【明慧日本2021年9月28日】(明慧記者・方真)社会に出ようとする学生にとって大学を卒業することは、重要な転換点です。しかし、このターニングポイントにいた落合輝さんが行ったもっとも重要な選択は、進学でもなく、どのような仕事に就くかでもなく、法輪大法を修煉することでした。この決断は、衝動的に行ったものではなく、10年という時間の試練を経ても変わらなかった志によるものだったのです。すべての始まりは、わんぱくで喧嘩早く、先生の頭を痛めさせていた10歳の小学生であった彼が、偶然にも『轉法輪』を読んだ時からなのです。
10歳の小学生は、どんなことを考えているでしょうか? 大半はまだ分別のついていない子供であって、楽しく子供時代を過ごしているだけでしょう。しかし、名古屋に住んでいた落合輝さんは10歳の頃から、「この世界には超常的な力はあるのだろうか、あるのならそれを身につけたい」と、神秘な事物に好奇心旺盛だったようです。こうした好奇心から、彼は特に気功や呼吸法に興味を持ち、当時から気功に関する本を読んでいたそうです。そのため、彼の父親は、知り合いの編集者からもらって本棚にしまわれていた中国気功の本『轉法輪』を彼に渡したのでした。
10歳の彼が『轉法輪』を開いて、その分厚い本の初めから終わりまで漢字がずらりと整然と並んでいるのを見て、「このような本は読んだことがない」と思ったそうです。とりあえず1ページ目から読み始めた彼は、何が書かれているかわからず、語句も理解できないばかりかスムーズに読み進むことができませんでした。しかし、読んでいくうちに、まるである大きな世界の入り口が開いたかのように、彼は非常に洪大で神聖な事物が目の前で展開されているように感じたのです。『轉法輪』を読むことで、現実世界を超えて存在しているそれらの超常的な事物が、皆真実であると知った彼は、すべての文章を合点し、すべての文章が理性に満ちていると感じたのです。さらに読んでいくと、厖大なエネルギー、あるいは生命、智慧が奔流となって本の中から溢れ出てくるように感じ、椅子に座っているときも布団に入っているときも、一心に読んでいたと話しました。
特に、『轉法輪』が明示している「真・善・忍は良い人か悪い人かを判断する唯一の基準」に感銘を受けた彼は、昔からわんぱくで悪口をよく言い、クラスメートと喧嘩したり、先生と対立したりしていた自分が、「真・善・忍」という善人としての基準を、満たしていなかったことが分かったのです。その瞬間から、彼は心の底から良い人になろうと考えました。習慣化していた態度や言動を正すことで、対人関係が改善されたとき、彼自身も、自分の心が穏やかで喧嘩腰でなくなった変化をはっきりと感じたのです。周囲の人々も優しくしてくれるだけでなく、肯定的な評価をしてくれるようになったのです。こうして大法の本は、彼を善へと導き、彼の人生に幸せをもたらしたのでした。しかし、このときはまだ、真に修煉を始めてはいませんでした。
法輪功についてもっと知りたいと思った彼は、自宅から電車で1時間走ったところに、法輪功の煉功場があることをインターネットを通じて知り、行こうとしました。しかし父親は、10歳の彼が1人で行くことに反対し、他の佛教の経典を理解してから、行った方が良いと誤魔化したのです。彼は悲しくて涙を流し、煉功場に行くことを断念したのです。その後、彼は功法を学べるビデオや他の大法の本を手に入れましたが、修煉環境がないだけでなく、正しいかどうかも分からない功法の動作を断続的に行っていくうち、結局は続けることができませんでした。しかし、大法の種は幼い彼の心に深く埋められており、10年後に、ついに縁が熟し蓮の花として開花したのです。
高校は、地元の浄土宗の名門校に入学しました。彼は、佛教にまつわる儀式や習慣に触れることが多くありました。大学を選択する際、どういうわけか、彼はインド哲学と佛教系の学部を選んでいました。武漢肺炎(中共ウイルス)の流行が拡大した2020年、大学の卒業を控えていた彼は、あまり外に出られなかった半年間の時間を利用して、父親が喜ぶ大学院への進学の道を選ぶか、それとも、そのまま社会の職場に入るかなど、自分の将来についてじっくり考えていました。しかしそのとき、心の奥底からの叫びである『轉法輪』を読んだ時に受けた強い衝撃の記憶から、10年間心に秘めていた考えに直視することにしたのです。それは、他人に見せるためではなく、真に自分自身のための選択であり、法輪大法を修煉することだったのです。
今回、大学の卒業を控えていた彼は自分で決断し、最寄りの煉功場と連絡を取り、12月初旬に初めてそこに行き、正しい功法の動作を学び、真に大法の修煉を始めたのです。年末の帰省の際、彼は家族に、法輪功を学ぶことは自分にとって最も重要なことだと伝え、中国や世界中における法輪功の状況を説明しました。両親は、佛教を専攻している大学生である彼の慎重な判断だと考え、認めたのです。また、彼は本の内容を引用し、修煉に関する両親の質問に答え、法輪功の五式の功法を教えました。
法輪功の第五式の功法を煉功している落合輝さん(中央) |
真に修煉し始めてから、落合さんは「自分が他人のために考えたり、自己中心的な行動をやめていたり、内に向けて自分の問題を探すようになった自分自身の変化を、はっきりと感じています」と話しました。攻撃的な内容の漫画を読んだ後、その漫画によって人を攻撃しようとする自分の気持ちを助長させていると感じた彼は、それを直すべきだと思いました。また最近、住んでいる寮で他の寮生やスタッフに法輪功の素晴らしさを伝えることを、寮の管理員に知られ止められてしまったことを通じて、彼は内容を伝えるとき、「他人に強要する心があったのではないか」と自問したそうです。さらに、修煉は「1日に何回煉功したのか? 何時に煉功すべきか? 汚い言葉を口にすべきではない」といった表面的な修めに留まるべきでなく、「根本は心性の向上であり、それらの目に見える言動の現れは、心性が向上した結果に過ぎないのだとわかりました」と話しました。
より多くの人に法輪功の真実を理解してもらうために、彼は煉功場の学習者たちと一緒に、日本人向けのリーフレットを作りました。以前の情報量の多いリーフレットの内容を簡潔にし、法輪功の法理や修煉の理念などの抽象的な概念を、日本人が受け入れ易い内容に置き換えました。なぜなら、日本人はどんな人たちが法輪功を修煉し、参加の仕方などをよく理解しなければ、不安を抱きやすいからです。彼らはこの修煉団体の人たちが何をやっているのかを知り、自分も賛同できることであれば、はじめてその修煉団体または宗教を認め受け入れるのです。このアプローチには、相手の立場に立って、相手が受け入れやすい方式を用いるという、「他人のために考える」という基点も反映されているのです。
今の落合さんは新社会人になれることを喜びつつ、法輪功を修煉できる機縁も大切にしています。彼は、これが千年、万年経っても出会えないことだと知っているからです。彼は法輪功の、「真・善・忍」の法理を人生のあらゆる方面での指針とし、自分の役割を果たし、着実に修煉し、より多くの人が心身ともに恩恵を受けることを願って、法輪大法の素晴らしさを伝え続けています。