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2010年:中国共産党の法輪功修煉者に対する洗脳術(二)

(明慧日本)
 
 「洗脳班」の資金源はどこから? その規模は?
 
 洗脳班の経費は主に、中国政府の中央金庫(中央財政)から直接、各施設に交付される特別支出金(交付金)である。もちろん国民が納めた税金である。地域によってはさまざまな奨励制度がある。例えばある地区の洗脳班では、法輪功修煉者を監禁すると、地元政府や修煉者の所属機関に、1人当たりの頭金として金額を請求できるのだ。もちろん警官は、被害者の家族からさまざまな名目でお金を搾り取る。
 
 明慧ネットの統計によると、2010年11月、山西省汾西県610弁公室の主任、政法委員会(情報、治安、司法、検察、公安などの部門を主管する機構)の書記・張俊寄、汾西県公安局政保科科長・田俊平は、法輪功修煉者10人を強制連行し、地元の陽光大酒店の2階に洗脳室を設け、上級政府部門から交付金10万元をもらったという。この洗脳班を設置しないと10万元はもらえない。彼らはホテルのレストランで、毎日食べたり飲んだりしてこの10万元を使ったという。
 
 2010年6月、四川省徳陽市610弁公室と、徳陽市の政法委員会が結託して、2010年度の洗脳班を設けた。元宝曇村小学校をリフォームして洗脳班として設置し、法輪功修煉者を迫害するための専用施設として運営した。この洗脳施設には文書を作成する専門スタッフ・胡(大学の教員)がいる。胡は法輪功修煉者に対して次のように話した。「我々にはお前たちを『転向』させる金が十分ある。今回だけでも数百万元もらった」と話した。1人の修煉者を連行することができたら、地元政府から5千元もらえるという。
 
四川省徳陽市和興洗脳班の外壁

 それ以外にも、政府の企業や、機構のリーダー、幹部らは自分のポストを失うことを恐れ、企業や機構の公費を使って610弁公室に洗脳資金を提供している。2010年、黒竜江省大慶石油会社の610弁公室、関連機関は中共の非人道的な迫害政策に従い、黒竜江省の五常洗脳班と結託して、この石油会社に勤務する職員に法輪功修煉者の洗脳を依頼した。五常洗脳班のさまざまな迫害手段は、非常に残酷で世界中に知られている。しかし、それを知りながら、大慶石油公司会社の責任者や610弁公室は、自分の会社の優秀な社員を五常洗脳班に護送し、1人当たりの頭金として1万元を洗脳班に寄付した。
 
 中共は国家金庫の公費や、各政府部門の公費を洗脳班の資金源にして、洗脳班を設置し、多くの資金をもらえる制度を作り、金銭面で奨励している。各省、市、県、区、町にいたるまで、さまざまな規模の洗脳班を設置している。例えば、成都市は迫害手段がとても残虐なことで知られている。新津洗脳班のほか、市内の各区に法輪功修煉者を迫害するために設置した洗脳班が存在する。洗脳班には常設のものと臨設のものとがある。例えば、湖北省610弁公室の傘下にある湖北省洗脳班「湖北省法制教育センター」は、常設機構である。一年中休むことなく24時間働かせ、法輪功修煉者に対して洗脳・迫害を実施している。そして、妥協しない修煉者を長期にわたって監禁する。
 
 どのような人が「洗脳班」に連行されるのか?
 
 洗脳班に連行されて迫害を受けている法輪功修煉者は、中国社会の各界に及び、中国主流社会の民衆である。修煉者は法輪功の基本理念を堅持している善良な国民である。
 
 法輪功修煉者・徐篠蓉さんは、成都市武候区政法委傘下の金花洗脳班に監禁されている。徐さんは四川省成都市錦城外国語専門学校の優秀な教員である。2007年8月、中共の成都当局は徐さんを連行して金花洗脳班に護送した。すでに3年以上不当に監禁し、迫害を続けている。
 
 遼寧省大連市中山医学院の准教授・於暁艶さんは、法輪功修煉者である。2010年7月に地元公安当局によって連行され、撫順市洗脳班(正式名「遼寧省関愛教育センター」)に護送され、20日間にわたって洗脳教育を受けて釈放された。夫は大連市の人権弁護士・王永航さんである。王さんは大連市の法輪功修煉者の案件を依頼され、被害者のために無罪弁護をしたとして、2009年に大連裁判所より懲役7年の不当判決を言い渡された。
 
生前、子どもと一緒の袁平均さん

 石家庄市新華区革新街電信局の職員住宅に在住の袁平均さん(45)は法輪功修煉者で、町で縫製業を営んでいた。2010年8月2日に仕事に出る時、町内会の主任・黄と、新華公安支局寧安路出張所の警官により、突然車の中に押し込まれて連行された。昼に夫・張運動さんが帰宅した時、寧安路出張所の警官に侵入されて家財が荒らされていたことに気づいた。警官は家財をめちゃくちゃにした後、夫の張さんに、妻・袁さんの生活費として550元を払うよう強制した。8月12日午前、石家庄市新華区610弁公室が突然、張さんに電話をかけてきて「至急来るように」と言った。張さんが慌てて駆け付けたところ、妻・袁さんはすでに洗脳班で死亡していた。遺体は洗脳班がある新華区柏林南路6411宿泊施設の密室に置かれていた。
 
 山東省金郷県魚山郷李楼村に在住の李福栄さん(50)は、非常に優しい農村の主婦である。2010年11月、警察当局によって連行され、済南市洗脳班に入れられた。数日後、迫害により体から多量出血し危篤に陥った。怒りが限界に達した家族は、政法委員の書記・劉偉と、魚山司法所の楊林らに対して「李福栄は泥棒でもないし、強盗でもない。普通の優しい田舎の主婦で、毎日平凡な生活を送っていたのに、あなたたちはなぜ連行するのか? 万が一のことが起きたら必ず責任を取れ」と厳しく非難した。
 
 廖永輝さん(74)は、四川省文化財管理所を退職。廖さんは、成都市金花洗脳班に監禁され、24時間体制で監視されて脅迫された。経済的にも窮地に陥った。修煉して治っていた心臓病が再発し、保釈されたが、間もなく死亡した。
 
 良心に基づき、迫害を停止させよう!
 
 中共の610弁公室が設置した洗脳班には、何の法的根拠もない。中国のすべての法律に照らし合わせてみても見当たらない、徹底的な不法機関である。しかし、こうした機関が随意に民衆を連行して、監禁し、迫害している。洗脳班にかかわっている人員も法を執行する権利はないが、法律の権利を超越した行動に出ている。人を殺害しても法律に反しない。彼らを法で裁くことができない。このような洗脳班は完全な正真正銘の不法機関であり、犯罪集団である。民衆の命を脅かす、法律の上にある法律を破壊する存在である。
 
 従って、洗脳班に監禁されているのは中国の社会を支えている主流社会の最も善良な民衆の一部である。彼らは自分の信念のために「真善忍」を人生の鏡として生活をしている、最もおとなしく、優しい人々の代表である。彼らは暴力と強権に屈しない、職場や日常生活の中で汚職や悪いことを一切しない、社会に対して最も責任を果たしている人々である。おそらく、中国共産党が恐れているのは彼らのこうした高貴な品徳なのだろうか? 莫大な国民の税金を無駄にし、最も善良な民衆を迫害するのは何のためだろうか? なぜ人々は嘘を言わなければいけないのだろうか? なぜ中共に従って良心に反すること、真実と異なること、人権に反すること、道徳を破壊する行いを認めなければならないのだろうか? 法輪功修煉者たちは最も善良な人々である。中共は法輪功修煉者を洗脳してどこへ転向させようとしているのだろうか? これらは我々一人ひとりが必ず考え、答えなければならない問題である。 
 
2011年01月15日

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