10月、65人の法輪功学習者に不当判決

 

　【明慧日本2020年11月11日】（中国＝明慧記者）明慧ネットの統計資料によると、10月の「重陽節」（※）の期間中、65人の法輪功学習者（以下、学習者）が不当な判決を宣告された。不当な判決は、中国の20省・自治区・直轄市の39都市に及んだ。判決を下された最もひどい地域は、山東省16人、遼寧省8人、四川省7人、広東省6人であった。 10月、65歳以上の学習者19人が不当な判決を受け、最高齢者は80歳である。また、1月から10月までの間に、374人の学習者が中国共産党（以下、中共）により違法に実刑判決が宣告された。

図1、1～10月、実刑判決を受けた学習者の月別人数統計表

図2、10月、実刑判決を受けた中国各地の学習者の人数統計表

表1、10月、実刑判決を受けた学習者の地域別人数統計表

区域	判決を宣告された人数
山東省	16
遼寧省	8
四川省	7
広東省	6
安徽省	3
河南省	3
江西省	3
重慶市	2
北京市	2
河北省	2
黒竜江省	2
江蘇省	2
上海市	2
雲南省	1
甘粛省	1
湖北省	1
湖南省	1
吉林省	1
寧夏	1
天津市	1
合計	65

 

図3、1～10月、実刑判決を受けた学習者の刑期における人数の分布

表2、10月、実刑判決を受けた学習者の刑期とその人数の統計表

刑期	人数
1年以下	2
1～2年	8
2～3年	10
3～4年	26
4～5年	8
5～6年	1
6～7年	4
7～8年	3
執行猶予	2
刑期不詳	1
合計	65

　一、迫害の実例

　1、広東省佛山市の李燕群さんに冤罪7年　

　広東省佛山市の李燕群さん（65）は8月5日、同市禅城区裁判所によりオンラインでの裁判を受けた。10月21日、李さんは懲役7年、罰金7000元（約10万円）を言い渡された。現在、李さんがどこに拘禁されているか不明。

　3月17日、李さんは押し入ってきた警官らに連行され、家宅捜索を受け、佛山市精神病院に入れられ、ずっと拘禁されていた。当局は新型コロナウイルスの流行を口実に家族や弁護士との面会を拒否した。家族は5月27日、本案件が4月29日にはすでに立案されたことを知った。

　8月5日午後、佛山市禅城区裁判所は李さんに対して法廷審理を行なった。李さんは精神病院から留置場に移動させられ、そこでオンライン開廷に出廷した。傍聴を許可された家族2人は、隣の部屋でテレビ画面を見るだけで、音声も悪く、何を話していたのか全く聞こえなかった。ほかの親族たちは裁判所の外で待つしかなかった。

　李さんはかつて重度の心臓病、肩関節周囲炎、脳震盪、婦人科などの病気を患ったことがあり、法輪功を習い始めて1週間後にすべての病気が消えた。1999年7月、中共が法輪功への迫害を開始した後、李さんは残忍な迫害を受けた。李さんは2007年に3年の刑に処せられ、広東省の女子刑務所に収監された期間中、残虐に迫害され手足が変形して自立生活ができなくなり、いまだに完全に回復していない。 動く事が不便なため、李さんはほとんど外出しなかった。

　今回、佛山市の法曹界は秘密裏に李さんに重刑7年の実刑判決を下したが、李さんが現在どこに拘禁されているか教えなかった。

　2、河北省の教師・朱素栄さんに懲役3年10カ月を宣告

　明慧ネット10月15日の報道によると、河北省の保定蠡県の朱素栄さん（45）は、拘禁された1年後の9月24日、高陽裁判所に懲役3年10カ月の実刑判決と、罰金5万元を科された。朱さんはすでに控訴したという。

朱素栄さん

　朱さんは蠡県鮑墟郷の東孟嘗村小学校の教師である。法輪功を学ぶ前に表層性胃炎を患い、あまり食べられずよく吐いていたが、法輪功に出会ってから健康を回復し、日常生活の中で真・善・忍に従って自己を厳しく律するようになり、周りの人たちの評判はとても良かった。

　2019年10月11日、朱さんは授業の最中、鮑墟郷派出所の警官らによる嫌がらせを受け、自宅まで尾行され連行された。情報筋によると、朱さんの同村のある泥棒が、朱さんの家の電動自転車を盗んだ時に、法輪功の資料があることに気づき派出所に通報した。派出所の警官は、彼が泥棒であることを知りながら、処罰せず朱さんを連行した。

　5月12日から7月6日まで、3回にわたってオンライン裁判が行なわれた。数カ月後の9月24日、高陽裁判所は朱さんに懲役3年10カ月の実刑判決を下した。

　朱さんが連行された後、学校の数人の教師と生徒たちは泣いた。情報を知った同郷の人たち、隣近所の住民も涙を流しため息をつきながら「こんなに良い先生なのに、どうして連行されたのですか」と言った。同郷の人たちは朱さんが1日も早く帰宅できるように、次から次へと署名して拇印を押し、数日間で300人以上の村民が連名で署名した。

　3、山東省曲阜市の4人が実刑判決を受ける

　山東省曲阜市の趙根法さん、黄春玲さん、劉洪蘭さん、喬華栄さんの4人が10月20日、済寧市任城区裁判所によるオンライン裁判を受けた。10月22日、趙さんは3年6カ月の実刑判決を言い渡され、控訴の準備をしている。黄さんと劉さんは懲役3年3カ月の実刑判決を言い渡され、喬さんは懲役3年の実刑判決を言い渡された。

　2019年9月24日、黄さんは自宅を訪問している最中の3人の学習者と一緒に、「違法な集団勉強会」という罪で、曲阜市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官らにより連行された。警官はさらに趙さんの自宅で家宅捜索を行ない、数十点の私物を持ち去った。

　二、中国の「敬老の日」前に、65歳以上の学習者に不当判決

表3、10月、65歳以上で、判決を受けた学習者の一覧表

名前	省	市	区・県	裁判所	刑期	裁判所罰金	警官強奪	年齢
陈贵芬	四川省	重慶市		九竜坡区裁判所	1年6カ月	1000		80
张淑琴	黒竜江省	伊春市		伊美区裁判所	3年4カ月			79
张真	吉林省	四平市	伊通県		3年			76
苏湘虹	広東省	珠海市		第一裁判所	3年			75
夏中志	河南省	周口市	淮陽県		3年6カ月			75
郭莲兰	寧夏	呉忠市	青銅峡市		3年			73
闫喜华	黒竜江省	双鴨山		尖山裁判所	3年			70
任秀兰	遼寧省	営口市	鲅魚圈区	駅前区裁判所	3年6カ月			70
杜全村	山東省	德州市	慶雲県	夏津裁判所	4年			70
彭世碧	重慶市		渝中区		不詳			69
崔淑珍	山東省	煙台市			1年9カ月	20000		67
龚鲭林	四川省	南充市	儀隴県		4年6カ月		80000	67
钟义芳	四川省	攀枝花市			4年6カ月			67
张水兰	雲南省	昆明市		西山区裁判所	3年	10000		66
李玉华	北京市			豊台区裁判所	1年	1000		66
刘万胜	遼寧省	錦州市		凌海市裁判所	6年	10000		65
李燕群	広東省	佛山市		禅城区裁判所	7年	7000		65
孙树俊	北京市			豊台区裁判所	2年			65
范路杰	江西省	九江市			2年			65

　迫害の実例

　1、四川省の龔鯖林さん（67）に懲役4年の判決

　10月20日、1年以上拘禁された四川省儀隴県の龔鯖林さん（67）は、懲役4年の実刑判決を宣告された。

　龔さんは2019年3月7日、儀隴県金城鎮派出所の警官から「身分証を持って派出所へ登録に来るように」という電話連絡を受け、身分証を持って派出所に行ったところ、龔さんは拘束された。警官らは龔さんのポケットから鍵を奪い、龔さんを同行させて、家宅捜索を行ない、法輪功の関連書籍、パソコン、プリンター、現金8万元（約120万８千円）を押収した。

　派出所の警官らは何度も龔さんに自白を強要し、「他の学習者6～8人の名前を言えば保釈する」と誘惑したが、龔さんは拒否した。現在、龔さんは儀隴県新政鎮にある儀隴県監管センターに拘禁されている。

　弁護士は、龔さんの息子と共に検察庁へ行って関連の手続きをした後、案件書類の閲覧を申し込んだが、検察庁の職員は口実をつけて書類を見せなかった。弁護士は検察庁の捜査監督部門へ行き、職員の違法行為を控訴しようとしたが難航した。1時間以上交渉した後で捜査監督部門はやっと受理に同意した。

　10月20日、龔さんは裁判にかけられ、懲役4年の実刑判決を言い渡された。

　2、遼寧省の任秀蘭さん（70代）に懲役3年6カ月を宣告

　明慧ネット10月2日の報道によると、遼寧省営口市の任秀蘭さん(70代)は3月7日、営口市国保の警官らにより連行され罪を着せられ、8月4日に営口駅前裁判所により懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡された。

任秀蘭さん

　3月7日、任さんは自分の住んでいる団地で近隣住民らに法輪功の迫害の実態を伝えていたところ、真相を理解できなかった呉姓の住民に通報されて現地の警官らに連行された。警官らは任さんから鍵を奪い、その鍵を持って任さん宅の家宅捜索を行ない、大法書籍や資料、現金などの私物を押収し、任さんを営口市留置場に拘禁した。

　同日、任さんの夫も連行され、留置場に拘禁されて１カ月以上迫害され、4月11日に解放された。

　任さんは8月4日、営口留置場で駅前区裁判所の裁判官らにより不当な裁判を受けた。弁護士は任さんの無罪を主張した。家族と親戚は住宅区の証明書と健康コードを持っていないという理由で、傍聴を許されなかった。

　任さんは法廷で自分が20年来、法輪功を学び心身ともに改善した体験や、ずっと健康で薬を飲んでおらず、注射も受けていないことを述べた。また、法輪功は人を善に導き、国家にも人にも有益で害は一つもなく、罪など犯していないと伝えると同時に、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」を覚えていれば、災難から逃れられると警官たちに伝えた。

　3、重慶市の陳貴芬さん（80）は　病室で開廷される

　重慶市の陳貴芬さんは9月17日、病院の病室で開廷され、九龍坂区裁判所に懲役1年6カ月の不当判決を言い渡され、1000元の罰金を科された。さらに、検察院、裁判所、公安局は、陳さんの実際の年齢から5歳減らして75歳に変えた。

　陳さんは法輪功の資料を配布したとして、江津国保と徳感派出所の警官らに連行され、家宅捜索された。7月11日午前、九龍坂裁判所は、家族には通知せず陳さんに対して開廷した。陳さんは法廷で法輪功への迫害の実態を語った。その日法廷での審問結果は出なかった。

　陳さんは脳血栓と片麻痺で入院して2週間後の9月17日、江津徳感漢方病院の病室で「裁判」を受けた。判決書を直接読み上げ、判決書に書かれた5人の証人は全員徳感派出所の警官である。

　三、罪のない人たちが判決に直面

　1、夫が迫害死 吉林省農安県の孫秀英さん濡れ衣を着せられる

　吉林省農安県の姜全徳さんと妻の孫秀英さんは7月15日、共に古城派出所の警官らにより連行された。8月26日に姜さんは亡くなった。現在、妻の孫さんは今なお農安県留置場に拘禁されており、吉林省徳恵検察庁へ提訴された。

姜全徳さん

　連行された時の姜さんは、すでに皮と骨ばかりに痩せて極度に衰弱していた。身体検査の時、医者は姜さんの内臓異常を発見したにもかかわらず、警官は姜さんを徳恵留置場に送り込んだ。姜さんはそこで何を食べても吐き出し、苦痛を伴う10日間を我慢した。7月26日、家族により自宅に迎えられた。

　姜さんは帰宅後も寝たきりの状態に陥った。嫌がらせに来た農安県国保の警官が、姜さんの危機現状を利用して、妻の孫さんに法輪功を放棄させようとしたが、家族は協力しなかった。

　8月25日夜10時頃、姜さんは亡くなった。享年66歳。翌朝、大雨の中で、家族と親族は姜さんの告別式を行なった時に、姜さんが拷問を受けた傷痕がはっきりと見えた。妻の孫さんは最後まで夫に会えなかった。

　2、冤罪10年を経た甘粛省の韓旭さん　裁判にかけられる

韓旭さん

　甘粛省蘭州市の韓旭さん（54）は10月15日、城関区裁判所で不当な裁判を受けた。韓さんは蘭州市第三留置場にすでに1年以上拘禁された。

　2019年5月29日、韓さんは法輪功迫害の事態を人々に伝えたため、私服警官に焦家湾派出所まで連行され、15日間拘束された。その後、韓さんは蘭州市第三留置場に移送され、9月18日、案件の公文書は城関区裁判所に渡された。

　元甘粛省絨毯輸出入貿易会社の営業担当者で、計算センターの主任でもある韓さんは、4カ国語に堪能。山東大学を卒業後、甘粛省対外経済貿易庁の通訳を経て、ドイツに長期駐在。中共による法輪功への迫害が始まった後、韓さんは自分の信念を貫いたため何度も迫害を受けた。

　四、経済による迫害

　明慧ネットの統計によると、中共の裁判所は10月、16人の学習者に対して罰金15万元を科した。

表4、10月、裁判所が科した罰金の金額明細表

名前	省	市	区・県	裁判所	不当刑期	裁判所罰金	警官強奪	年齢
朱素荣	河北省	保定市	蠡県	高陽裁判所	3年10个月	5万
陈美华	広東省	揭陽市	普寧市		2年	2万
崔淑珍	山東省	煙台市			1年9个月	2万		67
黄爱华	広東省	揭陽市	普寧市		1年	1万
刘万胜	遼寧省	錦州市		凌海市裁判所	6年	1万		65
张水兰	雲南省	昆明市		西山区裁判所	3年	1万		66
李燕群	広東省	佛山市		禅城区裁判所	7年	7000		65
段天俊	安徽省	合肥市		蜀山区裁判所	5年6个月	5000
郭春怀	遼寧省	阜新市		細河区裁判所	1年6个月	5000
杨庆波	遼寧省	丹東市		振安区裁判所	9个月	3000
吴伟明	安徽省	合肥市		蜀山区裁判所	1年10个月	2000
杨洁	上海市			奉賢裁判所	10个月	2000
柳涛	四川省	綿陽市		三台県裁判所	4年6个月	2000
邓成开	四川省	綿陽市		三台県裁判所	4年6个月	2000
李玉华	北京市			豊台区裁判所	1年	1000		66
陈贵芬	重慶市			九竜坡区裁判所	1年6个月	1000		80
合計						15万

　結び

　法輪功は人を善に導き、「真・善・忍」に基づいた高いレベルの修煉法である。長年にわたり、学習者が粘り強く迫害の実態を伝え続けるにつれ、国内外の多くの人々が目を覚まし、迫害の真相を知り迫害に参与することを望まない法曹部門の関係者も多くいる。

　善悪の報いは道徳上の道筋である。中共の言いなりに働いている人たちは、共犯者と同じように、良くない結末を迎えることになるだろう。明慧ネットでは、法輪功を迫害したことによって悪報に遭った2万以上の実例が報告されており、非常に恐ろしいことである。未だに法輪功の迫害に関与している中共の法曹部門の関係者らは、逃げ場のないこの段階で迫害を止めるべきである。

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（※）重陽節は、中国における旧暦の9月9日で、もともとは陽の数が二つあるのは陽の気が強すぎるため「疫払いの日」だったが、やがてこの日は吉祥の日となり、2013年からは「敬老の日」となった。