【明慧日本2021年4月13日】(フランス=明慧記者・德龍)フランスの元欧州議会議員ベルナール・アントニー氏は、2021年3月27日、メディアのインタビューに答え「私は生涯をかけて共産主義と戦ってきました」、「共産主義に対する我々の戦いは、真実と嘘の戦いなのです」と結論づけた。 アントニー氏は、ベルリンの壁が崩壊したとはいえ、共産主義が中国などの国で依然として生き続けており、そして世界に向けて浸透していると警告した。
フランスの元欧州議会議員であるベルナール・アントニー(Bernard Anthony)氏 |
現在75歳のベルナール・アントニー氏は、若い頃はフランスの製薬会社で働き、その後、欧州議会議員として選出され、15年間議員を務めた。 同氏は生涯を通じて共産主義の悪を暴き、それと戦うことを決して諦めなかった。「 共産主義との戦いは、全人類共通の使命であるべきだ」と語った。
共産主義は突然変異するウイルスであり さらに危険性が具わっている
現在、世界を暴虐している中共ウイルス(武漢肺炎)を前に、アントニー氏は「共産主義は、実はこのウイルスよりも危険なのです」と警鐘を鳴らした。「それは突然変異するウイルスなのです」とも述べた。
同氏は「共産主義は全世界で少なくとも1億人を殺害し、同時に何十億人もの人々に不幸をもたらしました。 したがって、偉大な中国の人々が受けた不幸が、再び我々(フランス人)に降りかからないように、共産主義と闘う必要があります」と述べている。
記者がアントニー氏に「生涯をかけて共産主義と戦う動機は何か」と尋ねると、彼はこう答えた。「『自分の国を愛し、家族を愛し、自由を愛する』を、共産主義は、我々の家庭やそのすべてを消滅させようとしている確信が、心の奥底にあるからです」、「共産主義者の常套手段は、大虐殺とジェノサイドである」と結論づけた。
また同氏は「私は共産主義の罪に対して、国際裁判を求めます。なぜならば一国のレベルで、対応できるものではないからです。我々は自分の目線でこの問題を見てはならず、国際的な視野を持たなければなりません」と述べた。
中国共産党は、あまり知られていないがジェノサイドの罪を犯している
記者は「ナチスの大虐殺についてはよく語られますが、中国共産党(以下、中共)の犯罪については語られていません。例えば『真・善・忍』を信仰している中国の法輪功学習者が、殺害されて臓器を強奪されて売買されていることは、実は私たちには想像もつかない犯罪ですが…」と質問した。
アントニー氏は「これは我々が想像できる最悪の状況です。現実には今日、ナチスが犯した犯罪を描いた映画は100本ありますが、共産主義の犯罪を描いた映画は、たったの1本です。そのため、ナチスの犯罪の記憶は、共産主義の犯罪の記憶よりも100倍以上も多いのです。これが私が数年前にナチスの犯罪を、国際レベルで裁判するために活動した理由です。私はパリで大きな集会を開き、国際法廷で共産主義者の犯罪を裁くことを求めました」と記者の質問に答えた。
共産主義の本質は虐殺とジェノサイドである
アントニー氏は、フランス革命時に、ヴァンデ地方で起きた徴兵制に反発した住民の虐殺を例に挙げ、これが共産主義のモデルになっていると話した。
また同氏は、中共の元首魁・毛沢東の「秦の始皇帝は400人の儒学者をひどいめに遭わせたが、我々はその100倍の人数をひどいめに遭わせるのだ」の言葉を引用して「毛沢東は、実際には秦の始皇帝の1000倍もの人を殺している。 だから、ジェノサイドや殺人は、共産主義の慣例と言えるのです」と語った。
共産主義は創り出された悪魔であり、世界に危害が及んでいる
アントニー氏は「共産主義は何も新しいものではなく、旧ソ連は1917年のロシア革命後に生まれた近代的な国家モデルですが、共産主義は古い時代の産物なのです。中国人はこの旧共産党政権をずっと前から知っていました。中世ヨーロッパでは、フランスに共産党派がいました。すべての共産主義宗派、すべての共産主義政権の共通点は、私有財産の廃止、家族の廃止、自分の意思で他人の妻を占有することなどです。親子の絆が断ち切られ、残されたのは物質的な快楽の追求だけです」と述べた。
アントニー氏は、旧ソ連が誕生した過程の分析を通じて「共産主義は、地球を危険にさらすために創られた悪魔であり、世界に危険が及んでいます」 と語った。
共産主義は悪魔のような宗教である
アントニー氏によれば「実は、共産主義は悪魔のような宗教なのです! それは確かに一種の宗教であり、その教義はマルクス主義なのです。彼らには「聖職者」がいて、共産党員および党内の管理者もいて、大きな権力を持っています」と話した。
中共が、宗教界に浸透している情況を分析することで、アントニー氏は「中共は多くの聖職者や伝道師(共産党員)への洗脳を通して、その人たちが実際に、共産主義の思想を広めているのです」という。
共産主義はフランスで浸透活動を行っている
アントニー氏は、共産主義はフランスに浸透し続けており、ベルリンの壁が崩壊して共産主義も崩壊したと考える人は間違っているという。
また同氏は「ベルリンの壁が崩壊したことは非常に良かったのですが、私は共産主義は死んではいないと言ってきました。まだ 中国、北朝鮮、キューバで生き続けています。わが国においては、隠れた形で存在し、特に国民教育、大学、メディアに隠れて存在しているのです」
「フランスには、ソ連の粛清委員会に仕えたチェッカー(警察のような組織)が存在することを例にとり、今日のメィデアが警察の役割を担うようになりました。チェッカーとは、1917年にレーニンが創設した警察で、その後、さまざまな形で包括的な監視活動が行われるようになりました」
「フランスには、メディアパルトというメディアがあり、中国と同じように糾弾と告発の役割を果たしています。 このように実際には、変異した共産主義がフランス社会、特に文化の面で影響を与えています」と述べた。
そしてアントニー氏は皮肉を込めて言った。「フランスは、多くの製品や技術を中国に提供していますが、それは非常にばかげている話です。フランスには、無条件の中国ファンのグループがあって、ラファラン元首相のように、彼らは代価を惜しまずに中国との協議を結んだのです」
同氏はさらに「サラリーマン時代には、セミナーを開催したこともあります。エアバスを売るために、同時に製造工程を中国に提供したのは、中国側からの要求だったからです。つまり、数年後には中国は我々の飛行機を買う必要がなくなるということです。だから彼らがフランスに夢中になった理由は、すべての製造工程が欲しかったからです。私たちは、ひきがえるのように中国(中共)というコブラの開いた口に取りつかれたのです」と言った。
いかなる形でも中共に協力してはならない
アントニー氏は、私は最近「CONQUEST(征服)」誌で、「赤い中国(チャイナ・ルージュ)が世界を支配している」という文章を発表しました。私たちは 中共の脅威は、中国国民にとっての脅威だけではなく、現在の中国の国境を、はるかに越えていることを認識しなければならないという。
フランスは、自国の大規模産業を中国に奪われることを許してしまったのです。 我々は中国に製品を売ろうとしたとき、その製造工程も中国に渡っているのです。 これは航空業界など複数の業界に言えることですが、世界的に流行している武漢肺炎(中共ウイルス)を見ていると、本当に恥ずべきことです。私は製薬会社の出身で、フランスには巨大な製薬産業がありましたが、今日では医薬品の生産ができなくなっています。 中国の全体主義モデルにとって言えば、彼らは本質から経済とイデオロギーをコントロールしているという。
同氏は、中国が空母を建造し、大陸間ロケットに最新世代の原子爆弾を搭載する必要があるのか、理由はとても簡単で台湾を侵略するだけでは満足せず、世界に軍事力を押し付けることができるようにしたいからだと指摘する。 それから、経済力を守る目的もあるという。
同氏は、宗教亡命した教皇ピウス11世の共産主義に関する見方を引用した。「共産主義は、その歴史が証明しているように、本質的に邪悪であり、憎たらしいのです。 したがって、文明が破壊されないためには、彼らとは一切の協力をしてはいけないのです」
人々に歴史の真相を告げることがとても重要である
アントニー氏は、自由なラジオやテレビで国民に真実を伝えることが重要だと考えている。同氏は「私には、世界にあらゆる様々な分野の人たち、何千人もの支持者がいます。共産主義者の犯罪に対する国際裁判で裁くことは、いまだに実現していません。ナチスについてはニュルンベルクで裁判が行われ、ナチスの重鎮たちが絞首刑にされていることがわかりましたが、今日、誰かを絞首刑にするという問題ではありません。歴史の真実を伝え、犯罪の詳細な記録を残すことが重要なのです」と語った。
アントニー氏は、我々は醜い真実に直視しなければならないという。「 真実を否定する教育システムがあり、広く浸透しているメディアシステムがあります。だからこそ、私たちの友人が立ち上げた無料のテレビやラジオ局がとても必要なのです。 そのために戦わなければなりませんが、それはイデオロギーのための戦うではなく、真理のために戦うのです!」と最後に語った。