【明慧日本2013年3月25日】河北省の法輪功修煉者・鄭祥星さん(45歳が中共(中国共産党)に迫害され、3人の弁護士が立ち上がり鄭さんの無実を弁護した。そして、司法的措置を取り真相を明らかにし、国の賠償が必要であると結論付けた。しかし、弁護士が離れてからわずか1時間後、鄭さんは再び強制連行され、保定刑務所医院に監禁された。
鄭祥星さん |
保定刑務所医院の病室は治療室ではなかった
2月21日午後1時、保定刑務所医院長らは、鄭さんの妻と息子の宿泊先のホテルから弁護士達の離れる時刻を把握し、家族に知らせずに鄭祥星さんを連行し、保定刑務所医院に移送し監禁した。
この保定刑務所医院は、法輪功修煉者の治療機関ではなく、迫害するための機関である。鄭さんの妻と息子はこの事実を知った後、鄭さんの安否を非常に心配している。22日、鄭さんの妻と息子は病院を訪れ、鄭さんとの面会を要求した。すると、病院側は鄭さんの病室へ案内した。部屋は驚くほど広いのにベッドが二つしか置かれていない。一つのベッドは空きで、もう一つのベッドに鄭さんが座っていた。鄭さんの周りに4名の受刑者が囲む形で座っていた。家族は鄭さんに「ここがどこなの知っている?」と訪ねると、鄭さんは「分からない」と答えた。家族が「ここは保定刑務所医院よ」と答えると、鄭さんの目からすぐ涙がこぼれ落ちた。その時、家族は鄭さんの様子が前の日と明らかに違うことに気づいた。たった一晩で非常にやつれていた。家族は室内の温度が非常に低いことに気づいて病院側に「なぜこの部屋はこんなに寒いの? 私でさえダウンジャケットを着ても寒いのに」と聞いたが、返答はなかった。病室の設備は疎かで、治療のために設置した治療室ではないことは明らかであった。家族は北京の大きい医院へ移して治療したいと院長に要求したが、院長は「省内なら考えるが、北京はだめだ」と応じなかった。
妻と息子が路頭で泣き崩れ 通行人が中共に憤慨
翌日、鄭祥星さんの妻と息子が再び病院を訪れると面会を断られた。休日という理由でドアも開けてくれなかったという。門前払いされた親子は病院の外で泣き崩れた。通りかかった町の人々は様子を聞いて、中共に不当に迫害されていることを知り、非常に怒りを感じ、中共の非人道的な悪質な行動を非難した。ある人は「私はネット掲示板に今日のこの出来事を書き込みます」と話した。また、「テレビ局に電話をして暴露したい」「裁判所に告訴したい」などと話す人もいた。
人が次々と集まってくると、保定刑務所医院の警備員が集まった人々を追い払った。それでも多くの人々は離れようとしなかった。保定刑務所医院側は民衆を恐れて車を呼び、鄭さんの妻と息子を慌ててホテルまで送った。
鄭祥星さんの現状
鄭さんは保定刑務所医院に連行され2カ月間監禁された後、心身ともにひどい迫害を受けて恐ろしい姿へ変わっていた。片方の目が腫れて茶碗のように大きく膨らんでいる。体中に黒と紫の傷跡があり、体は痩せ果て骨と皮しか残されていない。見る人の誰もが、この状態で生きていることに驚くほどの姿になっていた。最初は家族も彼を別人だと思っていた。
鄭さんは昨年2月25日に地元の警察によって連行された。5月29日、唐海県裁判所は、星さんの2人の弁護士による有力な弁護と数々の正当な論点を無視し、強行して懲役10年の不当判決を言い渡した。その後、8月8日に鄭さんは保定刑務所に移送され監禁された。その後、家族は保定刑務所を訪れ、鄭さんとの面会を要請したが、認められなかった。10月26日、鄭祥星さんは迫害によって脳内出血となり、危篤に陥った。27日鄭祥星さんは保定第一中心医院に搬送された。その時、目が大きく膨らみ、大小便の感覚と機能を失っていた。死の寸前であった。
家族に知らせずに病院側は2回頭部の手術を実施した。当時、手術に関わった医者の話によると、鄭さんの脳は破損状態で、脳内の広い範囲で大出血があったという。これは明らかに外部の打撃によるものであると話した。手術で鄭さんは脳の骨を6〜7センチ切り取られ、言葉をコントロールする神経、視覚、記録に関わる神経が入った脳の部分が摘出された。
保定第一中心医院が行ったCTスキャナーの診断結果によると、鄭さんの脳細胞はほぼ全死していた。しかし、その後のリハビリで鄭さんは奇跡的に回復を見せた。記憶や言葉の機能も徐々に回復していた。しかし、鄭さんの回復を知った保定刑務所側は不安を感じていた。もし鄭さんが死ねば彼らの罪は闇に葬れるが、鄭さんが完全に回復し記憶が戻ったらすべてが白日のもとにさらされてしまう。保定刑務所はそれを極めて恐れていた。その後、これが理由で鄭さんは保定刑務所医院に連行された。
保定刑務所は多くの善良な人の命を奪っている
保定刑務所はなぜ鄭祥星さんの回復を恐れているのかといえば、彼らには人に言えない恐ろしい犯罪記録があるからである。彼らは多くの法輪功修煉者を転向させる(信条を放棄させる)ためにさまざまな手口で暴行・拷問を実施し、多くの人命を奪っている。これまでに、法輪功修煉者の王剛さんは転向を拒否したため、保定刑務所で各種の拷問を受け、死の寸前で秘密裏に唐山冀東刑務所に移され、その後すぐ死亡した。法輪功修煉者の李彦生さんは迫害され、内臓がほとんど破裂して不自由な身体になった。郭漢坡さんも転向を拒否したため、保定刑務所で殺害された。
弁護士らが立ち上がる
鄭祥星さんの3人の弁護士達はついに立ち上がった。弁護士達は下記の行動を取ることを決定した。
1.直ちに鄭祥星さんを保釈して治療を受けさせる
2.国からの賠償を要請する
3.鄭祥星さんが受けた迫害の真相を明らかにする
しかし、保定刑務所は罪を恐れ、3名の弁護士が帰るとすぐに鄭さんを保定刑務所医院に強制連行した。ここで鄭さんを殺害し、罪を隠滅する恐れがある。
鄭祥星さんの救援を求め7千人が署名
鄭さんは唐海県十農場場部の小さな家電の店長。いつも笑顔で接客をし、サービスもとても良いので地元で人気ナンバーワンの店である。鄭さんが迫害されていることを地元の住民はどうしても見過ごすことができなかった。
昨年2月25日に唐海県の公安局国保大隊隊長、十農場公安派出所所長ら十数人の警官によって、鄭さんは連行された。地元住民はこの情報を知り、「中共はチンピラと変わらない」と怒りを覚え立ち上がった。
河北住民が自ら拇印を押して証明し、鄭祥星さんの釈放を求める |
住民は鄭さんが裁判所に不当に懲役10年の不当判決を強制されたことを知り、指先を朱肉で染めて押印し、自ら立ち上がり、鄭さんの釈放を要求した。ある70歳の年配者が「今の社会はなぜ良い人をいじめるのか? どうしても理解できない」と訴えた。
現在までに7000人の署名が集まっている。人々は中共に対して、直ちに鄭さんを釈放するよう要求している。
(注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)