漸悟の中で見た長期にわたる経営と損失の問題(四)
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 文/洪願

 【明慧日本2014年12月21日】本文は作者が自分の状態の中で見たもので、あくまでも同修のご参考まで。法を師としてください。(編集部より)

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 8、求める心を帯びて使命を果たしている

 ある同修は、ある衆生を救い済度するプロジェクトに大金を支援して、暫くすると商売が困難な状態に陥り、私と交流しに来ました。私は、これは簡単なことではないでしょうか? 心が正しくないから招いた面倒だと言いました。そして彼と一緒に法を勉強しました。私は彼がなかなか心を静めることのできない様子を見て、例を挙げました。

 他の地域の人を救うあるプロジェクトは、お金が足りませんでした。しかし、お金を集めることをしてはいけないため、状況を知っている数名の同修がお金を出し合いましたが、それでも必要な金額まで達しませんでした。そんな時、私はちょうどある同修に出会いました。夫婦ともに収入の安定した公務員を務めているため、生活に困っておらず、生活もとても簡素で、20万元の貯金を持っており、もともと二人とも法を実証することに貢献したいと考えていました。しかし、現地の同修は皆裕福なので、そのお金の使い道がありませんでした。私は彼に話をすると、彼はすぐに同意ましたが、ただ本当なのかどうかを少し疑っていたため、人に確認することにしました。

 その夜、私たちは一緒に『轉法輪』を勉強して、法理に基づいて交流した時、そのお金で人を救うプロジェクトを支援することは、まるで功柱をもぎ取られて異なる宇宙空間へ充実しに行くようで、そこで人を救っても自分を圓満成就していることになります。無私に貢献する範囲は、もしかすると自分がかつて願を立てて救い済度したい範囲内で、或いは限られてはならない範囲かもしれないと悟りました。彼の心はぽっと明るくなって、すぐに帰って準備して、偶然に出会った善い事を行いました。確認した結果も確かなことでした。肝心なのは彼が先に悟ったことです。

 私はこのオーナー同修に聞きました。「あなたの内心は相変わらず自分の功徳を考えているのではありませんか? 神様の境界から見ると、あなたと彼とを比べて、どちらの功徳が大きいと思いますか? もちろん彼のほうです。彼はすべての貯金を出し、求める心も欲望もありませんでした。あなたはどうですか? ミラレパの修煉を見てみれば、彼は師父を供養するお金がないため、自分の身・口・意をもって供養しました。それは彼のすべてでした。だから彼が出したのは誰よりも多いというのです。神様は人の心を見ているのです」。

 彼はまだ分からないようで、私はもう一例を挙げました。大陸では、ある子供大法弟子は夏にアイスクリームを食べずに、そのお金で数十元を貯めて、真相資料拠点に出して資料作りに使いました。自分のお年玉を全て大人にあげて法を正すプロジェクトに使う子供弟子もいます。神様はそれを見て敬服して堪りません。神様から見れば、子供弟子が出したのは、彼が当事持っていた「すべて」だと見ています。あなたが持っているすべてとは? 子供弟子の心は無邪気で、こうすることで功徳を積む考えすらもなく、修めているのはつまりこの無邪気な心です。あなたが事を行う前後、何を考えたのでしょうか? 本に書いてある「求めずともおのずから得る」[1]を読んで、理解していますか? と彼に話しました。

 今回、彼は本当に分かりました。師父が『轉法輪』の中で説かれた「求めるということの問題」を真に理解できなかったと分かりました。私はまた春秋時代の晏子の物語を話しました。彼は斉の宰相として、高い収入を持っていましたが、家族の生活は非常に質素で、衣食も家で使う物も全て普通の民衆と同じで、妻も布衣を着用していました。下賜された恩賞と自分の給料は、貧困な民衆を救済するために使いました。彼の威望があまり大きいため、政変を起こした悪人らも彼に危害を加える勇気すらありませんでした。晏子は側室も儲けず、妃殿下が嫁に来るのも断って、糟糠の妻と一生を送りました。当世の孔子が彼の事をとても賞賛し、後世『史記』を書いた司馬遷も、もし晏子がまたこの世にいたら、彼の御者になりたいと言いました。歴史の中で見られるこれらの正しい参照のように、あなたが本当に大法に基づいて出来るなら、あなたの事業はどんどん大きくなるはずで、誰もあなたを阻む勇気もありません。心が正しくなければ、誰でもあなたを阻むことができます。

 私は彼が本当に分かった時、他空間の一部の妨害がすでに怖くて逃げたのが見え、また動かなかったものは直接取り除かされました。残りはあと少し、彼の正念が出次第、滅されます。もし彼が悟らず改めない場合、正念を発すれば発するほど妨害が多くなる一方、すでにあった妨害を取り除くことができず、更に新しい妨害を招いてしまうからです。

 多くの同修もこのような考えを持っています。私は大法のために貢献しましたよ、でもなぜ神様は私を助けてくださらないですか? 私はこんなに大きな徳を積んだので、もっと多くのお金を儲けるはずでしょう? 甚だしい場合、心の中でずっと師父をお願いして、「私はこんな大きく貢献したから、師父はなぜ私を助けて妨害を取り除いてくださらないですか? なぜ私にお金を儲けるチャンスもっと多く按排してくだらないのかな? 儲けたらまた支援する」と考えているのです。彼のこの心はただの求める心ではなく、神様と取引をしているので、師父と交渉しています。この心が招いた妨害は相当大きいです。悟って改めらなければ、怨む心も生じてくるので、それで大金を損して、大きく転んでしまいます。いつか悟って、よく行うようになったら、いつ正しい道に戻れます。

 9、経営が分からず、経営の使命がないのに無理やりに経営する

 自分が貧困で、兄弟たちが裕福な同修は少なくありません。実は歴史上、このような例も少なくありません。家族の中で科挙の合格を目指す人や、芸術をする人はお金を儲けることが分かりませんが、他の親戚はお金を持っています。しかし、このような同修はこのように考えていません。自分の運命の中にお金があるはずと思い込んで、法を実証できる自らの特長を放下して、大きな商売をし始め、結局大金を失ってしまいました。実は、彼の親戚のお金は、彼が真相を伝えることによって、大法のために幾らかの貢献をするはずです。

 私はまたこのような夫婦を目にしました。片方(同修に限らない)は運命の中にお金があり、もう片方は同修で、運命の中にお金がなく、幼い頃から清貧な生活を送っていました。実は幼い頃の清貧な生活作りは、将来お金がある時に簡素な生活を送るための基礎作りかもしれません。そのお金には使命があるからです。しかし、このような同修が、妻(夫)が儲けたお金は自分のものでもあり、自分も儲ける運命があると思い、積極的に経営に参加して、結局お金を失いました。このような同修は、口ではあれこれと言いますが、心の中では贅沢が好きで、子供にも贅沢させています。しかし、その贅沢に使ったお金は使命を持つお金なので、厳格に言うと、子供までも大法に罪を犯しています……。ですから裕福な家庭はより把握しにくいと言われ、その難しさはこういうところにあるのです。私心と公のための心は、口で言うことではなく、行いこそ最終的な現われになります。

 実は自分の長所で法を実証すれば最も良く、経済的な使命を持つ同修はなんと言っても少ないのです。自分には経済的な使命があるかどうか? 半生の歳月で作り上げた結果と自分の性格から見れば十分に分かります。心を落ち着かせて、自分本来の使命を果たすほうが最も良いのです。

 海外の同修が経営している団体に、経営やセールスなどに携わる人が要ります。それでも誰でも出来るわけではなく、ある程度の基礎がある人を選ばなければなりません。反応の鈍い人、頭が固い人、人との交流が得意ではない人が行うなら、それはやはりいけません。彼自身の障碍はとても克服しにくいからです。

 10、旧勢力が按排した、内部で経営に破壊作用を働く人に、どう対処すべきか?

 恐らく商売をする多くの同修は、このような人に遭遇した経験があると思います。彼がどこへ行ってもお金を失ってしまい、本来儲けていたのに、彼が参加したから、すぐにお金を失いました。ちょうど損失が起きそうなところに彼が来たのではないかと言う人がいますが、私から見ればそうではありません。彼が入ると損失の要素を持ち込んだことになり、この団体全体の業力が大幅に増え、儲けなくなり、更に彼の策を聞けば、もっと大きく損失してしまいます。

 このような人は口がうまいので、嘘を本当のように言うし、自分の想像を本当のことのように言っても、顔が少しも赤く変わりません。このような人の中には大法弟子ではない人がいて、混じりこんで騙していますが、このような人は識別しやすいのです。しかし、本当に同修である人もいます。以前とても精進していて、大きな苦を嘗めたこともあって、少しお金があればすぐに大法を実証する仕事に貢献するほど、大法のためにとても貢献するのです。このような人は識別しにくいです。実は法を正す中で正と負の作用を働く人がいて、負の作用を働くには、それより前に正の作用を働く下地が必要です。

 このような同修には、心性上に明らかな漏れがあります。例えば、感情が激しい、怒りっぽい、名に執着し、大法の資源を利用して自分のために儲けたいと思う、大きな事をやり遂げることに執着して、あれこれ批評するが実力はなく、実践もない、嘘が口からついつい出てくる……、これらの問題が一つでもあれば、旧勢力の要素に操られやすいです。しかし、彼らは覆い隠すのがとても上手で、自分が以前犯したミスを巧妙に他人のせいにし、いつも自分がいかに成功したかを自慢したり、いかに大法のために大きな貢献をしたとかを言ったりします(本当に貢献した人は絶対に口にしないのです)。その後あなたの経営に参与しようとし、或いはなんらかの「プロジェクト」を見つけて、同修を引き付けて投資させ、彼に頼って大金を儲けようとし、或いはあなたを動かし彼を通して支援させようとします。

 経営においてこのような同修に遭遇したら、どのように対処した方がいいのでしょうか? 一番良い方法は、法をもって測れば、彼らの話を識別できます。もし法の勉強が浅く、識別できなくても、彼らのうまい話を聞かないほうがいいです。あれらの誘惑性のある話をたくさん聞くと、学法のしっかりしていない人が分からなくなるので、たくさんの同修もこのような人に誘惑されてしまい、彼らを手伝って広く宣伝し、能力のある人を見つけてあげるなど、同修の内部で真相を伝えるつもりで、災いを起こしています。

 一部の同修が見た通り、これらの宣伝や噂を信じた同修も落とされてしまいました。法で識別できないなら、常人の方法で真面目に調査して確認する必要があります。絶対に人心をもって測ってはいけません。ある人は常人の話を信じませんが、同修の話なら識別もせずに本当だと思ってしまい、ゆえに商売の投資においても同修に盲従して、忠告も聞かず確認もせず、このような心は、詐欺師を招いて、大きく転んでしまうのです。

 このような同修の中に大きく転んだ人もいます。生活もとても困難で、一部の人は生活がずっと困難なままです。彼らと一緒に法を勉強して、法に基づき精進するのは問題ありません。ただし、できるだけ彼らに同修の如何なる経営活動にも接触させないほうが良いのです。一時的な手伝いも駄目で、彼らに常人のところでアルバイトをするよう進めた方が、彼らにして妨害が大分少なくなります。彼にかってに援助もしないでください。彼らに大きな苦を嘗めさせることによって業を返しているので、あなたが彼らの業を返すことを妨害すれば、それも悪い事をすることになります。絶対に常人の心を動かさないでください。彼らは常人の中で仕事ができないと言う人もいます。実は彼らは大法弟子の中で経営に関わりたいと思っており、心の中でこれが近道だと思っています。人に世話を見てもらえば大きな苦を嘗めなくて済むと考え、甚だしい場合、大法の資源を利用して経済的に生まれ変わりたいと思っています。彼らの心はすべてあってはいけません。ですから、どうしてもという場合には、常人の仕事を紹介してあげて、最下層からやるほうがい良いのです。

 (続く)

 注:
 [1] 李洪志師父の経文:『精進要旨』「法を学ぶ」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/11/26/300667.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/12/8/147212.html)
 
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