【明慧日本2020年10月19日】中国共産党(以下、中共)は、1949年に線引きをし、それより以前の中国は「旧中国」と言い、その時からの中国は「新中国」と呼ぶようにしている。また、「中華人民共和国」という言葉を使って「新中国」を定義した。
71年後、全世界が悪夢から覚め、「中華人民共和国」は中華ではなく、人民でもなく、共和国でもないことが判明した。中共の「建国記念日」である1949年10月1日は、実は正真正銘の「国殤日」(本来の国を失った意味を表す)である。
一、中国ではないとは
中共の歴史を振り返ってみると、それはもともとソ連共産党が育成した国際共産主義の支部であり、その主な目的は中華民国を転覆することであった。
1949年以前の中共は「ソ連を守る」ことを重要な使命の一つとしており、党の重要な文書は同時にソ連にも伝達されていたため、ソ連が崩壊した後、資料館の公開によって中共の内部秘密文書の多くが公開された。中共の初代総書記であった陳独秀は、中国が政党としてソ連を守ることに賛同しなかったため、最後に党内から除名された。
『共産党宣言』の扉ページには「ヨーロッパに幽霊が出る――共産主義という幽霊である」と書かれている。中共は自分が幽霊であることを冒頭ではっきりと明言している。ここから見ると、「中華人民共和国」はマルクス・レーニン主義を先祖とみなし、自分の祖先を踏みにじっていると言える。
文化大革命の「破四旧」(旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣を弾圧する運動)を経て無数の古代文物が破壊され、幾千万人もの知識人が迫害により死亡した。中国文明は根こそぎ掘り起こされ、大脈を切断された。
それによって、「中国」の二文字が中共の国名として使われているのは、さすが不謹慎なことである。
二、人民ではないとは
1949年以前には「地主を倒し、土地を分ける」運動の時、中共は人民に参加させ大いに革命を起こさせたが、1950年以降には協同組合が設立されると、農民は与えられたばかりの土地を返還させられた。さっそく、人民の最大の主体である農民は見捨てられてしまった。
労働者は最初、「リード階級」、「国家の主人公」という「輝く帽子」を被せられ、次から次へと続く政治運動の中で、中共の様々な「政治の敵」を撃退する道具となった。中共は労働者の力を借りて「民族資産階級」を排除し、「資産階級右派の攻撃」を打ち破り、「党内の資本主義派閥」に打ち勝ったのである。
文化大革命の時期、労働者階級が受けた「政治栄誉」は頂点に達した。毛沢東は労働者に「毛沢東思想宣伝隊」を結成し、大学や高校に常駐させ、各学校の「闘・批・改」運動を指導するよう指示した。また、若手労働者から優秀者を選抜して直接大学に進学させ、全国で労働者の家族から1万人を募集し、北京天安門広場の建国記念日の参観台に出席させることを特別に指示した。
1949年以降、農民が容赦なく見捨てられたのと同じように、中共は「リード階級」の労働者をも容赦なく見捨てたのである。失業者、勤続年数の買い取りで辞めさせられた余剰人員たちは、保障がなく、賃金や年金を支給されないままであった。これらはすべて中共がもたらした結果であり、労働者階級を急速に都市部の貧困層に落とし、「改革の代価」と言われるが、実際には改革の犠牲者になった。 国有企業の改革の中で、約3000万人の労働者が職を失い、その多くの人たちが貧困な状況に置かれ、生活の最下位の都会人となった。
中国の李克強首相は今年、約6億人の月収入が1000元以下だと発言し、中国が完全に貧困から脱出しているという嘘を暴いた。しかし、人民と中共官員の差はどれくらいあるのか? 2014年、国家エネルギー局の副局長・魏鵬遠が家に2億元の現金を隠し持っていた事件で、銀行は16台の現金を数える機械を持って行ったという。その6年後により大きなニュースが報道された。中共の華融会社の元党書記で、会長の頼小民が17億8800万元を横領した事件について、財新ネットは100以上のマンション、100以上の人脈、100以上の女性を持っているという「3つの100」を報道した。この時点で、中共がいつも唱えている「人民のために奉仕する 」という化けの皮は、すべての国民の心の中で完全に剥がれ落ち、もはや覆うことができなくなっている。
三、共和国ではないとは
中共が政権を握った後、内戦時期の民主的な連立政権を樹立するという約束に違反した。
中共はあっという間に連立政権を一党独裁政権にし、続いて1954年に「共産党が指導する」という内容を憲法に加えた。
中共が指導するということは、中共が支配することであり、いわゆる8つの民主党派はすべて飾りの政党であり、民主党派の決議や綱領でさえ中共が認めなければならず、その党派の指導者の多くは未公開の共産党員身分である。
「二つの議会」の正式名称は全国人民代表大会であるが、農民と労働者の代表は極めて少なく、代表者はほとんど省の党書記、省長、市長、県長、中央政府の企業委員長、各政府機関の責任者であり、3000人あまりの人民代表は共産党権力の最も集中したグループであり、各都市で、代表者たちは特権を享受している。このような政権が共和国と言えるのだろうか。
共和のもう一つの意味として、国は憲法に従って統治すべきであり、国民は言論の自由と信仰の自由を享受しているということである。清朝末期、北洋軍閥と国民党の時代には、中国人は一定の言論の自由と信仰の自由があり、佛教、道教、儒教、カトリックの人々が共存していた。このような自由の空間があるからこそ、人々は全体主義の恐怖を感じることもなく、恐怖感のない自由を享受することができた。
その一方、中共は政権を樹立して以来、繰り返される政治運動の中で、人々の言論の自由や信仰の自由を抑圧しただけでなく、中国の支えである知識人を殺害し、さらに国民に中共に対する不可解な恐怖を生じ出させた。この恐怖の政権に対して何も言わない方が無難で、新聞を出版することや、街頭でのデモはなおさらのことである。多くの中国人は今も中共の繰り返された嘘言に騙され、徐々にその理論を受け入れ、中共だけが中国を救えると信じている。
しかし、事実から中共が中国の不幸をもたらす根本的な原因であることが分かった。1950年代後半に中共が大飢饉をつくり、数千万人もの餓死者が出た。現在飢えている中国人は消えたわけではなく、多くの人々が基本的生活のために苦労している。その理由は、中共がすべての資源を握っているだけでなく、中共官僚の腐敗が常態化しているため、国民が作り出した財産を流失させ、一般国民が家を買うことや病院に行くこと、進学することに不安を抱えたままなのである。
「世界200カ国以上のうち、国民が全額医療費を負担する国は20カ国ある。水晶の棺で亡くなった指導者の遺体を冷蔵する国は4カ国あり、ソ連、ベトナム、北朝鮮などである。インターネットを封鎖する国は4カ国あり、キューバ、イラン、北朝鮮などである。戸籍制度を導入した国は3カ国あり、ベナン、北朝鮮などである。学校で政治を教育する国は2カ国あり、北朝鮮などである。『独裁』を憲法に書き加えた国は2カ国あり、北朝鮮などである。一人っ子政策を実行した国は1カ国ある。上記の全ての事柄に当てはまる国は一国だけで、 中共は世界最大の悪の集合体だと言える」と、あるユーザーがネットに投稿した。
また、中共は法輪功を弾圧することによって、臓器狩りという凶悪な罪まで犯しており、中国の社会道徳レベルを急速に低下させ、引き起こした社会の混乱現象はすでに解決できなくなっている。増え続ける人権侵害を訴える人たちの背後には、みな一つひとつが冤罪である。このような事は、驚くべきことに今も毎日のように発生している。明慧ネットの統計資料によると、2020年上半期に、中共の警官らは全国の28省、自治区、直轄市の238都市で、5313人の法輪功学習者を連行し、嫌がらせを働いたという。迫害を受けた学習者の中には局長、教育の専門家、大学教授、コンピューター関連の博士、教師、エンジニア、病院の院長、医師、退役軍人、会計士、銀行の幹部、個人経営者など社会で卓越した人材がいる。2020年上半期、中共当局は法輪功学習者132人に対して、不当な判決を下し、不当な裁判を100回も行った。また、66人の法輪功学習者に対して逮捕状を発付し、388人の学習者を裁判所や検察庁へ提訴した。
善良な者を迫害し、信仰を抑圧するこのような政権は、どこが「新しい」のか? 以上の対比から、中国人が「明るく、美しい、正義の社会」を手に入れるためには、国民の利益を考えない嘘つきで残忍な政権である中共を拒絶するしかないことが分かった。
この日はもう遠くなく、世界はすでに目覚めている。世界は中共を徹底的に切り離し、「中共を拒否」する意志がテーブルの上に置かれている現在、中国の国民はどうすべきなのか? 中共から離れ、その組織から脱退することは、人々にとって歴史の正念場の中での賢明な選択なのである。