明慧法会|国会議員・英国議会のプロジェクトで 求める心を捨て対応する
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文/英国の大法弟子

 【明慧日本2019年5月31日】

 尊敬する師父 こんにちは。  

 同修の皆さん こんにちは。 

 私は英国の修煉者です。英国議会に関するプロジェクトを協調して、最近体験したことをこの紙面を借りて、交流させてください。

 ここ数カ月間、英国では臓器狩りに関する多くの様々な活動がありました。英国議会での国会討論、移植ツーリズムを禁止するための署名や支援を英国議員に呼びかけるキャンペーン、いくつかの小規模なイニシアチブを取ったのも、そして「中国での良心犯からの強制的な臓器収奪に関する民衆法廷」の第二回公聴会の全てが、ロンドンが会場でした。

 私は国会討論や議員活動、他の関連プロジェクトと協調してきました。修煉は過程が大切であり、決して目的ではありません。ここ数カ月の過程ではいくつかの起伏がありました。これらは、自分がさらに精進し、師父をより深く信じ、どのような状況にあってもただ最善を尽くすだけだ、ということを常に思い起こさせてくれました。

 今年の初め、NGO団体がより重要な責務と役割を担う機会を与えてくれました。同時に私が協調していた議員プロジェクトも、これまで以上の時間と努力が必要になりました。そのため、フルタイムで少なくとも、フルタイムに相当する時間、自分の仕事とバランスを保ちながら、プロジェクトに取り組むことに決めました。

 さまざまなVIPとの面談のあと、新たなEDMを国会に提起することができました。EDMとはearly day motion(早期の動議)を意味し、英国議員が集まり、署名して、支持表明または行動の呼びかけをするプラットホーム(決議案の前段階にあたります)です。

 新たなEDMは「中国での良心犯から強制的に生体から臓器を摘出する」と題するもので、中国での法輪功への迫害とその他の宗教的な少数民族に対する迫害、継続中の民衆法廷の中間裁定に言及し、移植ツーリズム( 移植のための渡航のうち、臓器を不正な手段で入手したり、商品として売買するなどの行為が行われている場合をいう)の禁止を英国政府に呼びかけるものです。

 そして3月に「中国での強制的な生体臓器摘出」と題する90分にわたる、公式な国会討論を準備する機会に恵まれました。

 国会討論とEDMが確定し、より多くの同修の支援が必要となりました。同修との会合を開こうとしましたが、特定の同修とはつながらず、他のタスク(課された仕事)で忙しすぎる状況でした。

 そして一人の同修との心性上の摩擦がありました。感情が高ぶり、キツイことを口にしたと思います。その後、内に向けて探すようにしました。そしてこの同修の状況を考慮せず、慈悲心に欠けていたことに気が付きました。

 『2012年米国首都国際法会での説法』を読んでいる時、次の一節が心に残りました。

 「修煉の過程で乗り越えなかった関をもう一度経験したり、しっかり乗り越えなかった難にもう一度遭遇したりするのは免れ難いことで、これがすなわち修煉なのです」[1]

 この一節を熟慮し、協調人としての自分の役割は、自分への余計な負担や難に耐えてでも、同修を支援し、助ける心を持つことだと認識しました。

 翌朝、この新たな悟りをもとに、これまで繋(つな)がろうとしていた同修との会合を設定しようと試みました。わずか数時間で、これまで話したかった同修全てがることができました。突然、流れが円滑になり、同修に自分の問題を話すと、ほとんど全ての同修が自分の直面している問題や困難、プレッシャーについて交流してくれました。

 修煉者として一緒に仕事をする時は、お互いを助け合い、支え合う心を持つことが最も大切であることを師父が示してくださったと感じました。私達は皆、様々なプロジェクトや家族や仕事に関わり、多くの様々なタスク(課された仕事)を同時にこなそうとしています。しかし、お互いを助けようという心で集まれば、師父が状況を打開する助けをしてくださり、プロジェクトが前進するのです。

 この交流の後、同じ日に予定されていたアポイントメント(面会・会合などの約束)は、とても前向きな面談となり、国会討論とEDMへの支援を受ける扉が開きました。

 ここ数カ月に遭遇した数多くの状況から、物ごとに正念をもって前向きな心構えで取り組み、難に遭ってもただ続けていくしかないと教えられました。これまで常にこのように対処してきたわけではありませんでした。ですから多くの意味で、個人修煉の向上のために按排されたものでした。

 EDMと国会討論を支える活動を始めようとしたとき、共に仕事をしてきた同修が個人的な難に遭い、しばらくプロジェクトから離れることになりました。仕事が山のように入ることが分かっていた矢先だったので、自分へのプレッシャーと仕事量が加算されることを考えて、たじろぎました。内に向けて探すことで、自分の許容量や忍耐力、度量を広げる必要があると認識しました。

 この状況のおかげで内に向けて探し、師父を信じ信念を深めることが最も大切であり、そうすれば万事解決するということに気づかせてもらえました。そこで私は『2014年サンフランシスコ法会での説法』の一節をいつも心に念じています。「長い時間をかけて按排し、これほど一大事なので、非常に順序よく按排されていました! 皆さんが歩んだ一歩一歩ですが、その一歩の幅の大きさまで按排されました。あなたは信じないかもしれません」[2]

 この一節は、事をシンプルに運ぶことを助けてくれました。全ては按排されているのだから、全力を尽くすだけでいいのです。もう少し熱心に仕事をしなければならないとか、もう少しプレッシャーを受けなければならない時に、これは全て個人修煉のために按排されたと認識するようになりました。

 この体験文を書きながら、いかに師父が私を励まし支え、目をかけられたかを思い起こしています。

 EDMと国会討論の支援を受ける活動を初めた時は、とても忙しい時期でした。しかし、この活動支援に使われる報告書を準備しなければなりませんでした。同時に活動に関わるチームを編成する必要もありました。報告書の重要性は分かっていましたが、忙しかったために最後まで手をつけず、わずか2〜3日で書き上げることになりました。

 2日間ほとんど睡眠を取らず、昼夜を問わずに取り組みました。3日目に最終の見直しをするとき、ちょっと家から出たいと感じました。2日間、家に閉じこもっていたからです。

 午後の発正念の時間でした。新鮮な空気を吸いに発正念のあと、家から出ようと思いました。突然、ひどく疲れを感じ、ほとんど集中できなくなりました。ここ2日間の疲れが溜まりエネルギーが枯渇したように感じました。さらに今すぐに、返答しなければならないメールも入り、準備や手配も必要でした。

 この時、自分が寝たいのか、外の空気を吸いたいのか、このまま続けたいのか分からなくなりました。疲れていても仕事に集中しなければならないと思い直し、コンピュータの前に座り、メールを送り始めました。すると直ぐに、第五功をやっているかのような感覚を覚えました。何かが回転していました。自分の中だけではなく、私が仕事をしている部屋全体で回転していました。師父が私に続けるように励ましてくださっていると感じました。

 『轉法輪』の第一講で師父は「修は己にありて、功は師にあり」[3] とおっしゃっています。ただ最善を尽くすことに集中してさえいればいいのです。全ては師父の按排です。自分の修煉に集中し、最善を尽くせば、師父は必要なことを全て按排してくださいます。こう認識したとき、気持ちが吹っ切れ、全く疲れを感じなくなり、師父が自分の側におられると感じました。

 英国議会でのEDM(早期の動議)と国会討論を認識してもらうために、全国の同修の支持を呼びかけるチームが設けられました。同修が自分の議員に連絡を入れてアポを取るようことを支えるチームです。1〜2週間で数多くの同修から、活動を助けたいという連絡がチームに入りました。

 議員との対話があったり、これから会いに行く同修がたくさんいました。これまで議員と会ったことがないという同修もいました。同修が連絡を入れた議員と直接会い、話したあと、国会討論とEDMの両方を支援したいという議員が現れ始めました。可能な限り直接会って真相伝えをすることは、より力強いものがあります。同修が一つになると、さらなる効果が生まれます。師父が、同修の協力について話された時に10本の指をあわせて示された通りです。

 様々なアプローチが合わさり、数多くの同修の心がひとつになったことが、今回、英国議会である程度の突破を果たす上で、大きな役割を果たしたと確信しています。

 私にとって議会活動プロジェクトにはひとつの難題があります。EDMのような特定の状況、議員が署名することを助けることに注視するタスク(課された仕事)では、「求める心」の問題が出てきます。私にはかなりの課題です。何かのために一生懸命努力しながらも、結果に執着しないという均衡をまだ自分では見つけていません。

 『轉法輪』の中で師父は次のようにおっしゃっています。「無為の状態で修煉し、心性の修煉に専念すれば、次元もどんどん突破していって、得るべきものが得られるはずです。 何かにこだわれば、それは執着心ではありませんか?」[3] この一節から、このようなプロジェクトの活動での我々の意図について、考えさせられました。そして、数年前にも似たような状況に置かれたことを思い出しました。

 2016年の「欧州議会での宣言書」に関するプロジェクトで、英国チームの協調人と他のいくつかの地区を支援する役を担ったときのことです。ある日、他の同修を力づけるために交流してほしいと言われました。その後、小さな会合が開かれ、欧州議員と話す前の同修を、私は勇気づけ支援していました。

 当時、「宣言書」の通過への道のりは長く、同修には言いませんでしたが、プロジェクトの重要性という表面的なプレッシャーが自分に のしかかってくるのを感じました。夜、布団の中で、師父に助けとガイダンス(指導)をお願いしました。

 「全ての欧州議員が宣言書に署名するようお助けください」とお願いしていたら、突然、何かの壁を感じ、驚きました。内に向けて探したら「求める心」を見つけました。私の願いは欧州議員に署名してもらうことではなく、私が出会った全ての欧州議員、補佐、事務局員全員を、この過程で救うことに過ぎないのだということに気が付きました。この時、膨大なエネルギーが体中を走り抜け、師父の法身が見えました。夜も更け、少し疲れていましたが、この体験から、師父を信じなさいと示唆されたようでした。

 翌日、他の同修と2人で、英国の政党で地位のある欧州議員とのアポ(約束)がありました。面談当初、議員の態度は、支持はするが政党の政策に関わる問題があるので署名は控えるというものでした。同じ党の別の欧州議員も我々を見て、面談に加わりました。彼も同じ態度でした。話し合いを経て、個人的に陳情した結果、2人とも署名すると言ってくれました。同じ党の他の欧州議員にも呼びかけてもらえないかとお願いしたところ、欧州議員だけが入れるバーに招かれ、同僚に紹介できるかもしれないと言ってくれました。バーに入ると、同じ党の欧州議員が1人いたので、紹介してもらえました。最初に会った欧州議員が「自分は宣言書に署名するつもりで、この2人の話を聞くといい」と紹介してくれました。

 私が口を開き初めると、同じ党の他の欧州議員がバーに入って来たので、紹介され、また同じプロセスが繰り返されました。既に話し始めていたので、前の議員に謝り、もう一度最初から話させてもらいました。すると奇跡がおこりました。このプロセスが自ずと繰り返されていったのです。最後には7人の欧州議員と数人の補佐がテーブルの周りに座っていました。新しい欧州議員が入って来るたびに、最初から話し始めることが大切だと思いました。どのような機会も逃したくなかったのです。私は同じことを繰り返すことを謝り続けました。ありがたいことに皆、私を理解してくれました。

 皆に状況を説明し終えたあと、ほとんどの人が支持してくれ、宣言書に署名する意志を示してくれました。最初の会合のときと同じように、同じ党の他の欧州議員も宣言書を支持するように呼びかけてくれないかとお願いしました。彼らは話し合った後、その日の夕方に開かれる政党間の会合で小さなプレゼンテーション(資料を作成して、発表する)をしてくれないかと頼まれました。もちろん引き受け、皆の支援に深く感謝しました。全過程で、師父が按排し全てを開いておられると感じました。

 「20〜30人くらいの小さな会合で臓器狩りに関して5分の時間を設けた」と言われました。2時間後、「スピーチは3〜4分に短くしてほしいが、数人増えそうだ」という電話が入りました。年輩の政治家が辞職したので、この会合の直後にイベントがあるということでした。その結果、参加者は80人となりました。欧州議員だけでなく補佐もいましたが、皆、真相を聞きに来たのだと感じました。

 私の名前が呼ばれた時、90秒で話すように言われました。私と一緒にいた同修が私を見て「どうする?」とささやきました。「全部語るしかないよ」と何も考えずに答えました。会合の参加者が皆、心から耳を傾けていると感じました。私のスピーチが終わった後、会合の議長が、1点だけ明確にして欲しいと尋ねて来て、別の質問もしました。皆、臓器狩りのことを知らずにショックを受けているようでした。このすぐあと、2人の欧州議員(1人はイタリア人で、もう1人はフランス人)が立ち上がり、「自分たちは署名したので、皆さんにも署名するように勧めます」と言ってくれました。

 この体験は常に自分の中にあります。「求める心」を捨てて心から取り組むことの大切さを、自分に強く言い聞かせてくれます。「目標に向かって努力するが、結果には執着しない」という意味で、英国での最近のプロジェクトと同様の性格です。

 精進している同修が交流を通して、自分や他の同修に、「結果ではなく、プロセスの中で出会った人々を救うことに集中すべきだ」と思い起こさせてくれ、とても助かりました。

 このことを念頭において、少なくとも表面上では、国会内でより多くのエネルギーが生み出されていると感じました。師父がこれからの私達の活動のためにより多くのドアを開かれたように感じました。

 英国で移植ツーリズムを禁止するEDMの活動では、47人の英国議員が署名しました。3月10日の議会討論では10人の国会議員が法輪功迫害、臓器狩り、中国国内での宗教を根底にした迫害の状況について、発言しました。

 第二次世界大戦でのホロコースト(特にナチスのユダヤ人に対する大虐殺のこと)と法輪功への迫害・臓器狩りの相似点も何人かが指摘し、「21世紀の大量虐殺と言っても過言ではない」と発言した議員もいました。「英国は中国への移植ツーリズムを禁止すべきだ」と要求する強い発言もいくつかありました。これらの呼びかけは主流メディア、その他の国内・国際メディアで取り上げられました。

 多くの同修と共に仕事を進め、同修を支えながら最善を尽くす機会を、他の多くのことと同様に慈しんでいきたいと思います。将来、もっと向上し、慈悲の心を以て取り組めるようになれるよう強く望んでいます。この体験文を書くことで、「自国での議会に関するプロジェクトに携わることの意義」を考えることができました。論語の最後の段落を引用して終わりにしたいと思います。

 「もし、人類が道徳に基づき人間の品行、観念を高めることができれば、人類社会の文明は末長く続きます。神の奇跡も人類社会で再び現われるのです。過去の人類社会にも幾度となく、人が神とともにあった文化が現われ、人類の生命と宇宙に対する本当の認識を高めました。人類は、大法のこの世での現われに対して、然るべき敬虔と尊重を体現することができれば、人々、民族、或いは国家に幸福や栄光をもたらすことでしょう。天体、宇宙、生命、万事万物が宇宙大法によって切り開かれたため、生命が大法から背離すれば、それは本当の堕落となります。世の人は、大法と一致することができれば本当の良い人であり、同時に善報、福寿を得ることができます。修煉者として、大法と同化することができれば、あなたは得道した者、即ち神となるのです」

 師父、ありがとうございます。   
 同修の皆さん、 ありがとうございます。

 注:
 [1] 李洪志師父の経文:『2012年米国首都国際法会での説法』
 [2] 李洪志師父の経文:『2014年サンフランシスコ法会での説法』
 [3] 李洪志師父の著作:『轉法輪

 (二〇一九年ニューヨーク法会の発表文章)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/5/25/387730.html)
 
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