【明慧日本2021年1月3日】
慈悲で偉大な師父、こんにちは。
同修の皆さん、こんにちは。
2020年の4月に、地元の同修が連行されるまで、明慧ネットに掲載されている迫害事例をみていて自分達とはずっと遠く離れた出来事のように感じていました。連行が発生した後、地元の同修たちは法律を武器に迫害を制止する全過程を経験しました。公安局、検察庁関係者に真正面から接しているうちに、私たちは受け身の立場から転じて主導権を握り、少しずつ彼らに真相を分かってもらえるようになりました。弁護士をつけずに同修への迫害を止めたことは、地元の衆生に非常に良い影響を与えました。
今年4月上旬、Aさんは法輪功の資料を配っていたところ、国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官に連行されました。警察署でAさんは強い正念を保って警察官に法輪功とは何か、迫害の実態を説明して、翌日の午後、無事に帰宅しました。
暫くして、明慧ネットのある文章から『迫害制止のための法律マニュアル』の存在を知りました。同文章によると、迫害を受けた同修の家族が『マニュアル』を見たら同修の無罪を以前よりも確信して、堂々とほかの同修と一緒に公安局に行って同修の無罪解放を求めたそうです。それに励まされて、我々は『マニュアル』を明慧ネットで見つけてUSBメモリーにダウンロードし、地元の国保隊長に渡しました。それから、彼らは二度とAさんの監視や訪問など迷惑行為をしなくなりました。
9月下旬、Aさんは突然検察庁から電話を受け、公安局が彼女のファイルを検察庁に移送したことを通知されました。知らせを聞いて皆の気持ちは少し重くなり、決して待ってはいけない、中国の現行の法律を武器にし迫害を制止しなければならないと皆は意識しました。10月1日の大型連休の前に有力な法律文書などを作成して届け、法曹界の犯罪を阻止しようと皆で決めました。
弁護士を雇うという考えが頭に浮かんだ瞬間もありましたが、それにはもっと多くの時間、人力とお金が必要で、弁護士にまず法輪功とは何かを伝えて理解してもらわないといけません。その時、私は『迫害制止のための法律マニュアル』を思い出しました。『マニュアル』に詳しい法律根拠を挙げているため、それに照らして法律文書を作成するのは可能です。それを地元の法曹界に見せて、彼らの犯罪を阻止しようと私は決心しました。
『迫害制止のための法律マニュアル』を詳しく読んで、法曹界の犯罪を阻止するために告訴と告発は最も有力で金銭的に最もよい方法だと分かりました。お金を払って弁護士を雇う必要はなく、正式な法律文書ほど厳密に書く必要もありません。一方、Aさんに対する迫害に直接関与していた現地の国保隊長はすでに真相が分かっていて大法弟子に同情しているので、もう一度彼に悔い改めるチャンスを与えたいと思いました。
それで、皆のアドバイスを聞いて、Aさんは公安局に行ってあの国保隊長を訪ねました。Aさんは彼に「私のファイルを検察庁に送ることは、あなたの意思ですか、それともどこかの部署が下した決定ですか」と聞くと、国保隊長は「公安局が下した決定です。それは我々の仕事の手順です」と答えました。A同修は「あなたの意思ではないことが分かりました」と言いました。
Aさんから状況説明を聞いて、私たちはまず「告発状」を書かないことにしました。なぜなら、告発する前に公安局と検察庁にそれぞれ「再議申請書」を送り、公安局がAさんを起訴した事件について再検討して、不起訴の決定を下すように促したいからです。「再議申請書」には、法輪功を修煉することは法律に違反していない、加害者の行為は違法であると述べて、11の関連法律も列挙しました。
1、国保隊長「どうやら私たちは失敗したようです」
9月27日、Aさんは「再議申請書」をそれぞれ警察署と検察庁に提出しました。国保隊長は「申請書」を読んで、「あなたを『転向』させようとしましたが、どうやら私たちは失敗したようです」と話しました。
続いてAさんは国保隊長に「一歩退いて言えば、たとえあなた達が、私を3年か5年の有期懲役にしたとしても、出所したら私は引き続いてやるべきことをやります。しかしあなた達は大法弟子を迫害したことで大きい罪を背負うことになります。私が言ったことは本当にあなた達のためです」と言いました。
国保隊長はAさんの忠告を聞きながら頷き、Aさんに「実は、私たちもあなたをどうかするつもりはありません」と言った。Aさんは「そうですね。我々大法弟子もあなたを困らせるつもりはありません。あなたがやったことを暴露したいなら、とっくに明慧ネットに暴露していますよ。あなたは大法弟子を守った行為があるので、あなたの名前を明慧ネットに暴露しないようにしています」と言いました。
これは始まりに過ぎず、彼らは法輪大法が違法でないと知るだけではまだ足りません。20年来、彼らが耳にしたのはすべて中国共産党(以下、中共)が作ったデマ情報で、深く毒害されています。彼らには、自分が中共に毒害されていることを知ってもらわなければなりません。それで私は明慧ネットを参考にして、公安局と検察庁に、それぞれに相応しい手紙を書きました。手紙に中共がついた嘘、残酷な迫害手段、大法弟子が真相を伝えて「三退」を勧める目的、法曹界に勤める人は真相が分かってから正しいやり方を選択した実例などを手紙に記しました。手紙の内容に闘争心はなく、法曹界の人に対する慈悲心が溢れていました。
2、政治法律委員会の副書記 「ゼロ行動は上司に要求されたことで」
Aさんが私の書いた手紙を国保隊長と検察関係者に渡した数日後、地元の政治法律委員会の副書記SさんはAさんの家を訪れ、Aさんの舅と姑に法輪功の修煉を放棄するように脅しましたが、Aさんの義父母は断り、Sさんは玄関に貼っていた「福」と書かれた紙を剥がしました。
翌日、私はAさんと一緒に資料を持ってSさんの職場に行くと、Sさんは「ゼロ行動は上司に要求されたことで、私は必ず一軒一軒法輪功学習者(以下、学習者)の家を訪ねて、修煉を放棄するように説得しなければなりません」と言い、Aさんは「では、それをきっかけに学習者の声を聞いてください。私たちはなぜ長年、このような残酷な迫害の中でも信仰を捨てないのでしょうか。中共はなぜ人々が真相を知ることをそんなに恐れているのですか」と善意を持って語りました。
その次の日、Aさんは検察庁に呼ばれ、調書を作成されました。検察庁の1人がAさんに「数日後、あなたのファイルは裁判所に移送されます。弁護士を頼みたいなら、すぐに頼みなさい、でも私たちに知らせてくださいね」と言いました。私は少しがっかりしました。検察庁がAさんを呼んだのは、公安局が告訴を取り下げたためだと期待していました。なぜ彼らは「再議申請書」と手紙を読んでも告訴を取り下げなかったのでしょうか。次に何をすべきか分からなくなりました。
学法を通じて、心を落ち着かせました。地元の同修たちと相談して私は現地の法曹界、および迫害に加担した関係者の電話番号を明慧ネットに送り、真相電話グループに応援を要請しました。
3、国保隊長「私の名前を告発状に書かないでください」
9月30日午前、Aさんは公安局に行って国保隊長に「○○さん、検察庁は私のファイルを裁判所に移送しましたので、私は検察庁を告訴することにしました。告訴の訴状にあなたの名前を出すことがあるので、今日はそのことをあなたに告げるために来ました」と言うと、国保隊長は驚いて目を丸くして、「私の名前を出さないでもらえますか」と言いました。Aさんは、「実名で告訴するので、詳しい経緯を書くことになります。私を連行したあなたの名前は避けられません」と答えました。
4、政治法律委員会副書記 「先日の失礼な行為を謝りに来ました」
Aさんは同日午前11時過ぎに帰宅しました。午後2時頃、政治法律委員会のSさんは運転手と警官を連れて、米、小麦粉、サラダ油、牛乳を持って、Aさんの家に来ました。Aさんの姑に、「今日は先日の失礼な行為を謝りに来ました」と言って、Aさんに「修煉を放棄する『同意書』を書けば、我々はこれから何も追及しません」と話しました。Aさんは当然断りました。
Sさん一行の態度を見ると、和解をしに来たのは明らかでした。それからAさんは裁判所に呼ばれることもなく、Aさんに対する実刑判決や罰金などの迫害は、師父の慈悲なるご加護の下、同修たちの全面的な協力の下で解消されました。Aさんは決して、修煉を放棄する「同意書」を書かないと、Sさんたちも知っているのですが、そのように言ったのは、かえって彼らは迫害をこれ以上続ける勇気がないことを証明しています。
ここ数年来、法曹界は中共から受けた毒害が一番深く、真相を聞いてくれないと思い込んで、法曹界に真相を伝えることについて私はずっと避けていました。今回のことを通じて地元の法曹界と接触したら、彼らにも時々善良な人間性が現れることが分かりました。彼らを救うのは地元の修煉者の責任だと私は分かりました。
それをやっている過程の中で、どんな困難があろうとも、我々の目的はたった一つで、つまり法曹界に真相を伝えて、彼らを救うことです。全過程においてAさんの正念は非常に強く、自分のことを顧みず、自分を「迫害される人」と位置づけていません。起訴や、裁判所への移送などは自分とは関係ないと考え、その形や法律の流れはただ法曹界を救うための道具のように思っていました。
Aさんが連行された日から何も追及されない日まで、ちょうど6カ月の期間でした。その6カ月の間にわれわれは昼夜を問わず発正念をして、何回も資料や我々が書いた「再審申請書」や手紙を彼らに渡して、法輪大法に犯罪を犯さないように伝えました。明慧ネットに感謝し、真相電話グループの応援に感謝し、偉大なる師父に感謝したいと思います。
(明慧ネット第17回中国大法弟子修煉体験交流会の発表原稿)