80代の朱治和さん 出所後まもなく死亡
■ 印刷版
 

 【明慧日本2020年12月25日】(重慶市=明慧記者)重慶市長寿区の法輪功学習者・朱治和さん(81)は2018年2月、法輪功の資料を配布したとして、同市江北区裁判所に不当な判決を宣告された。そして、当時80歳の朱さんは、1年以上も拘禁され、迫害されたため意識が朦朧とした。2020年9月6日、朱さんは帰宅したが、わずか2カ月後の11月11日に無念の思いを晴らせないまま死亡した。

 罪のない年配者が不当な判決を受ける

 2018年2月上旬、朱さんは長寿区八顆街道付何場で法輪功の資料を配布していたところ、不審者に通報されたため、長寿区八顆派出所の警官らにより連行され、家宅捜索を受けた。長寿区八顆派出所の警官・車堯と長寿区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の隊長・彭聡が迫害の主要な責任者である。

 警官の車堯は、法律の知識が分からない朱さんを騙してサインをさせ、また、朱さんの家で探し出した法輪功の文言が書かれたカレンダーと『明慧週刊』を見て、「明らかに社会の有害物だ」と言った。八顆派出所が作成した朱さんに罪を着せるための資料は、重慶江北区検察庁に渡したが、「事実がはっきりせず、証拠不十分だ」と言われ、2回も差し戻され証拠を補足するよう命じられた。

 2019年10月10日午前、重慶市江北区裁判所は朱さんに対して1回目の裁判を行った。裁判官は、1カ月後にまた裁判を行うと宣告し、朱さんを帰宅させた。

 朱さんは家に帰った後、数日間ベッドに横たわって起きられず、耳も遠くなり、ろれつが回らなくなって、以前より体調が悪くなった。

 2019年12月10日、車堯は3人の警官を率いて朱さんの自宅に行き、80歳の朱さんに手錠をかけ連行した。ショックを受けた朱さんの妻は、午後ずっと家で泣いていた。

 当日の夜10時頃、朱さんは帰宅した。朱さんは懲役1年6カ月の刑に処せられ、刑務所外の執行となる。また、3000元の罰金を科されたという。

 しかし、2020年5月7日、車堯は6人の警官を率いて再び朱さんの自宅に行き、朱さんを重慶江北区裁判所まで連行した。翌8日、朱さんが懲役1年6カ月の実刑判決を受け、重慶永川刑務所に拘禁されたことを家族は知った。

 永川刑務所で迫害を受け、意識が朦朧とした

 2020年9月6日、朱さんは刑期を終えて帰宅した。帰宅した後、家族は朱さんの様子がおかしいことに気づいた。朱さんの言動は理屈に合わず逆の事をしたり、記憶力が著しく低下し、自分がしたことをすぐに忘れてしまったりして、喋った言葉も非常に聞き取りにくくなった。

 家族は、永川刑務所で朱さんがどのような迫害を受けたか知らないが、永川刑務所の過酷な環境と雰囲気から、80代の朱さんが受けた肉体的、精神的な迫害は十分想像できるという。

 年金は停止され、嫌がらせが継続

 朱さんは帰宅した後、年金を停止されていることが分かった。家族が尋ねたところ、刑期中は年金をストップしなければならないと言われたという。

 精神が朦朧とした朱さんは帰宅したにもかかわらず、長寿区葛蘭鎮、派出、村委員会などの関係者による嫌がらせや脅迫が絶えなかった。嫌がらせによって、朱さんは一日中恐怖状態に陥り、家族にも大きな苦痛を与えた。

 2020年11月11日の夜、巨大なプレッシャーの中で、朱さんはこの世を去った。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/12/19/416701.html)
 
関連文章