日本明慧
■印刷版   

台湾民衆、人権侵害のリーダー・薄煕来の訪台を拒否(写真)

(明慧日本)台湾海峡両岸基金委員会の理事長・江丙坤氏は2010年6月29日、重慶で開かれた第五回江陳会議に出席した際、「人権侵害のリーダー」と言われる重慶市委書記・薄煕来を台湾へ招待したため、各界から批判を浴びている。

 大連市委書記と大連市市長だった薄煕来は、1999年に江沢民が発動した法輪功の撲殺運動に積極的に加担した業績により、遼寧省委副書記及び遼寧省の省長に就任したといわれるほど、法輪功への迫害に手段を選ばなかった。昇進後もなお、省内の法輪功修煉者を一層厳しく弾圧した。省内にある馬三家労働教養所と大連労働教養所の残酷さは国際社会を驚かせ、全国において最も犠牲者を多く出した省の一つとなった。

 現在、薄煕来は世界12カ国で刑事訴訟と民事訴訟案件を訴追されており、そのうち、オーストラリアのニューサウスウェールズ州の高等裁判所は第一審で被告人欠席のまま裁判を行い、すでに法輪功勝訴の判決を下した。そして2009年11月、スペイン全国管区裁判所でジェノサイド罪と拷問罪を犯したとして、薄煕来、江沢民らへの告訴が審理入りした。

 このような背景のある人物を招待したことは台湾社会に衝撃を与え、人権に対する犯罪者を台湾に招待すべきではないという非難の声が各界から上がった。

 台湾立法委員「薄煕来を入国反対リストに入れるべき」

 法輪功への迫害真相調査連合団のアジア支部(CIPFG ASIA)メンバーでもある台湾立法委員・陳亭妃議員は、薄煕来の来訪を断固として反対すると示した。人権侵害のリーダーを招待するとは人権に対する犯罪を無視することであり、これは絶対にやってはならないことだと強調し、同時に江理事長は台湾の民衆に対して十分に説明する必要があると述べた。

 田秋菫立法委員も、「人権を重んじることは台湾社会の核心的価値観となっており、台湾政治家の共通認識と栄誉でもある。薄煕来が遼寧省の省長に就任中、省内の秘密収容所・蘇家屯に監禁された数千人の法輪功修煉者が臓器狩りの犠牲者となった。このような両手を血に染めた殺人犯に台湾の土を踏ませてはならない」と呼びかけた。

田秋菫立法委員

 この他、台南市の陳宗彦市議員は、薄煕来を招待するのは悪党を招待するのに等しく、台湾が自分で自分を見下していることだとはっきり意見を述べた。

 台湾法輪大法学会の張清渓理事長は、薄煕来は法輪功への迫害の元凶で、告訴の用意がすでにできており、台湾に到着すればすぐに提訴すると語った。江沢民を提訴する世界弁護士連合団のメンバー朱婉琪弁護士も、薄煕来の来訪の日程が確認でき次第、すぐスペイン国家裁判所に国際逮捕状を申請すると語った。

 立法委員で法輪功迫害真相調査連合団のアジア支部(CIPFG ASIA)団長でもある立法委員・頼清徳氏は、「台湾はすでに2つの国際人権公約に調印しており、薄煕来の招待は公約の精神に反しており、反面の作用を働いている。今日、私達が中国人の人権を守らず、犯罪者の高官に罰を与えず、目の前の利益のために高官に近づき、さらに同じ道を歩もうとすると、台湾は恐らく人権が保証されず民衆の命と財産も守られない所となってしまうだろう」とコメントした。

CIPFGアジア調査団団長・頼清徳氏

 一般の民衆の間でも、法輪功への迫害の元凶を招待すべきではないという声や、世界と次世代に人権を重んじる台湾のイメージを残すようにという声が高まっている。

 2010年9月1日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/8/12/228240.html
(English:http://www.clearwisdom.net/html/articles/2010/8/15/119277.html

■関連文章
台湾の立法委員、中国共産党の生体臓器狩りに関心を寄せる
台湾人権促進会長:スペインでの江沢民訴訟を真剣に考えるべき(写真)
スペインで江沢民を起訴 台湾の民衆が支持
台湾の法輪功修煉者、広東省省長の入国拒否を呼びかける
法輪功修煉者は台湾訪問中の黄華華を提訴、身柄拘束を要求(二)
法輪功修煉者は台湾訪問中の黄華華を提訴、身柄拘束を要求(一)
台湾高雄県:文化祭りで法輪功修煉者が太鼓の演奏を披露(写真)
法輪功修煉者、中共高官に迫害停止を求める手紙を手渡す
台湾高雄:法輪功修煉者が文化祭りに登場(写真)
台湾・台東:法輪功修煉者が中国の修煉者を追悼(写真)