【明慧日本2024年11月10日】(中国=明慧記者)明慧ネットの統計によると、2024年10月、少なくとも435人の法輪功学習者(以下、学習者)が不当に連行され、嫌がらせを受けたことが分かった。そのうち、186人が連行され、249人が嫌がらせを受けた。また、60歳以上の高齢の学習者67人が含まれており、93人が家宅捜索を受け、4人が放浪生活を余儀なくされ、12人が採血、写真撮影、指紋採取、声の録音をされた。警官が家宅捜索を行った際、現金11万7800元を押収した。さらに、9人の学習者が洗脳班に送られた。
学習者が連行された人数の最も多い地域は、順に四川省25人、吉林省21人、遼寧省20人、河北省17人、山東省17人。嫌がらせを受けた人数が多かった地域は、黒竜江省69人、吉林省47人、四川省22人、山東省19人の順であった。
明慧ネットの統計によると、今年1月から10月までに、中国共産党(以下、中共)の関係者は4915人の学習者を連行・嫌がらせをし(連行2483人、嫌がらせ2432人)、646人に不当な判決を言い渡し、117人を致死させ、61人を洗脳班に強制連行した。
2024年1~10月、嫌がらせ、連行をされた中国国内の学習者の延べ人数統計 |
月 | 連行 | 嫌がらせ | 不当判決 | 死亡 | 洗脳 |
一月 | 108 | 59 | 121 | 13 | 12 |
二月 | 83 | 59 | 56 | 10 | 0 |
三月 | 210 | 230 | 73 | 13 | 10 |
四月 | 323 | 265 | 84 | 6 | 4 |
五月 | 427 | 289 | 42 | 18 | 7 |
六月 | 318 | 342 | 71 | 9 | 5 |
七月 | 307 | 386 | 54 | 7 | 6 |
八月 | 269 | 254 | 40 | 10 | 5 |
九月 | 252 | 299 | 57 | 18 | 3 |
十月 | 186 | 249 | 48 | 13 | 9 |
合計 | 2483 | 2432 | 646 | 117 | 61 |
一、10月、学習者186人への連行が判明
2024年10月、嫌がらせ、連行をされた中国各地の学習者の延べ人数統計 |
迫害の実例
1、牡丹江市警察は娘を人質にし、徐国芹さんを連行
黒竜江省牡丹江市の学習者・徐国芹さん(70代)は、今年9月末にやむを得ず家を離れた。警察は徐さんの娘を人質に取り拘束し、徐さんを留置場に連行した。また、裁判所と共謀して判決を下そうとした。徐さんの夫は悲しみと怒りの中で突然の脳出血で亡くなった。
今年9月下旬、公安局の警官と裁判所の職員が徐さんの家にやって来て、徐さんが法輪功の資料を配ったことが監視カメラに映され、判決を下すべきだと言った。そのため、徐さんは家を離れた。
その後、徐さんは娘から電話を受け、警官に呼び出されて拘束されており、もし徐さんが行かなければ、警察は娘を、別の人間と入れ替えなければならないことを告げられた。徐さんは娘を心配し、自分の自身の自由を使って娘の「身代金代わり」にした。
その知らせを受けた徐さんの夫は、公権力を持つ「人民警察」に怒り、脳出血を起こして亡くなった。徐さんは留置場に拘禁され、個人の自由を失い、夫と最後に会うことも許されなかった。
実際、徐さんに起きたことは孤立したケースではない。例えば、2019年1月7日、青島開発区の警官数人が、学習者・趙仁霞さんの家に押し入り、趙仁霞さんが留守だったため、警官は夫の邢子剛さんを連行した。息子の邢昊東さんが釈放を求めて派出所に行ったところ、警官は趙仁霞さんを引き渡すよう強要した。別の事件では、2015年4月11日、江西省瑞昌市湓城派出所の警官が学習者・王義明さんの家に押し入り、居場所を突き止められなかった後、息子を連行し、10万元近い現金と財産を押収した。派出所で、警官は王義明さんの息子に24時間食べ物や水を与えず、トイレに行くことも寝ることも許さなかった。 王義明さんは仕方なく派出所に行き息子と交代し、直後に瑞昌留置場に拘禁された。
2、7年の冤罪を受けた広東省の傅雪冰さん 再び連行
広東省梅州市の学習者・傅雪冰さん(53)は今年9月10日、自宅の付近で梅州市梅江区の警官に不当に連行され、梅州市城東留置場に拘束された。最近、地元の検察庁が10月15日に、傅さんに対する逮捕状を発付したことが分かった。
傅さんは以前、中国銀行広東省梅州支店のマネージャーを務め、良い実績を収めていた。1999年7月に中共が法輪功を迫害した後、傅さんは法輪功の真・善・忍の理念を堅持し続けたとして、20年以上にわたって嫌がらせ、家宅捜索、拘禁、解雇をされ、2014年に中共の裁判所から懲役7年の実刑判決を言い渡された。
3、撫順市の張慧強さん 瀋陽市の警官に連行される
遼寧省撫順市東洲区の学習者・張慧強さん(58歳前後)は2024年10月21日午後6時30分頃、自宅マンションの下で瀋陽市国内安全保衞部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官らに連行され、家宅捜索を受けた。情報筋によると、張さんは10月23日夜、瀋河留置場に拘束されたという。
張さんは、撫順エチレン化学有限会社計装工場の上級エンジニアとして勤務していた。張さんは非常に親切な人であり、話すことが得意ではないが、高い責任感と献身を持っており、業務は素晴らしく、毎年「優秀労働者」に選ばれた。
1999年7月、中共の江沢民集団が法輪功を迫害した後、真・善・忍への信念を貫いた張さんは、会社の責任者に昇進する資格を取り消された。
2002年5月23日、張さんはいつものように自転車で出勤すると、事務所に呼び出された。ドアを押し開けた途端、隠れていた撫順公安局の警官らに押さえつけられ、こめかみに拳銃を突きつけられ、すぐに手錠をかけられた。その後、家宅捜索を受け、市内の撫順石化会社の十数平方メートルの地下室に閉じ込められ、トラの椅子、睡眠剥奪、飲食とトイレを禁止、ロープで縛り付ける、火でひげを剃る、下半身を焼く、タバコの火で指を火傷させる、電気ショックなど84時間に及ぶ拷問を受けた。
張さんは職場で連行され、仕事を解雇された。張さんの母親は息子を心配するあまり、食事も睡眠もとれず、健康に深刻な影響を及ぼし、呼吸困難に陥り、やがて亡くなった。
(続く)