私の心は落ち着きました
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 文/海外の大法弟子

 【明慧日本2021年5月15日】昨年のクリスマス前のある日、私が煉功で煉功をしていたところに一組の夫婦がやってきました。女性に「これはどんな体操なの?」と聞かれた私は「これは、1992年に李洪志先生が中国で広められた宇宙の原理に基づいた気功です。私は10年近くやっています」と答えました。

 男性は「煉功をして手を合わせた時、何を考えているのですか?」と聞きました。「何も考えていません」と言うと、「何も考えない境地に達するにはどうすればいいのですか?」と聞いてきました。「煉功の音楽を聴くことに集中します」と答えると、彼は「ああ、なるほど」と呟きました。

 私は法輪大法のパンフレットを彼に渡し、中国における法輪大法の二つの境遇を説明しました。一つは、かつて中国の公園では毎日1億もの人々が法輪功を修煉していたこと。もう一つは、1999年7月20日以降、残虐な中国共産党(以下、中共)による法輪功学習者への迫害、拷問や虐殺、生きたまま彼らの臓器を摘出して(臓器移植に使い)販売するなどです。その方は憤慨して「中国ではこの気功を修煉するだけで毎日命の危険にさらされているのですか」と言いました。彼は迫害者の卑劣と邪悪をただちに理解しました。私は、彼の理解ある言葉に感動し、彼の優しさに心を打たれました。彼は一つの民族の苦難を心から悟り、善と悪の違いを見抜きました。

 家に帰ってから、その質問をしてくれた方にとても感謝しました。私に何も考えないということをあらためて気づかせてくれました。私は煉功をしているときに、頭の中で物事を考える癖がついていました。私の煉功における考え方が、真の煉功者のものに変わっていく過程を皆さんと交流するために、文章を書こうと決意しました。

 師父はこの問題について「正しい考えをもって練功している者はどれぐらいいるのでしょうか?煉功するには徳を重んじなければならず、良いことをし、善をなさなければなりません。いつでも、どんな所でも、そのように自己を律しなければいけません。公園で練功するにしても、家で練功するにしても、そのように考えている者は何人いるのでしょうか?」[1] と説いておられます。

 今日の煉功で、心が静かになりましたか? いいえ、駄目でした。手足が凍っていて、とても気持ちが悪かったのです。冬の強風と湖から上がる波の音で、どうしてじっとしていられますか。もちろんこれは言い訳で、仮に家で煉功していたとしても、邪魔される言い訳を見つけてしまいます。なんとしても、師父が用意してくださったこの絶好の機会を利用して、私の落ち着かない心を断ち切らなければなりません。

 師父はこう説かれました。「なぜ入静できないのでしょうか? これはあなたが後天的に常人社会で形成した観念と業力がもたらした思想状態です。あなたの本当の考えではありません。あなたが修煉すれば、それを滅することになるので、それは反抗して盛んになり、あなたを入静させず、あらゆることを考えさせているのです」[2]

 私の妄想は自分の観念に関連しているとすぐに理解しました。妄想するときは徹底的に、自分の正念とのつながりを断ち切ることを意識しました。そうすれば妄想は集中することができず、さらに、師父が説かれた大法から逸脱してしまいます。

 師父は「修煉では必ず自分を見つけ、自分を修めなければなりません。もし自分をわきまえることができれば、あなたは『これは私ではない。あなたは勝手に考えなさい。本当の私は入静する。あなたがむやみにいつまで考え続けるのか見てみよう』と考えればいいのです」[2]と説きました。

 驚くべきことに、師父の大法を読んだ後、心を静めようと決意したとき、煉功する際丹田から声が聞こえてきました。「このように心が落ち着かない状態は、大法を修煉する前の状態ですよね。しかし、大法を学んだ後、なぜ私は心の静けさを見つけることができず、それに伴う美しさを楽しむことができないのでしょうか」。私はとても驚きました。誰が私に話しかけているのでしょうか、これは私に考えさせました。

 翌日、煉功場で功を煉っていたとき、いい気分になっていましたが、突然また心が乱れました。頭の中は、人のために何かを解決することしか考えていないような状態です。自分の妄想と落ち着かないその理由の一つは、子供の頃からの「私がすべてを解決してあげたい」という考えがあったからです。大法を修煉した後、自分や他人のために何か問題を解決しようという考えをもち続けてはいけないとはっきり理解したと感じましたが、この考えは私の思想の中に非常に強く反映されていました。すべてを自分で解決しなければならないというこの考えはいつも表面に反映され、その場できれいに取り除きました。 これは良い方向への第一歩だと感じました。

 そして、煉功を続ける中で、私は顕示心に振り回されたことに気付き、さらに何のために煉功したのかさえ忘れてしまうほど時間を浪費していました。私はすぐにこの顕示心も取り除きました。

 それからの数日間、自分の中の正念がだんだん強くなり、気も散らなくなり、師父から与えられた使命をどう果たすかに集中していることに気づきました。煉功する中で、大法による一思一念の重要性をはっきりと意識しました。「自分ですべてを解決しなければならない」という考えはもうありません。私はその虚像から飛び出しました。

 私の心は静かになりました。師父が示してくれた大法の道を、より正しく、より冷静に、より精進して、修煉することを選びました。

 師父、私を助けて頂いて、ありがとうございます。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪
 [2] 李洪志師父の著作:『ヨーロッパ法会での説法』

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/5/3/424124.html)