【明慧日本2021年11月23日】(明慧記者・紀珍妍報道)2021年11月7日~9日にかけて、遼寧省では激しい吹雪、氷雨、雪、寒波、強風などが吹き荒れた。中国共産党政府は、最も激しい吹雪に対して公式に赤色警報を発令した。
11月6日~7日にかけて、北京では寒波、強風、氷塊、吹雪、霞、黒い霧が発生した。また、多くの地域で珍しい気象現象である雷雪(雷を伴う降雪・天候の中でも最も珍しい偶然の一つといわれている)が発生した。
遼寧省にある62の国家気象局のうち、39の局では短時間で気温が16℃下がり、最大でレベル11の突風を伴う大雪が報告された。記録的な大雪となったのは半数近くにのぼり、中でも省都の瀋陽が大きな被害を受けた。同省では640万羽もの家禽(かきん)などの家畜が凍死し、約17億元の経済的損失が発生したという。
ソーシャルメディアにアップされた動画や写真を見ると、多くの地域が雪に埋もれた中国東北部の様子がよくわかる。
吹雪は氷雨を伴っていた。例えば、ハルビン市では最初に雪が降った後、雨が降った。凍てつくような雨は、降った雪をすぐに氷に変えてしまった。軒先や電線、道路標識にはつららが垂れ下がり、鉄道や道路は分厚い氷に覆われて後始末が大変だったという。
つららの重さに耐えられない木の枝が折れて、道路に散乱した。また、建物や枝についたつららは、下を歩く歩行者の安全を脅かした。
中国では各地で珍しい気象現象が発生
気象局の統計によると、北京でこの冬初めて雪が降ったのは11月6日の夜だった。1961年以降、北京の冬の初雪の平均は11月29日である。つまり、今年の初雪は例年より23日も早かった。
この寒波の影響で、11月7日の北京の気温はマイナス3℃まで下がった。翌日は最大でレベル7の突風が吹き荒れ、気温はマイナス4℃まで下がり、11月6日に記録した12.7℃よりも17℃近くも低くなった。
11月7日、北京では重い靄(もや)がかかった。地元住民が撮影した映像を見ると、北京中がまるで夜のような暗闇に包まれていた。
2日間という短い期間に、北京は寒波、強風、氷の粒子、吹雪、霞、黒い霧に襲われた。また雷雪も各地で現れたという。
北京の異変に加えて、国営メディアの報道によると、11月7日夜から9日にかけて、天津市、遼寧省(瀋陽市)、山東省(徳州市)、内蒙古自治区(包頭市、シリンゴル盟)などで極めて珍しい雷雪の嵐が発生した。
現代の気象学では、雷雲とも呼ばれる積乱雲が存在しなければ雷が鳴らないとされている。夏場は地上の温度が高いため、強い対流が発生する。空気中にたくさんの水蒸気があるので、雷雲ができやすい。しかし、冬、特に雪が降っているときは、地面の温度が2℃以下になることが多く、雷雲がほとんどできない。そのため、雪が降ることは非常に稀なことなのである。