北米の「大紀元」印刷工場に勤める中での修煉体験(2)
■ 印刷版
 

文/北米の大法弟子

 明慧日本2021年7月30日】(前文に続く)

 2、緊急事態の中、「特集号」の印刷に全力投球

 昨年の3月末から「新型コロナウイルス特集号」の印刷を始めました。同修によると、重大な印刷の課題があるたびにあらゆる面から妨害が現れて、思わぬ不具合がよく起きるそうです。印刷の仕事が最も忙しい時、同修たちに次々と病の状態が現れました。しかし、特集号を決して遅らせてはいけないと思いました。工場の責任者はよく「印刷は最後の関門だ、これまで同修たちの努力を私たちのところで無駄にしてはいけない」と言っています。その言葉が深く印象に残っています。何人かの担当者は休んでいますので、仕事量が数倍にもなっており、ほとんどの仕事は私一人の肩にかかってきました。私たちは三交代制でシフトによって仕事をして、機械は24時間休みなくずっと稼働しています。私は生産任務、人員の調整、原価計算、各工程と各部門の連結、機械の故障、納期などを調整して処理しなければならず、車の手配、同修の食事など小さなことまで気を配らないといけません。

 夜勤に続いて日勤もし、家に帰って風呂に入ってから3時間ぐらい寝て、また仕事に戻ります。頭も体力も使い、高い騒音の現場で毎日大声で話すので声も枯れ、人員が足りない時、私はラインに入らないといけません。毎日17、18時間の労働時間の下、学法煉功も疎かになり、体力は限界になりました。立っている時間が多いため両足が痛くて腫れて、靴も履けなくなりました。食事と水分の補給をする余裕もありません。特集号は期限があり遅らせてはいけません。「どうしてこんなに多くの仕事が私のような小さくて弱い女性にかかわって来るのか」と思うと焦り、悔しくて、腹が立ちました。私は決して泣かない人でしたが、その時期は、疲れて泣いてしまうこともありました。

 土曜日、同修が手伝いに来ました。住所ラベルを印刷する時、機械がよく故障して、設備メンテナンスを担当する人が調整しても良くなりませんでした。4万部のラベルを作る予定ですが、結局、半分も作れませんでした。家に帰って、今の状態がおかしいと感じました。発正念をして学法すると、学法をすればするほど気持ちが明るくなりました。

 「遭遇した魔難、心性の試練、困難きわまる修煉はいずれも、自分の道を歩んでおり、自身を向上させています。もちろん、大法弟子を成就させるとは、個人の生命の解脱だけでなく、大法弟子が自分のためにやってきたのではなく、衆生を救い済度する使命を背負っているのです」[3]

 今ぶつかった困難は、私を向上させるための機会ではありませんか。肝心な時に引いてはいけません。気持ちがパッと明るくなりました。日曜の朝、引き続きあの手伝いに来た同修と一緒に住所ラベルを印刷すると、なんと不思議なほど順調で、4万部余りのラベルを一気に印刷できました。月曜日の朝、設備担当の同修がその機械を修理しているのを見て、「機械には故障はないのに、何をしているのですか」と聞くと、彼は「この差し込み口にはベルトがないので、ベルトを付けています」と答えました。「ベルトは元々なかったですよ、昨日はこの差し込み口を使って4万部のラベルを印刷しましたよ」と言ったら彼は笑んで、「きっと師父が助けてくださったのですね」と言いました。そうですね、私の少しの向上を見て、師父は助けて、励ましてくれたに違いありません。

 ある日、とても疲れていて、すべての手配を終えたら早く家に帰りたいと思いました。深夜零時に事務室で発正念を終えると、ラインの同修が電話をかけてきました。私は昼間よく休んでいなかったため今はとても疲れているので、早めに帰って休みたいと思い、代わりの人を探してくださいと言いました。私はその時、とても悲しく思いました。「出勤して1時間しか経っていないのに帰りたいというのか、昼間に仕事をしていない時に休まないのは誰のせいなのか、真夜中にどこに行って人を探すというのか」と思いました。代わりに自分が行くなら、本当に体力は限界に来て、徹夜できるかどうか分かりません。腹を立てて「はい、帰ってください、私がします」と彼にメッセージを送りました。しかし少し経ってから、「試練がまた来たのだ、私の態度は利己的で、彼のために考えていない」と考え直しました。

 「皆さんの以前の本性は、自らのため、私のためを根本としたものだったのですが、今後、何かをするときには、まず他の人のことを配慮して無私無我で、なおかつ他人を先に、自分をあとにするという正覚にまで修め遂げなければならないのです。それゆえに皆さんは、今後何かを行ない、何かを口にするときにも、ほかの人のため、ひいては後世の人のために考えなければなりません! 大法が永遠に変らないようにするために考えなければならないのです」 [4]

 師父の言葉を思い出し、先ほどの自分の態度を恥ずかしく思いました。自分の疲れを心配する私心を捨てて、恨みを捨てて、彼のポジションに行きました。機械の前に立った瞬間、突然全身の疲れが取れてリラックスしました。疲れ過ぎて幻覚でも出たかと思ったのですが、しかし幻覚ではありません。そのさっぱりして清々しい感じはとても気持ち良かったのです。私が悟って反省しているのを見て、師父は私の体から「疲れ」という物質を瞬時に取り除いてくれたのです。

 私たちが印刷した、真実を伝えている新聞は衆生を救う希望です。修煉者として、自分の私心のために人々が救われる機会を遅らせてはなりません。疲れて朝日を浴びながら退勤する時、私は何度も「続けられるか」と自問しました。夢の中で師父が語った励ましの言葉を思うと、私は自分に「はい、続けられる」と答えました。また印刷工場のすべての同修の協力と私に対する応援を思うと、私は自分に「はい、続けられる」と答えました。工場の同修たちは、私が毎日インスタントラーメンを食べているのを見て、朝は肉入り粥を持ってくれたり、ケーキ、手作りのお菓子を持ってくれたりします。「彼女はとても疲れている」と言って、私を呼ぶ人を止める同修もいます......どれも私を感動させ、永遠に忘れられません。師父のご加持の下、大紀元新聞社、印刷工場全体、手伝いに来る同修たちの努力の下、数千万部の新聞はここを出て読者に届けられています。師父、ありがとうございます。素晴らしい同修たち、ありがとうございます。

 学法と煉功を怠らずに続けるため、私は表を作って、毎日の学法、煉功、発正念をやったかどうかをメモします。毎日、最も基本的なこと、つまり『轉法輪』の一講を読む、四つの正の時間に発正念する、五式の功法をする、週に2回グループ学法に参加する、などをやったかどうかをチェックします。その日にやっていないなら、後日補います。しかし、表のとおりにできない時もありました。

 結び

 19年間の修煉の歩みを振り返ると、ずっと師父のご加護を頂き、師父は私が修煉を成し遂げるよう、返本帰真の道を手配してくれています。師父の要求に達するまで、まだ大きな差がありますが、最後の限られた時間の中で、精進して頑張っていきたいと思います。

 注:
 [1] 李洪志師父の詩:『洪吟』「その心志を苦しめる」
 [2] 李洪志師父の著作:『各地での説法十』「マンハッタン説法」
 [3] 李洪志師父の経文:『二〇一二年米国首都国際法会での説法』
 [4] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「佛性に漏れなし」

  (2021年大紀元新唐人メディア法会の発表原稿)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/6/5/426631.html)