【明慧日本2021年10月4日】(明慧記者・鄭語焉 台湾インタビュー)台湾の桃園市文化局で、木彫りの芸術家と生徒の特別な合同展示会が展示され、ファンと一般の人々の注目を集めました。出展者の一人である蔡明峰さんは、繊細な手法で丸太の特徴を生かし表現するのが得意です。蔡さんは、法輪功の修煉によって、人生に対する態度が変わり、創造の知恵が生まれたと述べました。「法輪大法は私の彫刻の才能を開花し、常に私にヒントを与えてくださり、私を導いて創造のボトルネックを突破してきました。この点ではとても幸運だと思います」
2021年4月中旬から5月上旬にかけて、桃園市文化局の展示室で木彫りの芸術家と生徒たちの合同展示会が開催され、インタビューを受ける蔡明峰さん。 |
真・善・忍を修煉し、知恵が開かれ、木彫りの世界で成功を収めた蔡明峰さん。写真は木彫り作品『シロウリ』。シロウリは根がたくさんあることで盛んに生い茂ることが出来る。人生も同じく、土台をしっかり築くことで、明るい未来がある。さらに重要なのは、根本を忘れてはいけないことを意味している。 |
2尺の檜木で彫刻した作品『貔貅』 |
3人兄弟の2番目の蔡さんは、芸術的な才能を持っていますが、性格はひねくれていて個性が強く、負けず嫌いな性格でした。例えば、他人が「白い車が良い」と言うと、彼は「黒い車の方がカッコいい」と主張するし、「東へ朝日を見に行こう」と言われると、「西へ行って夕焼けの輝きを見る」といった具合で、とても自己主張が強かったのです。
美術は好きだが勉強が苦手な蔡さんは、15歳で家を出て、新中市の木彫り工場で働きながら、夕方には地元の専門学校に通いました。毎日機械的な仕事で、蔡さんは非常に退屈に思い、木彫りの腕を磨くことが出来ないことに気づき、1年ほどでやめて家に戻り、彫刻技術を学ぶ機会を探し続けました。
18歳の時、桃園で「木彫り界の三名人」の一人である黄弘彦氏に出会い、彼から「一刀彫」の優れた技法を学び、黄氏に最も好まれた学生の一人になりました。蔡さんは、「私は黄師匠について2年近く学び、彼の『一刀彫』の彫刻技法は私に深い影響を与えてくれました」と述べました。
法輪功を修煉したい願望は、嵐でも止められない
2004年の梅雨の季節、30歳になった蔡さんはテレビを見て、「法輪功は世界の100以上の国と地域に広がっており、数億人もの人々が修煉によって心身ともに健康になり、そして社会的道徳が高まり、社会を安定させる上で計り知れない役割を果たした」と分かりました。このような素晴らしい功法があることを知り、蔡さんはすぐに本屋で『法輪功』を購入し、家で読み始めました。蔡さんは本の中の動作を教える写真と説明に従って、自分で功法を煉るうちに、とても素晴らしいものだと実感しました。蔡さんは「これこそ私が探していた功法だ」と確信しました。
続いて蔡さんは、さっそく『轉法輪』を買い求め、4日間で読み終えました。それから2カ月余りをかけて、30冊以上ある大法の書籍を全部読みました。「当時、私の心は深く惹かれており、本を読み、法理を吸収したい願望のほかに、何の考えもありませんでした」
法輪大法の9日間セミナーが開かれることを知り、蔡さんはすぐに申し込みました。「病気治療や健康維持、あるいは人生の真諦を探るなど、何の目的もなく、頭の中にはただ『法輪功はとても素晴らしい、とても正しい。法輪大法を修煉したい!』という一念しかありませんでした」と、蔡さんは当時の心境を語りました。
蔡さんは数年前から「雨の都」として知られる基隆に定住し、雨の多い気候に慣れていましたが、セミナーの3日目から7日間連続で大雨が降り、時折、激しい嵐が襲って来ました。しかし、蔡さんは一度もさぼったり、逃げたりせず、毎日教室に早く来て、誰よりも遅く帰り、真剣に学びました。「千年も逢えない機縁を見逃すわけにはいきません」と蔡さんは言いました。
心を修めて徳を重んじ、彫刻のスキルが向上して行く
蔡さんは法輪大法を修煉してから、常に自分を修煉者と見なして、真・善・忍の基準で自分を律するようにしています。修煉が長くなるにつれ、蔡さんの性格や物事に対する態度が大きく変わり、いつも穏やかな心で人に接することが出来るようになりました。
修煉する前、蔡さんはよくイライラして人と喧嘩したり、ひいては暴力を振るったりしていました。社会人になってから少し抑えましたが、依然として短気で怒りっぽかったのです。兵役を退役した後、蔡さんは転々と職業を変え、いつも安定しませんでした。そのような状態の中で、蔡さんは若い頃からの彫刻に対する志を放棄したことがなく、黄弘彦氏に学んで「一刀彫」の技法を習得した上、自身の繊細なナイフの使い方を加え、彫刻技術は日増しに進歩していましたが、主観的と客観的な要因でなかなかさらに突破することはできませんでした。
大法の修煉を通して、蔡さんは轉法輪の中に「多く働けば多く得、少なく働けば少なく得る」という法理が分かり、以前のような現実でない高望みの傲慢な態度と利益を守る習性を改めました。蔡さんは地道に働き、ガスポンプを運搬する仕事も一生懸命するようになりました。
ある時、蔡さんはバイクでガスポンプを搬送する途中、バイクを道端に止めて携帯電話で搬送先に連絡している最中、1台のバイクが反対車線からまっすぐ走って来て、両者のバックミラーがともにぶつかって割れました。相手は60代の男性で、蔡さんが道端で立ち止まったことを先制して非難し、賠償を求めました。事故の責任は明らかで、現場にいた人もみな首を横に振っていました。
蔡さんは「当時、2年以上修煉していた私は、心の中に真・善・忍の原則があるので、人と争うことはしません。それに、交通渋滞を起こすにはいけないと思い、相手が要求した金額通り渡して、怒ることも、不平不満の気持ちもなく平気でした」と言った後、「修煉していなかったら、絶対に譲ることはありません。警察に鑑定してもらったら、逆走する人が違反です。お金を渡すどころか、賠償させないわけがなかったと思います」と昔の自分と比べて言いました。
心性の向上により、蔡さんの彫刻におけるキャリアと造詣も日々高まりました。
地道な努力で蓄え、蔡さんは2013年に新北市泰山区に塗装工場を立ち上げ、プロの技術者に塗装を任せ、自分自身は彫刻創作に専念するようにしました。「過去の8年間は、私が本当に彫刻の分野に入った重要な時期であると言えます」と述べました。
作品『幼少期』。無邪気で可愛らしい3匹の子豚のそれぞれ異なる表情を通して、幼い頃の兄弟、姉妹、同級生、友達などが、恨みも憎しみもなく、善良で仲良く遊んでいた光景を、大人になって思い出すことを表現した作品である。 |
イノシシなどの動物の彫刻が得意である蔡さんは、丸太の素材ごとに独特の表現力と感動的な魅力があると考えており、まろやかで、柔らかみがある技法で木の感覚を生かすことを重んじます。蔡さんは何百もの木彫り作品を作成し、地元のアートコンペティションや木彫りフェスティバルでいくつかの賞を受賞しました。2019年に台中市政府が主催した木彫りコンテストで準優勝を獲得しました。2021年、蔡さんは「台湾木彫り王国」と言われる苗栗県三義郷に、自分のアートスタジオを持つことができました。
大法は知恵を開き、創作のヒントを啓発してくださる
「多くの作品を創作する過程で、大法は私の才能と知恵を開き、インスピレーションを生み出してくださいました。例えば『関羽』の作品を作る時、大義を重んじる度胸と威厳さを表現するために、目と顔の表情をどのように描いて彫刻するか? また、『幼少期』の作品で、いかに丸太の特徴を生かして、イノシシの可愛らしさを表現できるか? これらのヒントはみな座禅の時に頭に浮かびました。第二功法の「法輪樁法」を煉っている時も、よくこのようなインスピレーションが生まれました」
関羽の正義感と力強さを表現した木彫り『関羽』 |
蔡さんの作品の中には、「悪は正義に勝てない」、「自由」、「思慕」などのテーマが数多くあり、それらの作品を通して、現在、中国に起きている法輪功迫害への実態を伝え、善良と正義を守る大切さを人々に考えさせます。蔡さんは、これからも修煉におけてさらに精進し、絶えず向上していく中で、創作の能力と技術を磨き、木彫りの芸術を通して、多くの人々により感動的な世界、法輪功の真・善・忍を伝えたいと述べました。