2021年に中国本土の法輪功学習者が受けた迫害の概説(二)
■ 印刷版
 

(前文に続く)

 2、累計8年間拘禁 元国境守備隊の軍官・李洪山さんに再び懲役5年の判決

 黒竜江省の国境守備隊の元軍官・李洪山さん(49歳男性)は2020年11月18日、北京市の貸家で北京市大興区公安支局西紅門派出所の警官に身柄を拘束された。直近の情報によると、李さんは2021年10月14日に北京市大興区裁判所に懲役5年の不当な判決を宣告された。

李洪山さん

 李洪山さんは黒竜江省綏浜県に在住。黒竜江省公安国境守備総隊の鶴崗支隊の元軍官で、武装部隊で軍功を立て、幹部候補と見なされていた。しかし国境の過酷な環境で精神神経症を患い、李さんは苦しんだ。それが法輪功を学び始めてから3カ月後の1998年5月には完治していた。李さんは「私だけではなく、故郷で2人の白血症患者が完治したことを自分の目で見ました。一人は鉄道副所級の幹部の中年男性、一人は中学校3年生の女の子です。2人とも法輪功を学んで健康を取り戻しました。周りの多くの人はその影響で法輪功を学び始めました」と語っていた。

 3、中科院の修士・時邵平さんに再び懲役9年の不当判決

 時邵平さん(50)は中国科学院の修士である。2019年11月18日に再び身柄を拘束され、家財を押収され、拘禁された。2021年4月の情報によると、時さんは懲役9年の不当な判決を宣告され、北京市第二刑務所に送られたという。

時邵平さん

 時さんはコツコツと働き、時々刻々「真・善・忍」の基準で自らを律し、同僚に尊敬されていた。2001年、時さんは人々に法輪功の無実を伝えたとして、懲役10年の不当な判決を宣告され、北京前進刑務所で拘禁された。そこでは24時間監視され、罵られ、1カ月間大便禁止、真冬の日に窓を全開され、薄い服を着ていた時さんは凍えた。そして数日間の睡眠禁止として壁に向けて座らせた。長年毎日20時間以上座らせた結果、脚の筋肉が萎縮してしまった。当時の迫害に加担した警官は曹利華、劉光輝などである。

 4、寧夏銀川市の学習者・馬智武さんに懲役14年の不当判決

 馬智武さん(50)は寧夏銀川鉄道支局安全検察室のドライバーである。1998年5月から法輪功を学び始め、わずか2カ月で健康を取り戻した。馬さんは「真・善・忍」の教えで自らを律し、職場でも親友からも良い人と評価されている。

馬智武さん

 馬さんは2020年6月に地元の固原市涇源県で身柄を拘束され、罪に陥れられた。同年11月に開廷され、弁護士はさまざまな方面から十分な根拠を持って無罪と弁護したが、懲役14年の重刑を宣告された。馬さんは判決を不服として控訴したが、棄却された。2021年8月上旬、寧夏回族自治区最高裁判所[2021]宁刑終10号『刑事裁定書』によると、二審は公開しておらず、審判長は曾憲斌、審判員は張明、徐寧、書記員は黄怡である。

 1999年7.20以降、馬さんは上京し陳情したとして、3年の労働教養処分を科され、残酷な拷問を受けた。馬さんは断食で迫害に抗議したが、懲役6年の不当な判決を宣告された。2010年9月12日、馬さんは再び身柄を拘束され、懲役3年6カ月の実刑判決を宣告された。

 5、天津市の李国慶さん一家3人に懲役7年から12年の実刑判決

 明慧ネット2021年9月6日の報道によると、天津市寧河区の学習者・李国慶さん一家3人は不当に拘禁され、罪に陥られた。直近の情報によると、李さんは懲役12年、妻の于波さんは懲役10年、娘の李蕾さんは懲役7年の不当な判決を宣告された。

 李さんは天津市寧河区に在住し、電力会社の管制室の室長である。李さんの技術は高く、性格が温厚で上司と同僚から尊敬され、数年連続で「先進工作者」に選ばれた。

 李さんは、仕事の余暇を使って家族と「天地迎春」というブライダル会社を経営し、中国の伝統文化をウェディングに取り入れ、正統派の司会スタイルは利用者からの好評が広まり、ある取引先は「李さんは、私の会った人の中で一番利益を最優先に考えない人です。毎回金額を相談する時、李さんはいつもわれわれの立場で考えてくれています。このような人はなかなかいません」と絶賛した。

 2019年5月15日、李さんの妻・于波さんと娘の李蕾さんは車で運転中に突然、寧河県公安局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関、以下、国保)の警官に身柄を拘束された。その後、寧河区公安支局および芦台鎮派出所の警官は李さん宅に侵入し、プリンター、FAX機、三輪車などの私物を押収した。李さんと娘の李蕾さんは芦台派出所で拘禁され、于波さんは刑事拘束された。

 2020年3月初め、検察庁は李さん一家を罪に陥れる資料を寧河区裁判所の刑事部に提出した。

 6、河南省南陽の学習者27人の控訴は棄却 趙培員さんは懲役13年の実刑判決

 明慧ネット2021年5月22日の報道によると、南陽市宛城区の学習者・趙培員さん(40代男性)、王偉さん(55歳男性)ら27人は、2019年8月30日に同時に身柄を拘束され、罪に陥れられた。2020年12月30日、宛城区裁判所は2020豫1302刑初230号という不当な判決を宣告したが、学習者らは控訴した。2021年3月31日、南陽市中級裁判所は開廷せずに27人の控訴(2021豫13刑終227号)を棄却した。そのうち、趙さんは懲役13年、罰金5万元(約80万円)、王さんは懲役9年、罰金4万元(約64万円)の不当な判決を宣告されていた。

 趙さんは南陽市唐河県張店郷の小学校の教師である。法輪功を学んでいるとして何度も労働教養処分を科され、不当な判決を宣告され、公職を追放された。そのため、アルバイトで家計を維持している。2019年8月30日に再び身柄を拘束された。

 王さんは南陽市第一人民病院口腔外科の医師で、技術面で中核をなす。ある患者は医療費1000元以上を無理やり王さん個人に渡して帰った。王さんはそのまま病院のレジに納めた。しかし、王さんは何度も不当に拘禁され、迫害された。

 三、5668人の学習者が不当に連行

 明慧ネット報道の統計(2021年)によると、中共の警官は5,886人の学習者の身柄を拘束したという。

图6:2021年中国大陆各地法轮功学员遭绑架人次统计

不当に連行された学習者の地域別分布

 迫害事例

 1、山東省済寧市政法委は社会安定を口実に大勢の学習者を連行

 情報筋によると、中共の六中全会の前、済寧市政法委と610の関連組織は社会安定を口実に、全市の学習者の逮捕を大規模に計画した。連行する警官の懸念を考慮し、学習者が警官を識別できないように各区・県を交差して連行した。つまり、A県の警官をB県に派遣し、B県の学習者の身柄を拘束させたのだ。

 2021年10月28日、済寧市では約35人の学習者が身柄を拘束された。すでに電話は盗聴され、防犯カメラで数カ月間尾行されたという。一部は保釈されたが、一部は魚台県と梁山県で拘禁されている。現在の情報では、学習者・李洪霞さん、常桂芳さん、王学軍さん、満証玉さん、褚福華さん、秘金英さん(音)、侯成福さん、朱秀娟さん、馬宏良さん、謝玉功さん、王西玲さん、大林さんが拘禁されている。

 2、吉林省長春市の楊麗さんは再び拘禁され、家族は殴打される

 明慧ネット2021年12月21日の報道によると、長春市の学習者・楊麗さんの1年間の刑期が終了する12月16日、家族と友人は朝から出所する楊さんを迎えに行った。長春紅旗街派出所及びコミュニティーの関係者は車で留置場に入り、楊さんを車に乗せた。2台の車は、楊さんの出所を待つ多くの人の前を車で走り去った。

 楊さんの夫は車で後ろを追いかけたが、途中でパトカーに止められた。警官4人は楊さんの夫を床に倒れるまで殴った。その時、楊さんの夫の弟夫婦もやってきて、警官の暴行を阻止しようとしたが、逆に殴られて弟の妻は怪我をした。

 現場を多くの人が目撃している。人を殴った警官は姜鉄驄、滕雲生、紅旗街派出所の関係者1人、610弁公室の1人である。610弁公室の者(50歳前後、メガネをかけている)は最も悪辣だった。

 3、遼寧省鞍山市斉大山派出所の警官は申暁娜さんに暴行

 2021年4月27日夜、鞍山市の学習者・申暁娜さんは子供を連れて帰宅した時、家に隠れていた警官に部屋の中に連れ込まれ、斉大山派出所の指導員・徐彤に頭を強く撃たれ、足で腰部を蹴られた。当時、20人ほどいたが、全員私服であり捜査状と押収リストもなかった。警官の1人が警察手帳をパッと一瞬だけ見せた。申さん宅にあった法輪功の関連書籍、ジュエリー(一部返還)などの私物は押収された。

 当日夜12時ごろ、申さんは斉大山派出所に移送された。申さんは取調室で鉄の椅子に縛られ、殴られた。採血された後、再び殴打された。

 申さんの子供は、母が目の前で警官に殴られ悲鳴をあげるのを聞き、心に大きなダメージを受けた。そして警官を見かけると恐怖を感じるようになった。

 斉大山鎮の学習者・胡宪英さんは警官に嫌がらせや脅迫を受け、身柄を拘束されるなどの迫害を受けた結果、2008年に精神異常になってしまった。娘も警官に脅かされ心臓病になり、ノックの音を聞くだけでショック状態になるという。2001年1月23日、斉大山派出所の警官・劉明剛、蔡永剛、徐同喜、靳恩国などは胡宪英さん宅に侵入し、胡さんの身柄を拘束し、家財を押収した。胡さんの夫はショックを受け、突然肝臓病を患い、他界した。

 四、10527人の学習者に嫌がらせ

 明慧ネットの報道によると、2021年に中共の警官や街道コミュニティーの関係者は10,527人の学習者に嫌がらせをした。

图7:2021年中国大陆各地法轮功学员遭绑架人次统计
嫌がらせを受けた学習者の地域別分布

 迫害事例:

 1、北京警官は北京冬季五輪の前 秦尉さんに嫌がらせ

 12月21日午後3時、北京海淀公安支局の国保警官・郭と鄂2人、海淀西区派出所の警官と数人(身分不明)は秦尉さんに嫌がらせをし、秦さん宅に侵入しようとしたが、家族の抗議で入れなかった。

 関係者は家族に北京の冬季オリンピックにむけた社会安定のために来たと話した。

続く)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/1/12/436691.html)
 
関連文章