後に、新唐人アジア太平洋局の電波が妨害された事件で、台湾の報道の自由についての評価がすでに落ちていたのに、今年に入って再び、このような事件が起り、国際社会の評価は更に下がるだろう」と心配していた。フリーダムハウスの11年度の報告によると、台湾の報道自由は48位まで下落したという。
世界最大手の記者団体である国際ジャーナリスト連盟の中国と香港地域の代表・胡麗雲氏は「中華電信が公には業務が拡大できるとアピールする一方、裏では、新唐人テレビに帯域幅不足を理由に契約が更新できないと通告したことはとても不自然で、その背後にはきっと何かがあると思う。報道の自由がただの言葉にならないように祈っている」と、台湾の報道の自由を心配していた。 台湾でも新唐人テレビの視聴者は多く、今回の事件に多くの人が関心を示した。 2011年06月09日 (English:http://www.clearwisdom.net/html/articles/2011/5/8/125011.html) |
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