善行を行い徳を積むことが一番良い「風水」
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 【明慧日本2020年12月21日】昔、ある人が家を建てたいと思って、風水の易者に見てもらいに行きました。自分が選んだ土地を見に行く途中、遠くから見ると、その上空に沢山の鳥が飛んでいました。この人は風水の易者に「まず、帰りましょう、あの土地の上空に鳥が怯えている、桃の木の桃を摘んでいる子供がいるに違いない、そこへ行くと子供たちを驚かせて、子供が木から落ちたら大変です」と言いました。

 易者は「あなたは、もう風水を見なくても良い、あなたの善心は一番良い風水です。どこで家を建てても、必ず順調で、今後も順風満帆です」と言いました。

 今は風水で幸運を求める人が多くなっています。ところが実は善行を行い、徳を積むことが一番良い風水です。善良な心と風水の縁起が良い気は相通じています。善行を行う人は神からの愛顧を賜ります。昔から「善行は百災なし、悪行は百害あって一利なし」と言われてきました。

 風水の良い土地を学堂に寄付した

 北宋時代の有名な政治家、文学者である范仲淹(はん ちゅうえん)は「岳陽楼記」の中で「物事は喜ばず、自分を憐れまず」、「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という有名なセリフが書いてあります。子供の頃から良い人になり、良い宰相(さいしょう:総理大臣)になれなければ良い医者になろうと志を立てました。范仲淹は佛法を信じており、清廉にして正直で、国民のことを我が子のように大切にし、教育を重んじていました。

 ある時、范仲淹は住宅を買いました。風水の易者に見てもらうと「風水では大変良い、ここに住むと子孫後代はきっと遠大な前途があり、永遠に豊かになるでしょう」と言いました。

 これを聞いた范仲淹は、子供たちが勉強することができるように学堂(昔の学校の言い方)にこの住宅を寄付して改造しました。彼は「自分の家族だけが享受するよりも、国民の子孫後代が豊かな未来を手に入れた方が良いではありませんか」と言いました。

 その後、范仲淹の4人の息子は皆才能抜群で、役人としての昇進運も順調でした。范氏家族の子孫後代は800年も繁栄してきました。それは范仲淹が徳を積むことで子孫に福をもたらしたのであり、またその子孫は皆范仲淹の「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という家訓を履行したからです。

 玉の帯を返還し運命を変えた

 古代の人々は利益よりも義を重んじており、他人が困っている時は助けます。慈愛な心を持てば福が来て、災いが消えてしまいます。まさに「相は心から生じる、境は心に随って転じる」ということです。

 唐の時代、裴度はある高僧と出会い、高僧は彼の面相を見て、彼は路上で飢えた乞食の運命だと言われました。1カ月後裴度はこの高僧に再び会いました。高僧は彼の澄んだ目を見て、将来はきっと宰相(総理大臣)になると言っていました。

 裴度(はいど:唐代の政治家)は非常に困惑しており「1か月前に餓死すると言ったのに、今は宰相になると言ったのはなぜですか」と聞きました。高僧は「私は餓死と言った後、あなたは良いことをしたから、不運を取り除かれただけではなく、あなたの運勢にも転機が現れてきたのです」と言いました。

 ある日、裴度が非常に貴重な玉の帯を拾いました。彼はずっとその場で持ち主を待っていました。一日中、一晩中待っていました。他の人は「長い間待っていたし、仁義を尽くしたからもういいでしょう。貧乏だから、この玉の帯を自分の物にしたら」と言われました。裴度は持ち主が来るまで待つと決心しました。ようやく持ち主が来ました。持ち主は彼に金銭でお礼をしようとすると、彼に断られました。 

 このことがあったからこそ、裴度は徳を積むことができたのです。その後、彼は宰相になりました。

 洪水には目があり回り道をする

 「善徳」は全ての福や福報の根源であり、人は善行を行い、徳を積むことによって長生きし、豊かに繁栄し、平穏無事で、幸福に恵まれるのです。

 2020年8月中下旬、四川省は大雨に遭い、前代未聞の大洪水に見舞われ、岷江、大渡河、青衣江、三つの川の水位が急上昇しました。三つの川が合流したところに世界最大の石刻佛像の楽山大佛があり、大佛の足が水没していました。

 8月18日朝5時、楽山市青衣江の川辺に住む村民たちは突然、午前8時頃洪水が川に到達するので、早く家を出て安全な場所に避難するようにと連絡を受けました。

 村には1人の法輪功学習者(以下、学習者)がおり、彼はすぐには家から離れなかったのです。洪水がだんだん増水して、9時の時点で水は川岸に達し、村民の畑や家の敷地、養魚池も水没して、さらに急速に増水していました。彼は水が家から1フィート先まで増水するのを見て、家族全員が高台に避難して洪水が引くのを待っていました。

 午後4時、洪水は引きました。村民たちは急いで自分の家の状況を確認しに戻りました。この学習者が家に戻ると、皆驚きました。彼の家の敷地内には浸水はなく、家の中には一滴の水も入っていなかったのです。近所の高い位置にある家も浸水し、柵も流されていましたが、彼の家には水が全然入っていませんでした。

 不思議なことに、洪水は彼の家の養魚池まで水没したにもかかわらず、魚たちは流されることなく、のんびりと池で泳いており、まるで洪水が来なかったかのようでした。彼の兄は興奮して「本当に不思議です」と言いました。 

 佛法は無辺であり、人心は善悪、良し悪しがあり、天地は陰陽正負があります。人々は善念を持ち、善行を行い、心が穏やかで、品徳高尚で、向上する等の佛性が現れると、神が保護して下さり、福が訪れるのです。人心が悪くなり、品行が卑しくなり、悪事を働き、癇癪(かんしゃく)を起し、嫉妬し、憎悪する等の魔性が自分の感情や行動を支配していると、それに伴う不幸が相次いで降りかかってきます。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/11/14/414988.html)
 
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