【明慧日本2021年3月16日】中国共産党(以下、中共)当局は、いわゆる「ゼロ行動」という法輪功学習者に対する迫害の中で、9年前に甘粛省臨夏(りんか)県留置場で猛打されて脳出血になり、未だに後遺症が残っている学習者・李建魁さん(71歳男性)は2020年11月25日、再度連行され、臨夏県留置場に拘禁された。その後、李さんは県の検察庁に陥れられた。
李さんは、甘粛省核工業地質212大隊を退職した職員である。在職中、李さんは珪肺症(労働災害障害者証明書を持つ)など多種の難病を患った。長期的に家で療養していたが、絶え間なく病気に苦しめられ、生きていくことは死ぬよりも辛かった。ある日、友人から『轉法輪』を郵送され、李さんは読んで、内容に惹きつけられた。その後、李さんは法輪功の教えの「真・善・忍」に従って自分を律し、体の健康を徐々に取り戻した。近隣の人たちが李さんの変化を目の当たりにして、次々と法輪功を学び始めた。
1999年7.20、中共当局は気が狂ったかのように法輪功への迫害を開始した。法輪功を学び続けている李さんは何度も連行され、留置場や労働教養所、刑務所に拘禁され、拷問を受けたため、脳出血の後遺症が残ってしまった。
一、法輪功の平和的陳情を行い 臨夏県留置場で迫害を受ける
2000年1月、李さんは法輪功の真実を中共当局と中国政府に平和的に訴えるため、北京に行ったが、天安門広場で警官に連行された。その後、地元の公安局に送還された李さんは、壊れていた椅子に2日間縛られた。その後、臨夏県留置場に移送された。
留置場で警官・徐海剛は拳や棒状に巻いた新聞紙、革ベルトで李さんの顔を猛打した。当時、真冬だったが、李さんを殴った徐は汗が流れていた。ある日、徐は李さんの片手を肩から、もう片方の手を腰から背中に回し、手錠をかけて、李さんの足を踏みつけたり、髪の毛を引っ張ったり、手錠を上に引き上げたりして、李さんに苦痛を与えた。その後、他の警官も同じ手段で李さんを苦しめた。李さんはさらに、警官の指示を受けた受刑者から激しい暴力を受けた。
拷問の再現:両腕を背中に回して、手錠をかける |
ある日、留置場の屋外にいた李さんは、数人の警官に囲まれ、平手打ちや肘打ち、殴打されて地面に叩き付けた後で、さらに蹴られた。留置場の所長もある日、受刑者十数人を唆して、交代で李さんを殴打させた。
留置場に6カ月間拘禁された李さんは労働教養処分1年を宣告され、2000年7月に甘粛省第一労働教養所(平安台労働教養所)に移された。
二、教養所で受けた迫害
甘粛省第一労働教養所の第五大隊で、李さんは信仰を放棄しないため、警官・馬に顔を殴られた後、グランドを30回以上走ることを強制された。また、休憩が許されない重労働を科され、いつも労働時間を延長された。
2000年10月、警官の指示を受けた麻薬常習犯の受刑者は、李さんなどの学習者数人を山に連れて行き、残酷な手段で暴力を振るった。警官・王生明は李さんを殴打した後、李さんに大きな石をあちこちに運ばせ、力絶えて、石を持ち上げられなくなると暴力を振った。
2001年1月、李さんは食堂で法輪功の経文を別な学習者に渡した際、警官に見つかり、李さんとその学習者は、ともに警官と麻薬常習犯に猛打された。
三、懲役5年の実刑を宣告され、蘭州刑務所と臨夏刑務所に収容される
2003年3月、臨夏県公安局の副局長・劉と派出所の警官数人は農作業をしている李さん夫婦の農地にやってきた。警官らは李さん夫婦を押し倒し、李さんの両腕を背中に回して縄で縛り、仰向きの姿勢をさせ、約100メートル引きずった。その後、李さんは臨夏県留置場に送り込まれた。
留置場で警官は李さんのズボンを剝ぎ取り、棒で李さんの足、口、目を打った後、李さんの両腕を背中に回し、手錠をかけた。
留置場に6カ月間拘禁された李さんは、臨夏県裁判所に懲役5年の実刑判決を言い渡され、蘭州刑務所に送られたが、3カ月後、臨夏刑務所に移送された。
臨夏刑務所で教育科・科長と警官3人は李さんの頭部、顔、腕にスタンガンで充電がなくなるまで電気ショックを加え続けた。
拷問の再現:スタンガンで電気ショックを与える |
刑務所で李さんはさらに、3カ月間睡眠をはく奪されるという拷問を受けた。
四、拷問による脳出血になり、家で不当な裁判にかけられ、6年の判決を宣告される
2012年6月9日、李さん夫婦は帰宅途中、警官により北塬刑事警察隊に連行された。そこで、李さんは靴とズボンを剥がされ、トラの椅子に縛られた。李さんは法輪功の歌を歌い屈しなかったが、警官に紙を口に詰め込まれて、一晩中苦しめられた。
拷問のイメージ図:トラの椅子 |
翌日、李さんは臨夏県留置場に送られた。
留置場に着いた途端、李さんは指導員・善玉龍にいきなり顔を殴られ、誰もいない部屋に入れられ、さらに頭部、顔、体を蹴られたり殴られたりした。そのため、李さんは頭部に傷を負い、足、胸部はあざだらけになった。翌日、所長と善は李さんを部屋から連れ出し、さらに2人の警官を加えて、4人で李さんを猛打した。入所3日目、李さんはまた部屋から連れ出され、警官に長い時間水につけた麻紐で足を打たれた。3日間連続暴行を受けた李さんは、健康状態が悪化した。
拷問の再現:猛打 |
2012年8月10日、李さんは意識不明になり、臨夏県病院に搬送されたが、その後、臨夏州病院に転医した。医師は「頭を殴られたことによる脳出血だ」と話した。そして、緊急手術を受けた李さんは、44日間も入院していた。
しかし、2012年11月12日、臨夏県裁判所は李さんの家で不当な開廷をして、刑務所外で刑を執行され、懲役6年の実刑判決を言い渡した。
五、臨夏県留置場に再度、拘禁
2020年11月12日、当局が「清零行動」で、甘粛省政法委員会、臨夏州公安局、臨夏県公安局、派出所の警官は脳出血後遺症(ぼんやりしていて、手足に力が入らない状態)がある李さんの家に行き、嫌がらせをした。
そして11月25日、李さんは臨夏県留置場に連行され、同県検察庁に陥れられたという。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)