国際社会の責任追及を前に 中共中央宣伝部は責任逃れ
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 【明慧日本2020年4月24日】情報筋によると、国際社会からの責任追及と賠償請求の声が高まる中で、中央宣伝部は先日、中国のマスメディアに「緊急通達」を出して、これまでの報道方法にブレーキをかけるようにと求めた。これは従来の報道に関する指導方針からの責任逃れではないかと見られている。

 中央宣伝部の緊急通達によると、これまでの「感染病対策において、中国政府は如何に素晴らしく、海外諸国は如何にダメか」についての報道を直ちに中止するようにと指示した。そして、これは中央宣伝部の上層部が「情勢によって下した辛い決断だ」と知らせてきたという。

 アナリストは、「中共の中央宣伝部が報道に関する指導方針の責任から逃れ、先頭兵として、将来に身代わりの犠牲になるのを免れるためだ」と分析している。また一部の専門家は、「中国共産党(以下、中共)指導部の派閥闘争の産物だ。しかし、いくら派閥闘争が行なわれても、中共の本質は変わらないだろう」と言った。

 2020年1月に中共ウイルスによる新型肺炎が発生してから、中共メディアは感染状況を覆い隠し、偽のデータを作り、感染症が拡大する中で情報操作を行ない、世論の操作を行ない、中国での反米感情を煽り、台湾への武力侵攻の民族感情を煽り立てた。

 中共メディアによる洗脳と煽りを受けた多くの中国人は、「中共」を「中国」と同一視し、「大躍進」と「文革」の当時の熱狂に陥っている。

 4月14日現在まで、中国と北朝鮮を除けば、全世界では、中共ウイルスによる死亡者はすでに12万6000人に達し、アメリカでは、第1次世界大戦の時よりも1万人も多くの犠牲者を生んだ。そして、過度な「中国依存」をしている世界経済も、大打撃を受けた。

 ますます中共の本質を見抜いた国際社会は、「脱中国」の動きを加速させている。その中で、日本政府は緊急経済対策を打ち出し、過去最大の108.2兆円の予算案から、2435 億円を割り当てて、生産拠点が集中する中国から日本へ国内回帰させることや、第三国への移転を支援し、寸断されたサプライチェーン(※)を回復するようにと表明した。米国ホワイトハウスのラリー・クドロー顧問はその報道を受け、「アメリカ政府も移転費用を全額負担して、中国から撤退するアメリカ企業に協力すべきだ」と言った。

 少し前、イギリス、米国、オーストラリア、インドなどの国は、中共ウイルスによる世界経済への打撃について、中共に賠償請求を求めるべきだと主張し、そして、国際社会が連携して中共に制裁を加え、中共との関係を見直すべきだと呼びかけた。

 4月の初め、イギリスの外交シンクタンクのヘンリー・ジャクソン協会は、ある調査研究を発表した。それによると、中共ウイルスによる感染者数は全世界で百万人を突破し、イギリス、米国と日本を含む7カ国が被った損失は3.2兆ポンドに達したという。この研究の目的は、中共の潜在的な責任を追及し、法的な措置を取るためのものだった。

 調査研究に携わるマシュー・ヘンダーソンさんは、「中共はSARSの時の失敗した教訓を生かしていない。中国政府の初期対応の誤りや情報操作などによって、新型感染症はSARSの時よりも遥かに深刻な結果をもたらした」と言った。

 (※)サプライチェーン(日本語では「供給連鎖」といわれ、商品や製品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れを表した経営用語の一つ)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/4/15/403871.html)
 
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