山東省龍口市の法輪功学習者3人に不当判決

 

　【明慧日本2024年3月20日】山東省煙台市の龍口市の法輪功学習者・葛麗娟さん、王周琳さんと呉静昆さん(男性)の3人は、2023年5月9日に連行され、煙台留置場と龍口留置場にそれぞれ拘禁された。10月26日、3人は龍口裁判所で裁判にかけられた。

　最近の情報によると、葛さんは懲役4年6カ月の判決を下されると、正月前に済南女子刑務所に送られた。王さんは懲役4年の判決を受け、正月前に済南男子刑務所に送られた。呉さんは懲役2年執行猶予3年、罰金6000元(約12万円)を言い渡されたことが分かった。

　2023年5月9日朝、龍口市で大規模な法輪功学習者(以下、学習者)の連行事件が発生した。龍口市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の計画と指揮の下、東萊、北馬、南山、七甲、下丁家、開発区、新嘉、徐福、諸由などの派出所から100人以上の私服警官が同時に自家用車に乗って出動し、それぞれの家に行くと、コミュニティの職員や隣人と偽ってドアを開けさせ、20人以上の学習者とその家族を連行した。

　その後、帰宅した人がいれば、居住監視下に置かれる人もおり、「保釈」された人もいた。葛麗娟さん（黒竜江省出身）、陳桂芳さん、焦麟恵さんの3人の女性は煙台留置場に、王周琳さん（北京市出身、男性）は龍口留置場に拘禁された。

　2023年6月14日、葛さん、陳さん、王さん、焦さんの家族は4人に対する逮捕令状を発付されたとの通知を受けた後、案件を担当する警官に何度も接触し、「逮捕令状の取消申請書」、「情報開示申請書」などの法的書類を提出した。家族たちは拘留、立件、捜索、強制身体検査、逮捕状の発付などの手続きを担当した公安機関の責任者の氏名、役職、身分証明書番号の開示を求めた。

　しかし、今も、家族の要求に対する回答はない。家族が案件処理部門に問い合わせに行くと、受付係は「誰々さんは出張中だ」とか、「誰々さんが事件処理に出かけた」などと責任を他人に押し付け、言い逃れをした。それで仕方がなく家族は、龍口市検察院と龍口市公安局に『告訴状』を提出し、国保の警官とこの連行に関与した派出所の関係者のあらゆる不法行為を告発した。

　家族からの根拠のある告発に対して、被告人でもある国保の大隊長などの警官は、学習者の家族、親戚、友人を威嚇し、欺瞞と不正の噂という手段で他の学習者も騙した。国保の警官らは自ら検察院の関係者に圧力をかけ、「もし告発を受けたら、俺たちは自分で処理する」と言った。その結果、この案件の女性検察官は、家族から（事実を明らかにするために）直接会って話をしたいという要求を拒否し、4人の学習者たちに対する起訴状が裁判所に送られるまで、隠蔽や「引き延ばし」の戦術を用いた。

　2023年7月26日、4人の学習者は龍口市検察院に送検され、8月21日、龍口市裁判所で提訴された。

　2023年11月1日、龍口市裁判所は焦さんと陳さんに対して裁判を行ったが、当事者と弁護士の質問の中で急遽終了し、わずか30分で、休廷となった。検察側は、焦さんが2004年に2回労働教養処分を受けたことで、「重罪者だ」と勝手に言った。それに対して、焦さんは「労働教養制度は廃止され、あの2年間は私に対する強制的な迫害です。私は何の罪も犯していないのに、現在も私に迫害を行っているのではありませんか」と述べた。陳さんは法廷で案件の参与者の欺瞞な行為を大声で暴露した。

　2023年10月26日、龍口裁判所は呉静昆さん、葛さん、王さんの裁判を行った。裁判は当初午前9時に開始する予定であったが、呉さんが体調不良で全身が震えため、開廷は午前9時半まで延期された。裁判は午前10時半に終わり、裁判の結果は宣告されなかった。

　同日午後、高齢の陳さんと焦さんは、龍口市裁判所で2回目の裁判を受けた。検察官は「起訴状」の内容がでたらめなものばかりだったため、学習者2人と弁護士に反論された。

　呉さんは、2023年5月9日、警官に家宅捜索され、自宅から連行された。刑事拘留となり、煙台福山留置場に移送されたが、5月23日に「保釈」され帰宅した。同年9月初め頃、龍口市公安局は呉さんに濡れ衣を着せ、龍口市検察院に送検した。呉さんの家族は、何度もこの案件を担当する検察官に会った。検察官は家族とよく話をするようになったが、上からの指示を受けた後、口調が変わり、家族に対する態度が一変し、「呉静昆を裁判所で起訴しなければならない」と言った。 家族は仕方なく裁判所へ行き、裁判官に会った。裁判官は呉さんの案件を見て、「この案件は検察院で終了するはずだが、どうして裁判所に送ってきたのかな」と言った。残念なことに、龍口裁判所は10月26日、呉さんと他の学習者3人に対して裁判をおこなうなどの詳しい迫害事実は、明慧ネットをご参照ください。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）