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【永遠の21歳】翼の折れた金色の鳳(四)(写真)

(明慧日本)
 
 永遠の21歳
 
 心神喪失で自分の年齢も覚えていない柳志梅さんはある日、突然実家の壁に「清華大学」の4文字を書いた。彼女に栄光と楽しみを与え、苦痛と迫害を与えた清華大学は、彼女がずっと帰りたく、また彼女の胸を引き裂いた場所なのだ。
 
志梅さんの実家のぼろぼろの壁に書かれた「清華大学」の文字

 病状が軽い時、志梅さんはよく何人かの名前を口にして、清華大学煉功場の先輩たちだと言って、「黄奎」、「趙明」の名前も言っていた。それは、同じように中国で残忍な迫害を受けて海外に亡命した、清華大学の林の煉功場にいた仲間だった。
 
 年齢を聞かれると、彼女は時には真面目に「21歳」と答える。21歳は、彼女が迫害を受けて入獄する前の年齢だ。もしかすると、21歳は彼女の人生の中で最も美しく最も輝いた時期で、世の苦難を嘗め尽くしたとしても、その時の思い出が消えることはなく、すべての記憶がその時に静止してしまったのかもしれない。まるで年を取らず、永遠に純真で心が強い清華大学の女子学生であり、すべての苦難が発生していないあの21歳の時……。
 
 志梅さんは肉体と精神両面で傷つけられ、尊厳が蹂躪され、信仰を止めさせられ、意識さえ奪われ、空っぽとなった肉体だけが生きている。しかし、この肉体に少し記憶が蘇った時、忘れていないのはやはり清華大学で過ごした歳月だった。他の法輪功修煉者と共に法輪功を修煉した日々、真理を求めて、真・善・忍に準じて心身ともに昇華していた美しい歳月だった。
 
 いったい刑務所で彼女はどんな虐待に遭ったのか? 記憶を失った彼女はもう我々に教えることができない。口を封じることは、彼女に注射をした中共関係者らの望んだことではないだろうか?
 
 もっとも、多くの証拠が見つからなくても、彼女はとても悲惨な迫害を経験したに違いない。中共当局は1人の人間として、清純な女子大生の彼女からすべてを奪い去ったのだ。肉体から精神まで……。
 
 「殺人よりも邪悪だ!」
 
 清華大学の卒業生で、法輪功を修煉しているために同じく残酷な迫害を受けた趙明さんは、「これはまさしく人間のできることではない、これは殺人より邪悪だ。地球上(中国以外)どの国においてもあり得ないことだ。はつらつと生きていた若い女性、善良で賢い清華大の学生が、このように廃人にさせられた」と述べた。
 
 劉文宇さんは、「中国共産党はこの国を壊し、中華民族を壊している。志梅さんはただの一例にすぎない。あれほど多くのエリート知識人、素晴らしい業績を上げた芸術家が、法輪功の修煉を堅持したために、一家離散して肉親を失った」と述べた。劉さんの願望は、「中国の民衆に中国共産党の本質を分かってほしい。中国人が真相を理解して美しい未来を選んでほしいと願っている。また、法輪功修煉者が殺害され、深刻な迫害を受ける危険にさらされて資料を配っていることを、中国の民衆にもっと理解してほしい」ということだ。
 
 元清華大学博士過程の黄奎さんは、明慧ネットで志梅さんの迫害情報を見て次のように述べた。
 
 「中国で、清華大学は特殊な大学である。多くの中国共産党党首は清華大学の出身で、清華の卒業生は中国社会において特殊な地位を持っている。志梅さんが清華大学に推薦入学できたのは、彼女が一般学生より抜きん出た才能を持つからだ」
 
 「清華大学のようなエリート学生に対してもこんなに残酷に迫害するとすれば、中国共産党の警察、司法、刑務所は一般の法輪功修煉者に対して、どんなに残酷な手段をとっているのか想像できるだろう」
 
 「志梅さんの悲惨な遭遇は、一般人の想像を超えるものだ。彼女が壁に書いた、曲がりくねった『清華大学』の字を見て、私は本当に胸が痛い。これは、清華大学百年の歴史における最大の恥辱であり、中国民衆にとって最大の悲しみであり、中国共産党の邪悪な行為の最大の暴露でもある」
 
 結び
 
 ぼろぼろの小屋に、彼女はまるで一匹の動物のように生きている。春の息吹が厳冬の残雪を溶かしたことを、彼女は知らない。半身不随の母親が苦痛に耐えられずにこの世を去ったことも、彼女は知らない……。
 
 一羽の金色の鳳は、10数年前に山東省農村の小屋から羽ばたいて中国屈指の清華大学に舞い降り、中国共産党の残忍非道な迫害を受け、翼の折れた鳳はまた再びぼろ小屋に戻った。
 
 才能に優れ、美しくて善良な志梅さん、当初「山東省首席」の成績で農村から北京清華大学に推薦入学したあなたは、どれほどの人に羨ましがられたことだろう。大学に除名されて警官に連行され、信仰を堅持したために、あなたはどれほどのプレッシャーを抱えたことだろう。北京留置場の拷問から山東省女子刑務所での洗脳の末の転向まで、あなたはどれほど非道な苦難を蒙ったことだろう。母校に対する憧れと学業を続けることを夢見て、「復学」というおとりの餌に騙され、不本意に信仰を放棄してから幻想が破れるまで、あなたの心にどれほどの迷いと絶望があっただろう。山東省女子刑務所の中共関係者があなたに毒物を注射したのは、いったいどれほどの罪悪を隠すためだろう。
 
 これ以上、法輪功修煉者に対する迫害を続けさせてはならない。読者の皆さん、志梅さんの不幸をあなたの友人、周りの人々に伝えていただきたい。皆で共にこの迫害の邪悪と残酷さをはっきりと理解し、我々の良知を蘇えらせ、共にこの残忍非道な迫害を制止しよう。
 
 志梅さんが一日も早く心身ともに快復できることを、心から祈る。
 
 (完) 
 
2011年02月17日

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