文/雲南省の大法弟子
【明慧日本2024年12月10日】(前文に続く)
二、迫害の中で信念を貫き衆生を救い済度する
中国共産党(以下、中共)が法輪功を迫害し始めた時、その動きはまず軍隊から始まりました。私の所属する部隊でも、上官の指示で「法輪功を批判する会」が開かれ、私が壇上に上がって発言するように言われました。しかも「強く批判する」ようにと指示されたのです。私は内心、これは大法を広める絶好の機会だと考え、その要求を拒みませんでした。
壇上に上がって、私は以下の二つのことを話しました。
1.私が法輪功を修煉するようになった理由。
一つ目は、法輪功が「真・善・忍」という原則に基づいて心性を修煉し、道徳性を高めることを教えているからです。この教えは、人の人格を真に高める上で非常に効果的だと感じています。二つ目は、法輪功の功法によって病気の治療や健康保持が期待できるからです。私の父親は、肺心病、肺気腫、気管支炎、喘息を患い、大きな病院で治療しても治りませんでしたが、法輪功を修煉することで健康を取り戻しました。この理由から、私は法輪功を修煉することを決意しました。
2.法輪功創始者の李洪志師父が、『洪吟』の「世界の十悪」の中で、「やくざ、悪党 政商は一家となる」と説かれていること。
この言葉に対して、聴衆の間には様々な反応がありました。中には、「だから法輪功が批判されているんだ」と言う人もいれば、「今の社会を的確に言い当てている」と言う人もいました。
その後、上司は私に「君を壇上に立たせて批判させたが、あれは君が法輪功を広めているように見えたよ」と言いました。私は「私は全て真実を話しただけです。もし良心の呵責を感じながら話していたら、真・善・忍の原則に反することになります」と答えました。
その後、部隊は法輪功を修煉している者は全員転勤させ、部隊に残さないという規則を作りました。
私が転勤する時、政治委員(訳注:軍隊や共産党組織において、思想教育や政治的な統制を担当する)は地方の退役軍人就業支援事務所と調整し、私を地元で最も収益の良い企業に配置してくれました。月の収入は、部隊にいた時の倍になりました。多くの人が「君は災い転じて福となったね」と冗談を言いました。
ぬれぎぬを着せられる
1999年7月20日、江沢民は個人的な嫉妬から、中共と結託して法輪功に対する迫害を開始し、法輪功に対する虚言と中傷を展開しました。私たちの家族は、人々に真相を伝えるために自作の真相チラシを配布し、真相シールを貼りました。その結果、家族5人全員が不当な労働教養や実刑判決を科されました。
家宅捜索を受けた日、妻は裏口から逃げ出しました。夜暗い時間で、警察が路地を封鎖していたため、近所で隠れる場所が見つからず、結局鶏小屋に隠れました。警察が家の中をくまなく捜索しても、妻の姿は見つかりませんでした。夜が明ける頃、乗客を降ろした客待ちのタクシーが通りかかり、妻はそのタクシーに乗り込み、その場を離れました。私たちは地方出身で、この街に親戚はいませんでした。妻は私の以前の友人の家が、およそ100キロ離れた農村にあることを思い出し、そこへ向かいました。
以前からその友人の家族との関係が良好だったため、妻は友人の家に着くと温かく迎えられました。しかし、迷惑をかけたくないと思った妻は、本当の事情を話すことができずにいました。そこで、家事の手伝いや、鶏や豚の世話、料理など、様々な家事を手伝いながら日々を過ごしました。一方で、小学校に通う12歳の息子が、いったい誰に引き取られたのかということが気がかりで、いつも心に引っかかっていました。
その日、息子が学校から帰宅すると、家が警察にめちゃくちゃにされていたことに気づきました。そして、前日に、父親が警察に連行されたこと、おばさん、おじさん、2番目のおじさんも警察に連行されたこと、そして2番目のおばさんは逃げ出したことを思い出しました。息子は、母親も警察に連れて行かれたと思い、とても悲しみました。幸せだった家族が突然こんなことになり、息子は心を痛めました。その後、息子は姉の夫に引き取られることになりました。姉は連行されてしまい、姉の夫は、10歳前後の子供3人を一人で育てなければならなくなりました。アルバイトだけでは、3人の小学生を養うのはとても難しい状況でした。
しばらくして、息子は数人の友人に順番に預けられました。約3カ月後、妻は友人の家から戻ってきました。母子が再会し、抱き合って大泣きしました。一滴一滴の涙には、数カ月間の思いと、不幸な出来事に遭遇した心の痛みがあふれていました。
私の父は、不当な家宅捜索を受けた時に大きなショックを受け、さらに5人の子供たちが連行され、不当な判決や労働教養を科せられたこと、師父と、善を行い良い人になるように人に教える大法がでっち上げで中傷されていることを目の当たりにし、心身に深い傷を負いました。6カ月後、これまで健康だった59歳の父は、冤罪が晴れないままこの世を去りました。私たちの仲睦まじく幸せな家庭は、中共の江沢民一派のごろつき集団による迫害によって、家庭は崩壊し、家族がバラバラになりました。
邪悪を震え上がらせる
2004年、私がいる地区の同修が私の勤め先の近くの社区で真相資料を配布したところ、地元の「610弁公室」と派出所は混乱し、私を犯人だと疑いました。数人の警官が私の職場に来て、私を警備室に連れてくるよう上司に指示し、不当な尋問を行いました。警官たちは極めて凶暴で横柄で、その様子を見た上司までもが私が大罪を犯したかのように思いました。しかし、私は心の中で少しも恐れることなく「邪悪なものがやってきたのなら、背後で悪事を操るすべての邪悪要素を徹底的に破壊してやろう」と思いました。
弟子を護ってくださるよう師父にお願いし、私は心の中で正法の口訣(訳注:五式の功法の口訣)を念じ、強い正念を発して警官たちに向き合いました。
警官が話し終えると、私は正当な道理をふまえて「あなたたちは今日、これだけの人数で数台の警察車両に乗り込み、警察の制服を着て私の職場に来て、上司を通じて私を呼び出し、警備室に連れてきました。会社の人がどれほど噂話をするか、私にどれだけの悪影響を与えるか、考えたことがありますか? あなたたちの仕事は違法行為を行う者を逮捕することです。ところが、あなたたちは真・善・忍を実践している善人を迫害しています」と厳しく言いました。
「良心に問いかけてみてください。法輪功を修煉する人々になんの罪があるのでしょうか? 大法弟子が真相資料を配布するのは、法輪功が冤罪で迫害されているという真実を人々に知ってもらうためです。例えば『天安門焼身自殺』は、江沢民が法輪功を中傷するために仕組んだでっち上げです。にもかかわらず、あなたたちは私のような善良な人々を逮捕し、家宅捜索を行い、労働教養や懲役刑を科しています。『善悪には必ず報いがある』とよく言われます。過去の政治運動で人々を迫害した者たちの末路を振り返ってみてください。自分自身のために、将来のことを考えて行動すべきです」
私は、背後で警官たちを操っている邪悪要素が、私の正念によって完全に打ち砕かれたと感じました。警官たちの表情は、当初の凶暴さから和やかなものへと変わりました。私が話し終えると、警官のリーダーは微笑みながら「今日はただ状況を把握するためだけに来ただけだ。他に何か意図があるわけではない」と言いました。そして、私の会社の責任者に挨拶をして、警官たちと一緒に車で立ち去りました。それ以来、20年以上、私の職場が再び邪魔されることはありませんでした。
(続く)