呉喆が大連市検察長の任期中 179人の学習者は不当な判決に

 

　【明慧日本2022年2月21日】遼寧省大連市検察庁の検察長・呉喆（59歳男性、モンゴル族）は2016年9月から2021年10月の任期期間中、江沢民の法輪功に対する政策で「名誉を汚し、経済力を断ち、肉体を消滅させる」を続行していた。その結果、地元の179人の法輪功学習者（以下、学習者）は不当に起訴され、実刑判決を宣告された。そのうちの70人は4年もしくは4年以上の不当な判決を宣告された。学習者・劉希永さん、鄭徳財さん、仲淑娟さんの3人は迫害で死亡した。

　呉喆は1985年8月から務め始め、1984年11月に中国共産党（以下、中共）に加入している。2006年、遼寧省検察庁の規律検査組の組長、党組メンバー、検査委員会の委員に在任。2010年8月、遼寧省検察庁の副検察長として務め、2016年9月、遼寧省大連市検察庁の副検察長、大連市検察庁の代理検察長、2017年3月から2021年10月まで大連市検察庁の検察長として務めた。

　呉は出世のため、いわゆる「業績」を作るため、法律と事実を無視し、良心に背き、政法委員会（治安・司法などを統括する機関）、610弁公室、裁判所、法曹関係などの部門と結託し、悪を助長し、心を修める良い人を起訴し、不当な判決を行い、刑務所に入所させた。呉は遼寧省検察庁の副検察長、大連市検察庁の検察長として11年間にわたって務め、遼寧省と大連市の法輪功迫害の主な責任者の1人である。

　明慧ネットの統計によると、2016年から2022年1月までの期間、大連の裁判所、公安は学習者に140万元（約2240万円）のゆすりを強要した。そのうち、裁判所による不当な罰金は62万元（約992万円）、警官の家宅捜索による家財押収は78万元（約1248万円）である。

2016～2022年、大連において不当な判決を宣告された学習者の統計表

年	不当な判決を宣告された人数
2016	35
2017	48
2018	24
2019	26
2020	14
2021	30
2022	2（2022年に判決された2人は呉の任期内に起訴された）
合計	179

　一、呉の任期内、劉希永さん、鄭徳財さん、仲淑娟さん3人は迫害で死亡

　1、劉希永さんは拘禁中に死亡　刑務所「生きている限り、帰らせない」

　劉さんは2017年9月19日に懲役3年の実刑判決を宣告されたが、身体検査で入所の基準に満たなかったため、執行されなかった。2018年3月18日に身柄を拘束された2日間後、健康状態が原因で家に戻された。2018年4月9日、再び身柄を拘束され、5月中旬に本渓刑務所に移送された。

　2021年4月9日は、劉さんが刑期満了日を迎え、出所する日であった。しかし、この日、家族は劉さんを迎えることができなかった。劉さんは砲台派出所と石河派出所の警官4人に大連金州三里留置場に送られた。2カ月余りで、劉さんは迫害により胸水、身の回りの生活ができなくなり、金州病院に送られ、28日間入院した。その期間、警官に雇われた1人、刑務所の警官1人、武装警官2人、砲台派出所の警官1人が劉さんを監視していた。

　入院期間、劉さんの妻と息子は毎日2回食事を届けに行ったが、面会を許されなかった。その後、劉さんは再び懲役4年、罰金6000元（約9万6000円）の不当な判決を宣告され、大連市第三刑務所に拘禁された。

　2021年12月、劉さんは重体となり大連市中心病院に送られた。当時の劉さんは手、足、顔が腫れて、身の回りの生活ができず、言葉もはっきり話せなかったという。同月20日、劉さんの家族は劉さんを家に迎え入れたいと要求したが、警官に拒否された。警官は「転向しないなら、生きている限り帰宅できない」と答え、劉さんの病気は留置場で罹ったもので、第三刑務所とは関係ないと責任を転嫁した。もし、病院から危篤通知が出たら、2、3万元の費用が必要となり、家族に全ての費用を負担するように強要した。

　2021年12月29日、劉さんは他界した。享年80歳。

　劉さんの息子は遺体を連れて帰ろうとしたが、第三刑務所に禁じられた。理由は遺体を証拠にして、上告させないためだった。警官は劉さんの遺体を金州区南山斎場に送り、2022年1月1日火葬したという。

　2、大連市の仲淑娟さんは遼寧省女子刑務所で迫害されて死亡

　大連市の学習者・仲淑娟さん（女性）は2021年12月24日午後、遼寧省女子刑務所で迫害されて死亡。享年66歳。

　中共による22年間も続く残酷な迫害において、仲さんは7回身柄を拘束され、合計12年間拘禁され、さまざまな非人道的な迫害を受けた。仲さんは留置場、麻薬更生施設、洗脳班、大連労働教養所、馬三家労働教養所（2回）で拘禁されたことがある。労働教養所では睡眠禁止、独房に監禁、体罰、殴打、灌食などを経て九死一生の状態だった。

　2016年6月28日、仲さんは自宅で身柄を拘束され、家財を押収された。罪に陥れられ、懲役7年6カ月の不当な判決を宣告された。警官は仲さんに認罪、転向、「五書」を強いた。仲さんは迫害で乳腺癌を患ったにもかかわらず、一時出所は許されなかった。その期間、家族も迫害され、娘は迫害で精神異常に、夫も懲役3年6カ月、執行猶予の不当な判決を宣告され、半月拘禁された。

　現在、仲さんは他界し、幸せだった家庭は迫害で一家離散となってしまった。

　3、警官に殴打されて聴力を失った大連市荘河市の鄭徳財さんは迫害で死亡

　鄭徳財さんは大連荘河市光明山鎮の小営村下窯屯に在住。2000年、鄭さんは上京して陳情したため、警官に殴られて両耳の聴力を失った。

中共拷問イメージ図：殴打

　2010年2月15日夜、鄭さんは路上で大鄭派出所の見張っていた警官に身柄を拘束され、荘河留置場に拘禁された。同年7月、秘密裏に懲役3年6カ月の不当な判決を宣告され、大連刑務所に拘禁された。

　2017年9月4日、82歳の鄭さんは光明山派出所の警官に身柄を拘束され、当日夜7時に留置場に移送された。37日拘禁された後、健康状態が悪化し、一時釈放で帰宅した。

　2018年3月9日、荘河市検察庁の関係者は「情報調査」との理由で鄭さん宅を訪ねた。3月14日、市裁判所は鄭さんに電話をかけ、裁判所に呼び出した。27日、光明山派出所の警官・朱文文はパトカーで鄭さん宅に来て、鄭さんに法輪功を諦める書類にサインを強要した。サインしなければ、判決を宣告すると脅迫した。4月12日、鄭さんは市裁判所で開廷され、秘密裏に懲役1年6カ月の不当な判決を宣告された。6月14日、遼南新入刑務所に移送され、8月6日に大連刑務所に送られた。9月13日に、家族は面会に行ったが、鄭さんが転向しないため面会できないと断られた。

　2019年8月19日、鄭さんは解放されたが、迫害により歩けなくなり、食事もできず、神経性無食欲症の症状も伴った。

　同年11月21日、鄭さんは死亡、享年84歳。

　二、呉喆が大連市検察長の任期中　179人の学習者は不当な判決に

　1、劉仁秋さんは懲役10年、罰金10万元

　2016年6月28日、遼寧省の政法委と610弁公室は学習者に大規模な迫害の計画を企んだ。大連市および周辺エリアの学習者も同時に身柄を拘束され、裁判所に起訴された。旅順の学習者・劉仁秋さん、盛傑さんなどが連行された。

　2017年12月22日、旅順口裁判所は劉さんに懲役10年、罰金5万元（約80万円）、政治権力4年を剥奪、盛さんに懲役7年、王紅玉さんに懲役3年6カ月、谷樹春さんに懲役2年、劉代学さんと王会軒さんに懲役3年、執行猶予3年の判決を宣告した。

　2016年6月28日、劉さんは貸家で一味の刑事警官に身柄を拘束された。警官の1人がボクシンググローブで劉さんの腹と胸部を殴ったため、劉さんは内傷で血尿が出た。警官らは劉さんの私物を押収し、ネット銀行の口座を凍結し、貯金40万元（約640万円）をほぼ全て引き出した。劉さんは不当な判決を不服しとして控訴したが、転向しないとの理由で大連市中級裁判所に原審維持の判決を宣告された。

　2、大連市の任海飛さん、孫中麗さんにそれぞれ懲役10年、7年、最高罰金10万元

　大連市の学習者・任海飛さん、孫中麗さんは1年あまり不当に拘禁され、2021年9月8日と9月23日に2回、大連甘井子区裁判所に開廷された。10月14日、任さんは懲役10年、罰金10万元（約160万円）、孫さんは懲役7年、罰金7万元（約112万円）の実刑判決を宣告された。2人とも上訴した。

　任さんは人々に法輪功の無実を伝えたとして、2001年に身柄を拘束され、懲役7年6カ月の不当な判決を宣告され、残酷な迫害を受けた。2020年6月26日、任さんは貸家で市公安局甘井子区支局の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）および甘井子街派出所の警官に身柄を拘束され、現金55万元（約880万円）、二十数万元（320万円以上）相当の電気機器などの家財を押収された。

任海飛さんと妻の王晶さん

　孫さんも同じ日に身柄を拘束され、家財を押収された。2021年9月8日午後1時半、任さんと孫さんは甘井子区裁判所にオンラインで開廷され、2人の弁護士は無罪弁護をした。

任海飛さんの妻・王晶さんは海外で夫の解放を呼びかけた

　任さんは2020年6月26日に連行された後、警官に殴打され、心臓と腎臓の疲憊になってしまい、19日間の応急処置で一命を取り留めた。同年7月1日、海外に亡命中の任さんの妻・王晶さんと海外にいる親友はニューヨークにある国連の総部と中国総領事館の前で、任さんを直ちに解放するよう呼びかけた。

　3、張仁光さんは懲役9年6カ月、罰金2万元

　2018年5月30日、大連市沙河口区裁判所は学習者に開廷し、張仁光さんに懲役9年6カ月、罰金2万元（約32万円）、王尚傑さんに懲役8年、罰金1万元（約16万円）、韓建海さんに懲役8年、罰金1万元（約16万円）、李静波さんに懲役3年、3年の執行猶予、罰金2000元（約3万2千円）、居住監視との不当な判決を宣告した。

　張さん、王さん、韓さん3人は判決を不服し、大連市中級裁判所に控訴したが、再審は行われないまま、原審維持となった。

　4、楊樹房の学習者・徐強さんは懲役9年1カ月の不当判決

　2020年7月11日、遼寧省大連市普蘭店の各派出所は出動し連行行動を行った。楊樹房の学習者・徐強さんは身柄を拘束され、懲役9年1カ月の不当な判決を宣告された。

　5、大連市の丁国晨さんは迫害で脳出血、意識不明に

　丁国晨さん（50歳男性）は大連理工大学を卒業。2021年2月23日、迫害で脳出血してしまい、1カ月ほど意識不明の丁さんに金州区裁判所から判決書が届いた。丁さんは懲役2年、罰金5000元（約8万円）、妻のエン清華さんは懲役3年6カ月、罰金8000元（約128000円）の不当な判決を宣告された。丁さんは現在、植物人間の状態である。

　2019年7月10日、丁さんとエンさんは身柄を拘束され、家財を押収された。当日夜、エンさんは一時出所で帰宅した。丁さんは大連留置場で拘禁され、迫害で脳出血、両耳の聴力を失ったため、10月19日に一時出所で家に戻された。帰宅後の丁さんは法輪功の動作をやり続け、身体は好転した。しかし、地元の法曹機関は丁さんの健康状況を無視し、絶えず嫌がらせをし、さらなる迫害を企ていた。その結果、丁さんの健康は悪化し、2021年1月27日、再び脳出血し、意識不明で病院に搬送された。

　エンさんは丁さんの教え子と保護者に電話をかけ、丁さんが連行されたことを事情説明した。教え子たちは「こんないい先生がどうして連行されるのですか」と理解できず泣いたという。学生・偉ちゃんの父は「偉ちゃんは家で泣いています。妻はほかの補習クラスを勧めましたが、偉ちゃんはこんないい先生はもう2度と出会えません。ほかのクラスには行きません。丁先生がいいです」とエンさんに伝えた。

　6、大連市の袁暁曼さんは原審維持に

　2015年5月以来、中国本土では学習者による江沢民を告訴する波を起こした。中国各地の学習者および家族は江沢民への刑事告訴状を郵送で中国最高検察庁に送り、最高裁判所に江沢民を起訴するよう、反人類の首魁を法で裁くことを求めた。2015年5月末から2015年12月31日まで、明慧ネットは20万件の実名訴訟状の控えを受け取った。その中、大連市から5097人、告訴の案件は3295である。

　2016年、袁暁曼さんは江沢民を告訴したとして不当に拘禁された。刑事拘束の期間、警官に妥協せず、信念を貫いた。同年6月20日、袁さんへの逮捕令が発付された。

袁暁曼さんの息子はアメリカで母の無罪解放を呼びかけた

　2016年11月16日、中山区裁判所は袁暁曼さんに開廷した。同年12月、袁さんは懲役3年6カ月、罰金5000元（約8万円）の不当な判決を宣告された。袁さんは判決を不服し、すぐに控訴した。

　大連市中級裁判所は2017年4月26日に原審維持という判決を下した。

　大連市の610弁公室は地元の法曹機関を唆し、江沢民を告訴した学習者および家族に嫌がらせ、家財押収、身柄拘束、拘禁、不当な判決などの迫害をした。このような行為は法律違反で学習者と家族にダメージを与えた。明慧ネットの不完全な統計によると、大連市では江沢民を告訴したとして6人が不当な判決を宣告されたという。袁さんは懲役3年6カ月、劉玉美さんは懲役3年、罰金2万元（約32万円）、耿仁娥さんは懲役4年、曲桂賢さんは懲役4年、張霞さんは懲役7年5カ月、王淑芳さんは懲役7年6カ月の実刑判決を宣告された。

　学習者が江沢民を告訴することは被害者に正義を持することで、全ての中国人は良い人になる権利を守っている。迫害に反対する行為は合法で平和である。

　三、経済の迫害

　明慧ネットの統計によると、2016年から2022年1月まで、大連の裁判所、公安は学習者に140万元（約2240万円）のゆすりを強要した。そのうち、裁判所による不当な罰金は62万元（約992万円）、警官の家宅捜索による家財押収は78万元（約1248万円）である。

名前	省	市	区・県	刑期	罰金（元）	ゆすり（元）
任海飛	遼寧	大連		10年	100000	750000
孫中麗	遼寧	大連		7年	70000
劉中華	遼寧	大連		8年	50000
林茂成	遼寧	大連	金州区	5年	30000
戦淑華	遼寧	大連		8年	30000
張翠	遼寧	大連		2年6カ月	20000
劉玉美	遼寧	大連		3年	20000
付麗華（もしくは傅麗華）	遼寧	大連	旅順口区	3年	20000
李新平	遼寧	大連		3年	20000
郭佩璐	遼寧	大連		3年4カ月	20000
張仁光	遼寧	大連		9年半	20000
馬雪青	遼寧	大連		3年6カ月	10000
周鴻旭	遼寧	大連		3年6カ月	10000
王芝清	遼寧	大連	高新園区裁判所	3年6カ月	10000
李錦玲	遼寧	大連		3年6カ月	10000
于英花	遼寧	大連	旅順口区	3年6カ月	10000
朱偉君	遼寧	大連		4年	10000
文英	遼寧	大連		7年	10000
徐桂蘭	遼寧	大連		7年	10000
王闖	遼寧	大連		7年	10000
王尚傑	遼寧	大連		8年	10000
韓建海	遼寧	大連		8年	10000
エン清華	遼寧	大連		3年6カ月	8000
李彩文	遼寧	大連		5年	8000
劉亜洲	遼寧	大連	金州区	4年	7000
谷麗	遼寧	大連		4年	7000
谷秀華	遼寧	大連		4年	6000
呂開利	遼寧	大連		8カ月	5000
丁国晨	遼寧	大連		2年	5000
王彦風	遼寧	大連		2年6カ月	5000
王日清	遼寧	大連		2年6カ月	5000
李英	遼寧	大連		3年	5000
李浩遠	遼寧	大連		3年	5000
郝福奎	遼寧	大連		3年	5000
馮際梅	遼寧	大連		3年	5000
李玉梅	遼寧	大連		4年	5000
李玉花	遼寧	大連		4年	5000
李昌蘭	遼寧	大連	金普新区	6カ月、1年執行猶予	5000
王翠香	遼寧	大連		3年、3年執行猶予（2017年4月末、一時出所で帰宅	5000
張俊英	遼寧	大連		1年	3000
董恵貞	遼寧	大連		1年	3000
劉肖雄	遼寧	大連		1年6カ月	3000
閻善衛	遼寧	大連		3年6カ月	3000
李静波	遼寧	大連		3年、3年執行猶予、居住監視	2000
張麗萍	遼寧	大連	普蘭店市	3年		20000
孔慶春	遼寧	大連		4年		10000
徐淑芬	遼寧	大連		1年	620000	780000
2016～2022年1月、大連の裁判所、公安は学習者に140万元（約2240万円）のゆすりを強要した。そのうち、裁判所による不当な罰金は62万元（約992万円）、警官の家宅捜索による家財押収は78万元（約1248万円）である。

　結び

　中共の政治法律系統は2021年2月末からいわゆる内部整頓を始め、市民に通報ホットラインを開通した。最高裁判所は「法曹機関者の専属罪名」を公開し、最高検察庁のサイトでは、2020年からさかのぼって20年までの調査ができると書いた。2022年1月に元中共の政法委書記3人は悪報に遭い、重刑を宣告された。雲南省委弁公庁の主任、昭通市委の元常委、政法委書記の張朝徳は悪報に遭い、懲役11年、罰金150万元（約2400万円）、江西省公安庁の常務副庁長、九江市委の元常委、政法委書記、市公安局の党委書記、局長・葉国兵は懲役7年6カ月、吉林省白山市の元政法委書記・霍雲成は懲役11年、罰金100万元（約1600万円）の実刑を宣告された。

　法輪功への迫害に力を尽くした者はモラルを捨て、汚職で怯える日々を送っている。必ず法に裁かれる日が来る。

呉喆