なぜ疫病がこれらの省で繰り返し出てくるのか?
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文/単意陽  

 【明慧日本2021年1月19日】新型コロナウイルス異変種が2020年12月から出現し、疫病の形勢はさらに深刻化している。遼寧省大連市職員の話では、症状が出てから11回目の検査でやっと陽性が出たといい、検査は全く信頼できないという。

 2020年最後の日、瀋陽市の全ての地区はすでに封鎖式管理の命令を下され、中リスク以上の地区は全面封鎖政策が実施された。一律に瀋陽から出ることは許されない。

 1人の医師の録音がネット上で広まっている。事態は非常に深刻で、一日に4、5回呼び出され、新型コロナウイルスの感染力は強くて複雑であるという。

 中国の内モンゴル自治区で、最近、新型コロナウイルスに対応するために43の臨時医療施設を建設する予定であると政府関係者が発表した。中国北部ですでに大規模な疫病が大発生する兆候かもしれないと外部では推測されている。

 一、過去6カ月間、疫病が東北三省、北京市、山東省、四川省で繰り返し出現した

 2020年6月1日、中国の第一期の疫病は全体的に一段落したが、ただ別の地区でまばらに出ていた。しかし過去の疫病情報を集計すると、中国北部の省は顕著で際立っている。(この統計は「戦時状態」あるいは「中リスク」以上の地区である)

 東北部:2020年5月20日、吉林省周蘭市での疫病が広がり、9居住区規制拡大、舒蘭市が戦時状態となる。

 2020年7月23日、大連当局が戦時状態に入ったと宣告し、中リスク地区の公共密閉場所を封鎖する。

 2020年12月13日、黒竜江省綏芬河市の3つの居住区が中リスクに引き上げられる。

 2020年12月29日、黒竜江省黒河市で疫病が大流行、当局が封鎖する。

 2020年12月30日、遼寧省の疫病が深刻化、すでに21カ所が中リスク区域になる。

 2020年12月31日、遼寧省大連市、疫病レベルに引き上げる。中リスクが迅速に増え16カ所になり、住宅地域をまとめて封鎖する。遼寧省のいくつかの区民は暗黒の中、大声で「物資を、食料を」と集団で叫ばされる。

 北京市:2020年6月15日、北京新発地市場で集団感染が発生。豊台区、門頭溝区、大興区が「戦時状態」になる。

 2021年1月、順義区、朝陽区、西城区の重点地区で「緊急通知」が発令され、厳格に秘密にするよう要求される。

 河北省:2021年1月3日、河北省石家庄市が戦時状態に入る。

 山東省:2020年10月16日、山東省青島でクラスターが発生。当局は2桁の確定症例を発表する。

 四川省:12月9日、疫病が激化し四川がすでに戦時状態になる。

 中共の公式メディアの情報によると、1月1日までに中国全土34カ所に中リスクの地域があるという。雲南省と新疆でも疫病があるが、ほとんどの場合、東北三省、山東省、北京市で繰り返し流行しているという。

 二、明慧調査報告による記録

 (1)東北三省、河北省、山東省、四川省は法輪功迫害致死人数が最も多い

 海外で設立したウェブサイト「明慧ネット」は、20年来中共による法輪功学習者への迫害実態を報道している。

 2019年5月、アメリカ国務省官員が「いくつかの宗教と信仰団体に対する人権及び宗教迫害者は将来制裁される」と言い、同時に「アメリカの法輪功学習者は迫害者名簿を提出するように」という知らせを出した。

 「迫害者名簿」は明慧ネットから来たもので、このネットは人の人権を守り、迫害に反対するためのプラットフォームで、アメリカ政府の共感を得たのである。アメリカ国務省官員は「明慧ネットは信頼でき、資料を迅速に引用出来る」とはっきり表明した。明慧ネットの情報は国際メディア等の第三者機関で広く利用され、完全な統計ではないがAFP通信が最もよく報じていて40例、次にAP通信が24例、中央通信社が20例、世界日報が16例、ロイター通信が14例、ラジオフリーアジアが13例である。

 2013年、明慧ネットはかつての中共による法輪功学習者への迫害の全体状況と統計をまとめ「中共による法輪功学習者への虐殺調査報告書」を発表した。

 3653人の死亡報告と、約330万字の文献資料をまとめて整理し、データに入力して形成し、系列統計を作成し報告した。この文献資料は全て明慧ネットからきたものである。

 調査から見えたのは、1999年から2013年までの14年間で、黒竜江省、河北省、遼寧省、吉林省、山東省、四川省、湖北省、湖南省、河南省、北京市は、その地区の610弁公室による迫害が最も猖獗を極めた10の地区である。中でも迫害致死した法輪功学習者の人数は、黒竜江省が最も多く、河北省が2番目に多く、遼寧省が3番目に多い。

 調査から見えたのは(1999年から2013年までの)14年来、法輪功学習者が迫害により致死した案例は全国273カ所の都市に分布し「黒竜江省ハルビン市、吉林省長春市、山東省濰坊市、北京市、吉林省吉林市、重慶市、 遼寧省瀋陽市、四川省成都市、河北省石家庄市、遼寧省大連市、河北省保定市、山東省烟台市」が法輪功学習者への迫害致死が最も猖獗を極めた12の都市である。その中で、黒竜江省ハルビン市の死亡人数が最も多く、吉林省長春市が2番目、山東省濰坊市が3番目に多い。

 調査から見えたのは(1999年から2013年までの)14年来、法輪功学習者が迫害致死した実例は全国122の刑務所に及び、その中で遼寧女子刑務所では最も多くの女性学習者が迫害致死しており、遼寧第二刑務所では男性学習者の迫害致死が最多となる。

 この調査報告書の中での、東北三省(黒竜江省、遼寧省、吉林省)と、河北省、山東省、四川省は疫病が繰り返し出現した省でもある。

 あらゆる出来事は全て偶然ではない。2020年から疫病が蔓延し、2021年に出現したウイルスの変異、第二波の疫病がまた来て、東北三省、河北省、山東省、四川省は例外なく全て高リスクレベルの状况である。

 法輪功学習者の迫害が深刻な省と都市は、疫病が必然的に激しくなっている。たとえ疫病が退去しても、これらの省は繰り返し出現し止められない。これは天による人間への警告ではなかろうか。佛法修煉者を迫害することはとてつもない重罪で、迷っている人達は早く目を覚まして、紅魔の虚言から抜け出し、大法を大切にしてやっと疫病から救われる根本の道を探せるのである。

 (2)東北三省、河北省、山東省、四川省などの悲惨な迫害の実態

 明慧ネット「中共による法輪功学習者への虐殺調査報告書」の中で露呈した、中共による各種100種以上にもなる残酷な迫害手段は学習者をひどく苦しめた。主要なものは、スタンガン、火あぶり、水責め、凍らせ、手鎖(てじょう)、長時間の着席、飢えさせ、四肢を引っ張る、薬物注射、性的虐待、薬物、堕胎、臓器狩り、動物を使った痛めつけ等等である。

中共黑狱迫害法轮功学员所实施的种种酷刑

中共による法輪功学習者への数々の迫害手段

高蓉蓉被电击毁容前后

高蓉蓉さん スタンガンで焼かれる前後

 瀋陽魯迅美術学校の職員だった法輪功学習者・高蓉蓉さんは2003年7月、竜山労働教養所で警官にスタンガンで6時間電撃されたため、顔に重度の損傷をうけ、2005年6月16日、迫害により死亡した。享年37歳

图为王云洁的右乳被电烂的惨状

王雲潔さん スタンガンによる右胸の惨状(閲覧注意)

 遼寧省の法輪功学習者・王雲潔さんは2003年始め、馬三家労働教養所の警官に2本の高圧電気棒で同時に乳房を数時間電撃され、両乳房が完全に腐敗した。彼女は2006年7月、無念な思いを晴らせないまま、この世を去った。

宋慧兰被打毒针迫害后,腿脚变黑、小腿腐烂(慎入)。

宋慧蘭さん 薬物注射で迫害され、脚が黒くなり腐敗した(閲覧注意)

 黒竜江省鶴崗市新華農場の法輪功学習者・宋慧蘭さんは2010年12月、佳木斯市樺川県横頭山派出所の警官により不当に連行され、湯原県留置場に拘禁され、詳細不明な薬物を急速に点滴された。彼女の右足の甲、足の指が全て壊死し、黒色になった。2011年5月25日、彼女の右足が落ちた。

宋慧兰的右脚掉落,成残疾

宋慧蘭さんの右足が落ち、身体障害者になった

被迫害致疯前后的祝霞

迫害により精神に異常をきたした祝霞さんの前後

 成都の法輪功学習者・祝霞さんは2003年6月、資中楠木寺女子労働教養所の警官により不当に連行され、その後三つの洗脳班に監禁された。監禁期間中、刑務官により何度もレイプされた。2004年4月2日、祝霞さんが家に帰された時、泣いたり笑ったりと不安定になり、自力での生活が不可能となった。

被迫害致疯前后的柳志梅。右图被摄于2010年,当有人试图接近她时,她就攥着双手躲向自家墙角。

迫害によって精神に異常をきたす前後の柳志梅さん

右の写真は2010年、人が彼女に近づこうとすると両手を握り自宅の壁の隅に隠れる

 2002年11月、20代前半の清華大学の才女だった柳志梅さんは、不当に懲役12年の実刑判決を下されて山東省女子刑務所に拘禁され、想像を絶するほどの性的虐待を含む残酷な迫害を受けた。柳志梅さんは、家に帰ったあと精神に異常をきたし、最終的に2015年2月、無念な思いを晴らせないまま、この世を去った。

左图:宋艳群被迫害前的照片;右图:遭迫害后宋艳群刚出院的照片。

左は迫害前の宋艶群さん、右は迫害後退院したばかりの宋艶群さん

 吉林省舒蘭市在住の宋艶群さん(40代)は、才徳兼備の元英語教師だった。2012年、強制的な灌食をされた。強制灌食の中には不明な薬物も混入しており、宋艶群さんは2014年1月20日に家に帰ったときには、すでに生命が危険な状態で、体重は47キロしかなかった。

赵烨被迫害前后。

迫害前後の趙燁さん

 河北省唐山市の法輪功学習者・趙燁さんは2011年2月25日、唐山市火炬路派出所により不当に連行され、後に河北女子労働教養所へ送られ、迫害により骨と皮だけにやせ細り、2012年12月15日深夜、40代でこの世を去った。

 上記の酷い拷問は、中共の法輪功学習者に対する迫害の氷山の一角である。21年来、数十万人の学習者が強制連行され、不当逮捕、拘留、監視、不当判刑を受けた。しかし、中共の鉄のカーテンに覆われた下では、多くの中国の国民は法輪功学習者に対する迫害の真相が見えずにいる。そればかりか相当多くの人が中共による欺瞞と虚言の下で、真相資料を配る法輪功学習者を通報し、中共の迫害の共犯者となってしまったのである。

 法輪功、また法輪大法は、1992年に中国長春で李洪志師父によって伝え出され「真・善・忍」を根本とした五式の穏やかな動作がある。数年の短い期間で中国の国民に敬愛を受けた。1999年、江沢民は嫉妬と恐れによって残酷な迫害を引き起こした。21年前このようにして信仰と人権の迫害が開始され、今に至ってもまだ停止していない。

 三、歴史に学ぶ、疫病には目があり、天罰が下る

 歴史はまるで鏡のようである。1900余年前、古代ローマの君主ネロは、キリスト教徒に対してキリスト教が反社会的な迷信邪教だとして迫害した。

 迫害を起こしてから2年目、ローマで疫病が蔓延した。(後に、ある学者は重度のマラリアだったと考えている)

 後継のローマ君主たちは依然としてネロによるキリスト教迫害の暴政を続けていた。正教を迫害することが国家、国民、自分たちに災難を招くことを信じず、天による警告は更に信じず、それによってずっとキリスト教を違法だと定めていた。

 

 西暦161年、マルクス・アウレリウス·アントニウスがローマ皇帝となる。彼は在位期間、全国からキリスト教徒を一掃したいと考え、キリスト教徒の家財を告発者に与えることを命令し、全国民に密告するように利益で誘惑した。政府はあらゆる種類の拷問で、キリスト教徒に強制的に信仰を放棄させるようにし、放棄しない者には首をはねたり、コロッセオ(円形の闘技場)に投げ込んで猛獣に引き裂かれるのを人々に見学させて、楽しんだ。

 西暦166年、大きな疫病が降りかかった。「アントニウス疫病」とも呼ばれている。当時のローマの人々は虚言を信じ、迫害に追随し、一時の楽しみを得たが、しかし最後には「アントニウス疫病」が蔓延した。ネロの時の第一疫病と比べて病毒が変異しており、更に激烈になり、発症が非常に早く、人々は歩きながら倒れていった。

 歴史上の記載は心を痛める。「死体が埋葬されておらず、街道で裂開し、腐敗し、腹部は腫れあがり、大きく開いた口から膿が噴出して流れ、眼球が赤く染まり、手は上に高く挙がっていた。死体が折り重なり、隅に、路上に、庭の通路及び教会堂でも腐敗していた。海の霧の中に浮かぶ船は、罪深い乗組員たちによって、天の怒りで波に漂う墓場と化した。広い平野は白く変わり穀物が直立し、収穫して貯蔵する人が誰もいない。家畜だった羊、山羊、牛、猪、これらの動物はすでにかつて放牧されていたことを忘れ、人の声を忘れ、野生動物になる……」

 古代ローマ帝国の数千万人の命は、アントニウスの手によって断たれた。キリスト教徒を迫害したアントニウス本人と、多くの追随者たちも同様に疫病により命を落とした。

 結語

 中国には「疫病には目がある」という古語がある。中国伝統文化の中で人々は天と神の存在を信じ、天に背くような極悪非道なことをすれば、必ず天の懲罰が下される。これはシンプルに真実な道理である。「神と人を共に怒らせ、天地も許さない」、歴史は今日まで来ており、善と悪を識別し選択するかは一念で決まり、歴史に淘汰されるか、または波を乗り越えるのかは一人一人が決める。古代ローマの歴史を繰り返さないでほしい。人命に関わるこの時を軽視してはならない。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/7/418219.html)
 
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