神韻オーケストラの特色と精妙なところ
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2019年8月28日】同修達が神韻を広める過程において、神韻オーケストラの楽器の組み合わせの特徴と体系をあまり理解しない人に出会うことがあるかと思い、ここでは、プロの視点と自分の次元から、神韻オーケストラの特色と精妙なところについて、自らの体得を皆さんと分かち合いたいと思います。ご指摘と交流もお待ちしています。

 まず、中国5000年の神伝文化の復興が目的である、との位置づけを明確にしておきましょう。

 中華文明を復興するならば、特色のある中国の民族楽器を当然使わなければなりません。神韻は中国の伝統楽器を西洋のオーケストラと見事に融合できた初めての団体であると言えましょう。なぜなら、他の楽団はそれらを使って独奏やあるいは協奏することが出来ても、合奏することができないからです。

 琵琶と二胡の音色が非常に独特で、オーケストラのどの楽器も取って代わることが出来ません。言い換えれば、これらの楽器の音色は個性が強すぎて、他のどの楽器もそれを抑えることが出来ず、それがゆえに、これらの楽器は西洋のオーケストラと融合するのが非常に難しく、ハードルがとても高いものです。しかし、神韻はそれを見事に実現することができました。それは神韻には独特な楽器の組み合わせ方法と体系があり、つまり、楽器の組み合わせ方法を新たに調整したからです。

 例えば、二胡と琵琶がどの楽器と組み合わせをし、どの楽器と組み合わせをしないか、それらについて詳しい要求があります。料理するのと同じで、どんな食材でも一緒に入れればいい訳ではありません。食材をうまく組み合わせして、初めて色、香り、味、すべてが完璧な料理が出来上がるのです。伝統的なオーケストラの楽器の組み合わせとの違いこそ、神韻のセールスポイントと特色なのです。個人的な理解では、神韻オーケストラの中で、琴(きん)や筝(そう)を使わないのは、竪琴がそれに取って代わることが出来、蕭(しょう・中国の木管楽器 縦笛)あるいは竹笛を使わないのは、フルートとピッコロが取って代わることができ、チャルメラを使わないのは、トランペットが取って代わることができるからです。もし同じような帯域の音が重複していると、その帯域の音量が大きすぎて、その結果、音のバランスを失って全体の調和を欠いてしまうからです。 

 オーケストラの楽器の組み合わせを見れば、標準的な楽器の編成には、琵琶のような撥弦楽器はありません。もちろんギターのような比較的に近いものがありますが、オーケストラの標準的な編成範疇には入りません。一方、二胡は「2弦のバイオリン」との別称があり、その音色がバイオリンとはかなり異なりますが、しかし、二胡は弦楽とうまく融合することが出来、しかも、ユニークな色彩を与えてくれることが出来ます。ですから、二胡は独奏することも、合奏、重奏、協奏もできる楽器なのです。二胡と琵琶、それに、中国の打楽器の太鼓、銅鑼(どら)、木魚、磬(※1)などをオーケストラの楽器と融合すれば、中国の民族音楽の特色が出るだけではなくて、相乗効果も生まれて音色がもっと豊かになり、音の密度がアップし、エネルギーもさらに強くなります。

 それに、師父はこれらの楽器を選択される過程では、五音と五行の対応、五行と五臓の対応の要素も考慮されておられ、演奏した音色が法のエネルギーも備えているのです。人体が直接それを受け入れ、吸収し、その音色が生命の深い所まで伝わり、衆生を救い済度する効果を果たすことが出来るのです。

 ですから、神韻オーケストラを鑑賞する際に、西洋あるいは中国音楽の固有の考え方を持たず、その文化の内包、音楽の背後にある意義を味わい、神伝文化の精髄を感じ取るべきだと思います。

 ※1 磬 (けい・中国古代の体鳴楽器で、「ヘ」の字形をした石または玉や銅製の板を吊りさげて、バチで叩いて音を出す)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/7/26/390612.html)
 
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