山東省の王莉さんに4年の不当判決
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 【明慧日本2025年2月7日】山東省煙台市の法輪功学習者(以下、学習者)・王莉さんは2024年5月、再び芝罘(しふう)区公安支局の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官に強制的に不当連行され、でっちあげによる無実の罪を着せられた。最近の情報によれば、王さんは同年12月20日に煙台芝罘区裁判所で懲役4年、罰金2万元(約43万円)の不当な判決を宣告された。

 煙台市公安局の計画により、各派出所の警官は2024年5月9、10日の2日間に多くの学習者を強制連行した。芝罘区内だけで17人の学習者が連行され、中には80歳近い高齢者もいた。壮年期の人もいれば、母親と娘が同時に連行されたために幼い子どもだけが家に放置されたこともあった(ほとんどの学習者は順次釈放)。ただしこの時に連行された王さんだけは、帰宅が許されなかった。

 法輪功は、心身の健康に高い効果をもたらす。その修煉を続けてきた王さんは、中国共産党(以下、中共)が法輪功に対して行っていた弾圧について伝えることに努めてきた。これまで不当にも何度となく連行され、家宅捜索を受け、裁判を待機中の「保釈」の状態だった。以下は王さんが経験した迫害の経緯である。

 王さんは60代の女性で、山東省煙台市出身。法輪功を修煉することで身体と心の健康を得たが、修煉を続けて心身ともに健康になった体験と、中共が法輪功に対して行っている弾圧について人々に伝えたというだけで、2020年に不当に連行され、家宅捜索を受けた(後に保釈)。

 2020年10月28日の朝8時30分、芝罘区公安支局の国保の2人の副隊長、侯光明と張春傑が約6~7人の私服警官を率いて王さんの家に押しかけた。警官は、威圧的に振りかざした捜索令状を王さんにはっきりと見せずに無断で家宅捜索を始めた。警官らは、法輪功の書籍や法輪功創始者の写真、数十冊の法輪功を紹介する資料、『明慧週刊』、 『正見週刊』、パソコン、プリンターなどの王さんの私物を不当に押収した。

 家宅捜索の最中、王さんは紙とペンを取り出し、警官に押収物品のリストを書かせようとした。警察は「捜索令状」を見せたが、王さんはその令状が原本ではなくコピーであることに気がついた。

 10時過ぎになると、警官らは王さんを向陽街派出所に強制連行した。午後2時過ぎ、警官は王さんを騙して取り調べ室に入らせ、3人の警官が強引に王さんの両手両足を手錠で拘束して尋問椅子に固定し、身動きができないようにした。8時間以上も身体の自由を奪い、誘導尋問を重ねた。しかし、誘導尋問は失敗に終わり、警官は王さんの娘婿を騙して1000元(約2万1千円)を支払わせ、「裁判待機の保釈」の手続きをさせた。

 警察の違法行為を告発

 2011年の「国務院公報」第28号によると、故・江沢民による1999年の法輪功書籍出版禁止令は、国家新聞出版署第50号令の第99条および第100条によって廃止された。

 また、中国の憲法には信仰の自由、言論の自由、出版および結社の自由が明記されている。

 したがって王さんが法輪功の資料や書籍、コンピュータ、プリンターなどの私物を所有することは合法である。王さんは、自らのことを法輪功の理念に従い「真・善・忍」を実践する善良で無実の市民のひとりと考えている。

 また中国の憲法第41条は、中国国民は国家機関や国家職員の違法な職務怠慢行為に対して、関係機関に不服の申し立てや告発をする権利を有すると規定している。

 2020年11月11日、王さんは警察が無断で個人宅に侵入し、原本でないコピーの捜索令状を根拠に正当な理由なき家宅捜索を行ったという国家職員の違法行為は、違法捜索罪、拉致罪、不法拘禁罪、および名誉毀損罪に該当するとして、公安ホットライン12389に通報した。

 この不当連行の一連の過程で、王さんは警官らにも善良な一面があることに気がついたが、彼らは違法行為と知りながらも家族を養うために上司の命令に従うしかなく、自分の意思に反して過ちを重ね、人を害し、自分自身をも害していた。

 4年前、烟台市芝罘区の国保の警官・郭福兌は王さんを見るなり、怒りをあらわに王さんに迫った。「あなたたちを逮捕したのは法の執行者である私だぞ!  なのに、なぜあなたたちは私の妻の職場に行ったり、子供の学校に行ったり、私の義父母のところに行って釈放を求めるんだ! 私にいやな思いをさせたら私も同じことをするぞ!」

 郭は興奮していたが、王さんは冷静に答えた。「ある法輪功の弟子が授乳中に不当に逮捕され、育児中の赤ちゃんが残され、世話をする人がいなくなった。また、ある母親が不当に連れ去られ、4歳の子供が警察車両を追いかけ、母親を求めて泣き叫んだが、あなたがた警察官は誰も気にとめなかった。さらに、床に伏せる義母を心を込めて世話していた良い嫁が不当に連れ去られ、介護ができない状態の高齢の義母が残された。誰もそのことを憐れまなかった。あなたも私たちの気持ちになって考えてみてください」

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2025/1/16/488544.html
 
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