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杜挺さんら4人の法輪功修煉者、迫害実例に基づいて国連人権理事会に提訴(写真)

(明慧日本)法輪功人権チームは2009年7月9日、および8月12、13日に、杜挺さん、鐘振福さん、張立田さん、鄭守君さんら4人の法輪功修煉者が受けた迫害の実例を、「緊急呼びかけ」および「不法と任意による致死」という形で国連人権理事会に提訴した。

 「不法と任意による致死」の提訴について、特別調査員は次のような行動を取った。「緊急行動」において、命の危険に晒される被害者に対し、調査員は当局の政府に、被害者の安全を確保するよう呼びかけ、類似事件の再発防止を要求する。二. すでに発生した不法と任意による致死事件について、調査員は当局の政府に事件の発生状況を検問し、事情説明を要求する。殺人容疑者の法制裁の有無、被害者の家族に合理的な賠償を与えたかなどの情況を追跡する。三. それ以上深刻な場合、調査員は、当局の政府に国内の実地調査を要求する。四. 以上について、調査員は国連人権理事会に調査報告書を提出する。五. 特別に深刻な情況に対して、調査員はそれをマスコミに公表して評論を興す。

 「不法と任意による致死」事件の特別調査員は、国連においてはじめて設立された人権特別調査員で、法輪功修煉者の迫害致死の事例を国連の年度報告に数多く取り上げている。以下の迫害情况は「不法と任意による致死」事件の特別調査員の重点調査内容である。1)拘禁による致死、2)警官の過度あるいは不当な暴力による死亡、3)軍人や警官による民間人の虐殺、4)死による脅威(「転向しなければ殺すなどはその典型的な事例」、5)集団殺りく(集団の定義は、国家、民族、部落、信仰に当てはまる)。また、国家の殺人容疑者に対する庇護と放任についても特別調査員の重点調査項目となる。

 法輪功人権チームは、法輪功修煉者に対して、中国大陸で受けた各種の拷問や虐待の実情を、詳細に整理して明慧ネットにアップロードするよう呼びかけ、迫害の証拠の収集を強調している (国連特別調査員は、迫害の事例を暴露するのに写真などの添付でその事情説明を強化することができる)。特に、不法な拘禁から釈放された法輪功修煉者は、拘禁期間に受けた迫害によって負った傷などの写真を残して、今後の証拠とし、ひどく迫害されて自ら写真や証拠が取れない場合、家族や友人や同修の協力を求めるよう促している。

 以下は国連人権理事会に提訴した杜挺さん、鐘振福さん、張立田さん、鄭守君さんの4人の法輪功修煉者が受けた迫害実例に関する内容である。

杜挺さん

 杜挺さん(43歳男性)は、上海市提藍橋刑務所で7年拘禁された。2001年5月4日、上海市閔行区公安局と海口区警官に不法に逮捕され、2002年3月18日に上海市閔行区人民裁判所に不法に8年の刑罰を下され、上海市提藍橋刑務所に拘禁された。その間、杜さんは400日の断食で迫害に抗議したため、警官から各種の残虐な拷問で苦しめられた。2007年初めに、虐待や拷問によって一度肺水腫で、命を失いそうになった。その後、杜さんは肺結核を患ったが、刑務所は、各種の口実を作って杜さんを妻と面会させず、服役中重病のための一時出所もさせないどころか、警官・張毅が指図した邪悪な受刑者から各種の残虐な拷問を受けた。

 2008年初めに再び命の危険に晒され、上海刑務所総医院に送られた。家族が見舞いに行った時、彼はすでに体が衰弱し、歩行困難で車椅子に頼らなければならなかった。杜さんは治療から刑務所に戻ったのち、警官に裸にされて死人ベッドの上に縄で縛られ、受刑者に命じて24時間の監視、罵り、嘲笑、めった打ちをされた。その間、杜さんの家族は、一時出所を要求したが、刑務所に拒否された。杜さんは、すでに意識が朦朧となり、体が極端に衰弱してほとんど本来の姿形を失った。その後、今年6月ごろ刑期満了後に釈放された。

鐘振福さんが拷問を受けた後の写真、足の傷がただれて深刻になっている

 鐘振福さん(58歳男性)は、2008年5月4日午後、不法に逮捕された。当夜、平度刑務所の中で鉄の椅子に縛り付けられ、熱湯をかけられるなどの拷問と尋問を3日間続けられた。この間、警官は、鐘さんに対し足かせをつけたまま、鉄の突起が付いている鈍器で頭部を殴って重傷を負わせた。その後、足かせをつけられ、独房に拘禁され受刑者に罵られ、法輪功の創始者をけなすように脅迫された。鐘さんが罵らないのを見て、受刑者は鉄の突起が付いている鈍器で1時間以上殴り続けたので、受けた傷が深く立つことができなくなった。鐘さんは病院へ送られ、検査を受けた後、医者は足の傷が非常に深刻であると伝えたため、警官らは責任逃れのため、直ちに釈放した。しかし、鐘さんはその後1カ月入院して1万元以上を支払わされても、傷が治らないまま、2008年7月20日に死亡した。

張立田さんの遺影(右1)

 張立田さん(36歳男性)は2008年4月、「オリンピック開催のため」という名目で莱州市「610弁公室」の長・劉京兵率いる警官らに実家で連行され、錦州市第一留置場に拘禁され、2008年8月7日に5年の刑を受けた。2008年10月、張さんは錦州刑務所二十監禁区域に連行され監禁された後、何回も受刑者に集団で暴行された。2008年11月16日、張さんは断食で虐待に抗議した。その翌日(11月17日)、張さんは監禁区域区長・張宝志に指図された4人の受刑者にめった打ちされて、死亡した。現場では数人の受刑者が目撃した。その後、施設では、張さんの死体に対し家族の死体検査要求を拒否して、「第三者弁護士」による検査を命じて違法行為を果たした。

鄭守君さんの遺影

鄭守君さんは中共の拷問の模擬実演に協力

 鄭守君さん(男性45歳)は、2006年2月16日夜9時頃、警官・潘家堡に連行されて、地元の「610弁公室」に拘禁され連夜拷問された。2006年2月17日、鄭さんは遼中県留置場で拘禁される間、頭部を殴られて重傷を負ったが、傷害事件を隠されて治療を受けられないまま、家族の面会も拒否された。それに対し、鄭さんは何度も断食をして抗議した。以後2年にわたって、家族との面会を禁じられてきた。2008年8月18日、瀋陽市の警官は突然、鄭さんの家族に対して、刑務所病院で鄭さんと面会するよう通知を出した。しかし、家族が目にしたのは、鄭さんの遺体であった。鄭さんの遺体は文官屯火葬場で秘密裏に焼却された。鄭さんの火葬が終わるまで、妻と子供の周囲を警官が歩き回って、誰も近づくことができなかった。

 2009年11月6日

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2009/10/25/211074.html

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