（前文に続く）
【明慧日本2022年3月24日】
三、不当な連行、家宅捜索・嫌がらせの実例
2021年、中共は5886人の学習者を連行した。そのうち964人は山東省出身で、全国の16.4%を占めており、第1位となった。全国で嫌がらせを受けた1万527人の学習者のうち、山東省出身は1562人で、全体の14.8％を占めており、河北省に次いで第2位であった。
連行の多くは組織的、計画的、そして多人数の警官による決まった時間に行われた奇襲的連行であった。その目的は、いわゆる重大事件、重要事案を人為的に作り出すためだった。
連行されたケースの抜粋：
（一）青島平度市の教師・馬芹さん
2021年3月28日夜7時頃、山東省青島平度市の52歳の優秀な教師である馬芹さんは家の近所で連行され、その夜、平度市泰山路派出所に不当に拘束された。当日の夜8時、警官らは馬芹さんの家を不当に捜索し、29日午前3時頃まで続いた。その後、馬さんのご主人も泰山路派出所に連行され、警官に調書を取らされ、いわゆる捜索令状にサインをさせられ、29日午後に解放された。
（二）青島膠州市：40人以上の連行
2021年6月2日の午前6時、いわゆる「7月1日の安定」を確保するために、青島膠州市では100人以上の警官が出動し、学習者を連行した。連行された学習者は、宋桂芹さん、高凱華さん、高秀娥さん、黄玉強さん、紀金木さん、王瑞蓮さん、王瑞蘭さん、周瑞玲さん、梁恵元さん、宋継花さん、荘作傑さん、紀紅さんとその母親、于柏青さん、宋新建さんとお手伝いさん、焦慶娥さん、徐衍忠さん、張美香さん、孫玉雲さん、叶宇さん、陳某某さん、趙某某さん、王書進さん、程済青さん、趙有芹さん達、40余人であった。
（三）東営市：20余人の連行
2021年4月23日前後、山東省東営市濱海・利津県などの公安支局は多くの警官を出動させ、学習者に対し家宅捜索を行った後、耿守田さん、何伯清さん、孟繁芸さん、周徳勇さん、陳暁紅さん、郭紅琰さん、趙愛栄さん、李愛芬さん、小薄さん、李秀玲さん、王艶雲さん、任小紅さん、李海霞さん、田玉平さん、李学栄さん、李愛芳さん、孟昱さん、劉燕美さん、袁某さん、陳国華さん達20数人を連行した。その多くは未だに拘束されている。
（四）東営濱海公安局：報復のための連行
近ごろ学習者の白興文さんの以前の起訴に対して報復攻撃を加えようとして、2021年10月6日、山東省東営濱海公安局濱海支局管轄下の朝陽派出所の任安遠および劉录英は警官を率いて、学習者の白興文さん（女性）と楊さん（女性）の家に侵入し、学習者の季英梅さん、王英さん、李竜さんとともに、仙河鎮病院でのPCR検査に連れて行くと偽って、実際には留置場に連れて行った。身体検査の際、白興文さんと楊さんは血圧は高いために暴行を免れたが、検査を拒絶した李竜さんは警官3人に殴打された後、夜中に東営鴻港病院に連れて行かれて診察を受けさせられた。夜になって、3人はやっと帰宅できた。
（五）19歳の学生：李慧さん
濰坊市看護専門学校1年生の李慧さん（19歳）は、在学中にワクチン接種を受けないことを選択したため、学校の教師か校長先生、或いは同級生に通報された。2021年4月22日、教師は警官を誘導して李慧さんの寮に侵入し、不当にビデオ撮影と捜索を行い、5冊の大法書籍、ネット封鎖の情報が印刷されたカード200枚ほど、お守り16個と一つのUSBメモリを押収した。その後、李慧さんは「邪教団体を利用して法律の実施を妨害した」として、青州市裁判所に不当な7カ月の禁固刑と5千元の罰金を言い渡された。
（六）イ坊市昌楽県：5月18日の連行
2021年5月18日、昌楽県国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官らは、高鵬さん、秦暁利さん、孫学芬さん、孫淑雲さん、于美霞さん、馮常麗さん、楊明香さん達9人の学習者を連行し、全員の家宅捜索を行った。今回の7月1日前の統一行動では、各派出所から警官が派遣され、県公安局への支援に当たった。
（七）イ坊安丘市：50人以上が連行された
2021年10月、安丘市では大規模な学習者に対する連行が行われ、50人以上の学習者が安丘市新東方ホテルにある3階建ての小さなビルに拘束された。地方から雇わされた数多くの暴力団員は学習者たちを殴り、残忍な行動を取った。
後に判明したことだが、今回の事件は、2021年4月に安丘市公安局の局長として赴任したばかりの趙春玉の指示によるものだった。趙春玉は一心に出世を望む冷酷な人物で、イ坊市国保の副隊長および昌楽公安局の局長を経て、2021年4月に安丘市公安局の局長となり、失脚した公安部副部長の孫立軍派閥の中堅だった。
（八）イ坊昌邑市：17人の学習者と家族が連行された
2021年10月21日、山東省イ坊昌邑市公安局の国保の副隊長である劉昌恩は、岞山派出所、北孟派出所、飲馬派出所など複数の派出所の警官らに対して、17人の学習者とその家族を連行するように指示した。
（九）煙台海陽市：9人の連行
2021年1月9日と11日、煙台市の梁耀敏さんを含む9人の学習者は、海陽市国保と各派出所の警官らによって連行され、検察庁で罪に陥れられた後、煙台福山留置場に不当に収容された。
9人の学習者は、梁耀敏さん、張俊峰さん、張吉国さん、王成剛さん、紀力驍さん、隋偉麗さん、于海勇さん、王雪梅さん夫婦と王娟さんである。これらの学習者はみな、地元では善良な人として認められており、家では親孝行をし、職場では勤勉に働き、子供への責任感が強く、いずれも家庭の大黒柱となっている。しかし、法輪大法への信仰を諦めない理由で、罪のないは学習者たちは連行された。
（十）煙台市莱山区：18人の連行
煙台市莱山区の10数人の学習者は2021年6月10日、煙台市莱山区公安局に連行され、煙台福山留置場に不当に拘禁された。今回の連行事件は、莱山公安局長の辛迅が自ら指揮した統一行動の下、長期間の追跡（車のナンバープレート）、待ち伏せ、盗聴、携帯電話の位置確認などを経て、計画的に行った区内の全学習者を対象とした迫害である。事後、莱山区公安局長は「13人の法輪功を逮捕した（2021年6月10日を指す）」と誇らしげに語った。
莱山支局の劉葆栄も連行に関与した。情報によると、連行された18人の学習者は長い間尾行されていた。迫害された学習者は莱山地区だけに留まらない可能性もある。
（十一）煙台招遠市：杜振田さん一家
2021年9月以降、山東省招遠市の公安警察の警官は、いわゆる「捜査網を狭める行動」を行うことを口実に、多くの学習者に対する強奪、連行、嫌がらせを行った。最も深刻な迫害を受けたのは、夢芝事務局北嶺村に住む学習者の杜振田さん一家であった。
9月8日午後、招遠市の公安警察の警官は強盗のように杜振田さんの家を襲撃し、所持品を奪い、杜さんと両親、そして彼の2人の姉も一緒に連行し。さらに、悪事を続けようとした警官らは彼の家を不法に占拠し、心配になって確認に来た杜さんの義理の兄まで連行した。9日早朝、杜さんの両親と修煉していない姉が釈放され、12日にもう1人の姉である杜紅霞さんが釈放されたが、杜さんの所在は不明だった。
杜振田さんは35歳で、優しくて正直な青年である。ご両親は自宅で診療所を開き、村人たちに医療の便宜を図り、良い評判を得ていた。誰もが賞賛する地域に貢献している家庭がこうして、不当な扱いを受けていた。
（十二）済寧市：少なくとも35人の学習者が連行された
2021年10月28日、山東省済寧市では約35人の学習者が連行された。数カ月間、電話による監視とカメラによる尾行が行われていたそうだ。保釈されて帰宅した者もいる。情報筋によると、中共第6回全体会議を控え、済寧市政法委員会と「610」は安定維持を口実にして、市内で全学習者を対象とした大規模な逮捕を計画したという。連行に関与した警官らが気兼ねなく行動できるよう、そして迫害された学習者が警官を特定できないようにするために、各区・県は人員の交叉利用の方法を採った。つまり、A県の警官らはB県の学習者を連行するためＢ県に行った。
今回の迫害行動は半月ほど続き、多数の学習者は連行、家宅捜索、不当な拘束に遭い、いわゆる「保釈」された人もいた。明慧ネットは、済寧市では1週間で12人の学習者が連行されたと報道したが、他の多くの県市の学習者が連行・迫害されたケースはまだ暴露されていない。より多くの具体的な学習者への迫害の事例が報告され、悪事が暴露され抑止されることを期待している。
（十三）徳州市：多数の連行
2021年11月2日、山東省徳州市の公安局は平原県の公安局と協力し、数台の警察車両と複数の警官を出動させ、平原県の多くの学習者を連行し、嫌がらせを行った。当日、于永萍さん、李暁霞さん、曹小燕さん、秦蘭香さん達9人の学習者が連行された。
11月2日（火）、徳州市公安局は人員を派遣し、平原県の武装警察を率いて、突然平原県の学習者に対し大規模な嫌がらせと連行を行った。今回の連行は範囲が広くて期間も短く、長い間計画されたものであった。
（十四）徳州楽陵市：臧書玲さん
2021年3月24日、楽陵市公安局の人員らは、山東省楽陵市黄夹鎮の学習者である臧書玲さんを河北省塩山県で連行し、その借家にあった所持品と電気自動車を押収した。その後、臧さんは山東省徳州留置場に不当に拘留され、裁判にかけられた。家族は彼女のために弁護士を雇ったが、楽陵裁判所の黄帥副裁判長は、家族が雇った弁護士に対して厳しく対応した。
（続く）
