文/北米の大法弟子
【明慧日本2021年6月28日】
尊敬する師父、こんにちは。
同修の皆さん、こんにちは。
私が英語版エポックタイムズの営業チームに加わってから約2年が経ちました。2年という短い間に、チームと一緒に英語版エポックタイムズの購読数の急成長を目の当たりにしました。今から大紀元での修煉体験を師父と同修の皆さんに報告したいと思います。
かつてない飛躍的な発展から、責任の大きさを実感
2019年のニューヨーク法会の後、2人の同修が相次いで私に英語版エポックタイムズのアフターサービスチームに加入するよう勧めました。私は長年、ヨーロッパで中国語大紀元新聞の仕事をした経験を持っていますが、英語は母国語ではないため英語版エポックタイムズで働けるなんて思ってもいませんでした。ですから、この機会をとても大切にしました。
英語チームは中国語チームと違って、非常に短い期間でプロ的なレベルに達しました。自身の10年以上大紀元の仕事に携わってきた経験を振り返って、日に日に増える購読者数、読者から寄せられた感動的な言葉を見ると、我々の新聞はやっと欧米の主流メディアになったと思って感無量でした。長い年月を経て、最も困難な時期はすでに乗り越えてきて、今、私たちのすべきことは持続的に努力し、より精進して人心を取り除き、より良く協力し合って衆生を救い済度して、師父の要求に達することです。
アフターサービスの仕事をする中、いつも読者のフィードバックに大きく励まされて、よく感動の涙を流します。そして、読者が指摘した問題点をピックアップしてサービスを改善していきます。こんなに良い仕事、こんなに良いチームに恵まれて、師父の按排に感謝します。また、このように大きな責任に値することを念頭に置いて、常に良い修煉状態を保ち、修煉の道に悔いを残さないように自分を戒めています。
ポジティブに考えることを学ぶ
私の仕事は技術チームとの連携が最も多いです。サービスを改善することは一度にしてできるものではないので、変更ややり直しなどをする中で、修煉上の不足をたくさん直して心の容量も増やしました。
一つ例を挙げます。最初、購読ページにアドレス確認機能がありません。技術リーダーに聞いたら、我々のシステムにそのような機能は作っていないとのことでした。私の経験によると、その機能を作るのはさほど難しいことではありません。ほとんどのショッピングサイトでは、住所を入力する際にその住所は存在するかの確認作業が行われます。私は配送リストの作成を担当しているので、現実は、大量の新規顧客の住所を手作業で確認せざるを得ませんでした。新規購読者の住所を手作業で入力して、またソフトウェアを使って間違った住所を見つけ出し、一つ一つ訂正して、夜中の3時まで残業するのは日常茶飯事です。毎日大量の新規購読者が増えることは嬉しい反面、こんなレベルの低いやり方で住所確認をすることに不満を抱えて、こんなに基本的な機能をなぜ実現しないのかと理解できません。
暫くして、多くの新聞は住所不明で返送されてきました。人手が足りないため返送された新聞を誰も処理していないのが現状です。技術チームに相談したら、彼らはもっと重要なプロジェクトを抱えていて、新聞返却の解決は後に延ばさなければなりませんでした。この状況を見て、私は上司に思わず愚痴をこぼしてしまいました。特に住所登録を間違ったため、ずっと新聞を受け取れないことが理由で購読をキャンセルされたケースを見て、とても悲しくなりました。
ある日突然、数箱の新聞が返却されてきて、部数は数千部にも及びました。このままではいけないので、修煉者らしくこの問題を解決しなければならないところまで来たと分かりました。今までこの問題に対して自分はずっと受け身的な立場になって、技術チームを全面的に頼っていました。彼らは忙しすぎてシステムを構成するための基礎部分から作業をする余裕がありません。私は、愚痴をこぼすのを止め心のキャパシティ(器・容量・収容能力)を広げるほか、基礎部分の準備をできる範囲でやれば、彼らの仕事の助けにもなって、修煉の角度からすれば同修の仕事に協力することにもなる、と思いました。心を正しくしたため、今回はスムーズに現実的な解決策が見つかり、元々リーダーは最低でも1カ月後にしか着手できないと言ったのですが、突然「すぐに着手できるように頑張ばります」と返事してきました。自分が心性を高めたため、心性を試す難関も消えたのだと感じました。
何度か同じような経験をしてみると、これらはみな一時的な困難に過ぎず、どんなに辛くても、頑張って耐えれば、いつかきっと暗闇を抜け出せることが分かりました。どんなに難しくても、当初の難しさとは比べ物にならない、少し仕事の量が増えるだけです。一方、困難にぶつかった時すぐに心性を高めるようにすると、きっと早く問題を解決し、損失を少なくすることができたと反省しました。
技術チームと協力し合う中で、ポジティブな考え方を教わりました。問題が何であれ、内に向けて自分の不足を探すことが大切です。自分は前向きにポジティブに対応すれば、問題はすぐに解決できます。少しずつ私はネガティブな考え方を取り除き、問題が起きても文句を言わずに、ただ前向きに解決策を検討するようになりました。
心の容量を大きくして、善をもってすべてを圓容する
業務量が急増したため、絶えず新人を募集し、1年間の間でチームは私一人から十数人に増えて、また何人かの同修は遠隔操作で手伝ってくれています。管理経験が全くない私はチームを持つことになりました。暫くの間、チーフが私に管理経験を教えて、彼は「あなたがこうしなければならない」とのようにストレートに言ったことが一度もなく、管理が届かない時も私を非難することがなく、ただ私をサポートして、彼から同僚に対する優しさと寛容さを教わりました。
私の後に入った同修Aさん、修煉状態や能力や、すべての面においてとても優秀ですが、英語力が足りないことをコンプレックスに思って2、3カ月おきに「辞めたい」と私に相談します。万が一Aさんが辞めたら、きっと私の仕事は大変になります。そして、Aさんの気持ちを理解できない部分もあります。私から見ると、大紀元グループはちょうど急成長を遂げている時期なので、こんなに良い環境で何も考えずに、ただ頑張って仕事をすれば良いのに、どうして辞めたいと思うのでしょうか。
ある日、自分も偶然な縁でこの職場に来たことを思い出しました。すべては師父が按排していますので、ここはAさんのいるべき場所であれば、きっと最終的にここに残ってくれて、ここはAさんのいるべき場所でなければ、辞められても仕方がなく、私自身も「Aさんが辞めたら自分の仕事はもっと大変になる」という私心を放下しなくてはならないと思いました。それで、少しAさんの気持ちを理解できるようになり、Aさんを励ましながら、今以上Aさんにプレッシャーをかけないように気を付けました。最後に、私の望むようにAさんはこのチームに残ってくれて、安定的に重要な役割を果たしています。今では彼女も小さなグループの責任者になり、どんどんうまくやっています。
ある日、発送した数百通の手紙の中に、お客様の名前と住所が一致しないミスが起きて、手紙を受け取ったあるお客様は名前が自分のものではないのを見てとても怒っていて、自分の定期購読をキャンセルしただけではなく、彼の数人の友達が買った定期購読もキャンセルしたいというトラブルが起きました。定期購読のキャンセルの対応窓口の同修Bさんが数時間かけて謝りの手紙を書き、さらに真相も伝えて一緒に考え、数種類のとても人気のあるポスターも添えて送りました。
数日後、Bさんはたいへん嬉しそうに「先日、とても怒っていたお客様を覚えていますか。お詫びのの手紙を読んで、彼は購読を継続することにして、また私に謝ったのです」と言いました。それを聞いて、私は熱い涙が出て、Bさんの話しに感動しました。妨害を経験した後に正しい選択をしたそのお客様のことを嬉しくも思いました。今回のミスを起こした古い大法弟子Cさんはとても反省して、これからはしっかりやると約束してくれました。一方、今回のミスは重大問題を引き起こしたため、徹底的にプロセスを一度チェックして、いかなるミスも避けられるようにプロセスの再検討をしなければならないと思いました。自分を責めて重い気持ちを抱えるCさんを見て、私は少しの恨みや不満もなく、ただ再検討の必要性を彼に説明し、Cさんに郵送を担当する同修と一緒にプロセスの再検討をするように指示して、Cさんも協力することに同意しました。
衆生のためにもっと精進しなければ
2020年10月以来、大量にサンプル新聞を配ったので購読が一気に増えました。購読者の中に高齢者が多くいて、クレジットカードをあまり使わず、小切手の使用を好みます。毎日、大量の手紙と小切手が届いています。お金が多いことの例えに、現代の中国語には「金を数え過ぎて、手も震えるほどとなる」という言葉があるので、他の部署の同修は「良いね、あなたたちは手が震えるほどお金(小切手)を数える体験ができるなんて」と冗談を言います。購読者からの手紙を読むことは、私たちに使命と責任を思い出させてくれています。
刑務所にも大紀元新聞の読者がいます。ある日、ある受刑者から手紙をもらって「あなたたちが作った新聞は私たちにとってあまりにも貴重で、毎回、大紀元新聞が来ると、多くの受刑者の手に次々と渡っていき、破れるほど読まれている。私は刑務所にいるが国を思って、外にいる家族を思って、子孫の未来を思う気持ちは変わらない。あなたたちの新聞は本当に大切だ。あなた達が行っているすべてのことに感謝する」と言いました。
もう一つの思い出深いことは、昨年の大統領選の時、我々は備考欄に「Please Help Save Us (我々を助けてください)」と書かれた小切手を受け取りました。小切手を見つめて、私は使命の重大さを感じました。
読者からの理解と感謝が綴ったフィードバックは、我々にとって今後仕事を順調にするための励ましとなって、不足な部分を指摘してくるフィードバックは、我々に改善すべき点がまだ多く存在することを気づかせてくれています。
使命が分り、最後までこの仕事を続けていく
次に、大紀元新聞社で働く中で心性を修めることについて報告したいと思います。私は1996年の夏に法輪大法に接触したのですが、残念ながら当時は何が本当の修煉なのかが分からず、真・善・忍に従って良い人間になろうという理解だけに留まっていました。意外なことに8年後、ベルギーに留学して、そこで本格的に修煉に入って、ついに大法の大切さを理解できました。
2006年、ある大法弟子と知り合い、彼は毎週中国語の大紀元新聞を持って来てくれました。新聞を読んで以来、私はそこまでの安逸な留学生生活に別れを告げ、毎日インターネットで臓器狩り、1989年の「天安門事件」の真相などを読んで、いつも涙を流していました。その大法弟子は『中国共産党についての九つの論評』と『雨風天地行』のDVDをくれて、真相が分かった時に受けたショックは大きいものでした。それから間もなく、私は本格的に大法弟子の一員になりました。
2007年、現地の大法弟子はヨーロッパ版中国語大紀元にベルギーのニュースを加えることを検討しました。大紀元を読んで真相が分かったために修煉を決心した私にとって、大紀元のために貢献するのは当たり前のことです。翻訳、編集、紙面レイアウト、取材、何でもやりました。2009年「大紀元会議での説法」が発表された後、私は日常の編集と紙面レイアウトの仕事に加えて、営業もやり始めました。すぐに営業収入を増やし、能力の高い同修に給料を払ってフルタイムで大紀元で働いてもらいたい一心でした。
ベルギーのアントワープは世界最大のダイヤモンド生産と流通センターです。私ともう1人の同修がペアになって小売店から試みて、ローラー作戦をしてすべての店舗を訪問して、次第にいくつかの広告注文を取りました。そして、ダイヤモンド取引会社数千社が入った立派なビルを見て、どうやって彼らに大紀元に広告を出すように説得できるかを私たちは考えました。ダイヤモンド協会の会員目録を持ち帰って、1人の同修は毎日50通の電話をかけて、毎日2~3個のアポを取ります。そして、私ともう1人の同修が商談に行きます。大きな会社や小さな会社をたくさん見てきました。大手会社の広告はいつも代理店に依頼し、直接新聞社と広告契約を結んだりしませんが、アポを取った以上、可能性が少なくても私たちは必ず商談に行きます。今にして思えば、当時は本当に怖いもの知らずの状態でした。行脚のように様々な人と出会ってさまざまな試練に遭遇しました。
2013年、スペインとポルトガルが相次いで「ゴールデンビザ」を発給し、つまり外国人が不動産を購入することで永住権を取得できるようにしました。これはヨーロッパに移民したい多くの中国人にとって特に大きな恩恵です。大紀元新聞社として、その恩恵を受けてスペインとポルトガルでの広告営業に奮闘しなければなりません。当時スペインとポルトガルに有力な営業チームがないため、私たち数人のメンバーは南ヨーロッパへと行き来を始めました。
最も印象的なのはスペインのマルベラに行った時のことです。マルベラの街は大きくはないのですが、世界中のスターや富豪たちを惹き付けています。地元で最も大きい不動産会社と数日も商談を行って、彼らは大紀元の巨大な将来性を見極めて、単なる広告はしたくない、もっと大きい合弁事業をやろうとしました。それは私たちの方向性と違ったため、最後に互いに諦めるしかありませんでした。空港に向かう途中、突然、ある生き物が私の心臓を掴んで「助けてくれ」と叫んでいるのを明白に感じて、ここ、マルベラシティとの強い絆を感じました。今回私たちは局面を打開できなかったことで、多くの衆生が救われるチャンスを逃してしまったかもしれないと思うと、涙が止まりませんでした。また、大法弟子が世界各地との間で結んだ縁は肉眼では見えなくても確実に存在していること、および一人一人の大法弟子が救うべき地域の広さをはじめて感じました。私の天目は開いていないので、普段は何も感じませんが、今回は他の空間の生き物が私に助けを求めて来たことをなぜかとても明白に感じました。
一方、当時一緒に広告の商談に行ったスペインの同修は、その不動産会社の従業員とずっと連絡を取り合って、その後の神韻の宣伝に、その従業員は大変良く手伝ってくれて、またバルセロナに飛んで神韻を見ました。公演の後、その従業員は取材を受けて、また私たちとの合弁事業の可能性について言及しました。
ここ数年の仕事といえば、多くの場合は我慢の中で耐えてきたともいえます。誰もが複数の仕事を兼ねて行い、疲れるほか、どの仕事もプロ的なレベルに達せないために憂鬱になります。例えば、広告のデザインまでも自分でやらなければならず、プロのデザイナーより何倍も時間がかかりますが、その結果に自分も満足できません。このような日々が続いて、いつになったら突破できるのか、希望が見えません。
このような努力には意味があるのかと心が揺らいでいました。2015年、現地の中国人の生活情況によって発展の余地があまりないと私は判断して、現地のニュースの取材の仕事を止めて営業に専念しようと考えました。そしてニューヨーク本部に来てある営業プロジェクトに参加し、マンハッタンのオフィスに1カ月間滞在してから、多くの中国人が住むフラッシングに転勤しました。
ニューヨークに来てから今まで、ベルギーでの修煉環境がどんなに優しいかをはじめて痛感しました。みんなが優しくて互いに支え合って、あまりトラブルがありませんでした。ベルギーに比べてニューヨークは、どう言ったら良いのでしょう、「どうして、こんなに師父に近い所にこのような様々な学習者がいるのか」という感じです。私は長年、中国人が集まっているところで生活していないため、ニューヨークに来てから、常人から同修まで、中国人が持っている共産党文化に大きく傷つけられました。これは私を修めるための環境で、こんなに嫌なことは全部、私を修めるために存在しているのだと後になってやっと気付きました。これも当時、私の修煉がまだ良くできていないことを示しています。
だんだんと多くの同修や、多くのことに不満を持つようになって、管理職がやっていることも理解できません。私は自分の考えにとらわれて、希望が見えなくなりました。そうですね、心性を高めないと、いつまで経っても常人の理に揉まれては到底乗り切れません。
ニューヨーク本社で働いた経験を持つヨーロッパのある同修は、本社の修煉環境の厳しさを充分分かっています。「何があっても逃げ出したいと思わないでください。トラブルはすべて試練であり、あなたの意思の固さを試し、こんなに厳しい環境で着実に修煉することができるかを試しているのです。どんなに不公平だと思ってもただ内に向けて探し、本当に心性を向上させてはじめて現状を突破できるのです」と彼女は私に大きな励ましの言葉をくれました。大紀元を離れて他のプロジェクトに「転職する」という考えを徹底的に断って、ここでしっかり頑張ろうと思いました。少しずつ、何も偶然なことはなく、きっと私自身の業力に関係があって、師父はこのようなトラブルを利用して私の業力を消去して下さっているのだと分かりました。それから同修に対する先入観を放下して、だんだんと心の容量が大きくなって、周囲に対する善意も増えました。
ニューヨークに来てから直面した心性の関はあまりに大きかったため、正念が委縮して逃げることばかり考えました。ベルギーにいた頃、自分の修煉状態は悪くないと思ったのですが、ニューヨークに来てからまるで頭に「棒喝」を受けたようで、修煉上の不足を気づかされました。実は、関を乗り越えられなくて苦しんで悩んだ時、私も同修を傷つけているのではありませんか。相手の共産党文化を帯びる行為に我慢できない時、自分にも同じ欠点が存在すると反省すべきですが、その時、私の目はずっと相手に向けて相手の不足を探して、内に向けて探すことを忘れていました。
私はもう中年になりました。過去10数年の修煉を思い出すと、本当に師父がおっしゃるように、「皆さんは苦労しており、本当に苦労しています。大紀元新聞が創刊されて以来、多くの困難に満ちた道を歩んできて、出来なかったところから出来るようになるまでのこの過程で、本当に魔難が絶えませんでした。個人の修煉における心性の試練と外的な妨害から一歩一歩歩んできたのは容易なことではありません」 [2]この部分を読むたびに涙が出る状態は数年も続きました。様々な困難を経て師父の要求に達していないにも関わらず、ずっと師父に大切にされていると思うと、悲しく思います。
徐々に成熟して 使命を果たす
大紀元新聞社での修煉の歩みを振り返ると、人心を放下することは、代わりに修煉の成熟、心性が向上した後の喜びを習得しました。大法弟子の救済を待っている多くの衆生を思うと、もっと精進してこそ、はじめて使命を果たすことができると思います。最後に師父の言葉を借りて同修たちと励まし合いたいと思います。「今日皆さんに教えてもいいのですが、皆さんの修煉は決してただ個人の圓満成就のためではなく、皆さんの修煉は、皆さんに限りない希望を託し、皆さんと対応している天体にいる無数の衆生を救い済度しているのであって、全ての厖大な天体大穹にいる衆生を救い済度しているのです」 [2]
注:
[1] 李洪志師父の著作:『各地での説法十』「大紀元会議での説法」
[2] 李洪志師父の著作:『北米での巡回説法』
(2021年大紀元新唐人交流会の発表原稿)