7年の冤罪を終えた黒竜江省の苗福さん 行方不明になって9カ月
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 【明慧日本2021年10月13日】中国では、私有財産はいつでも恣意的に差し押さえられ、略奪される可能性があり、しかも訴えるところはない。生き生きとしている生命はいつでも虐殺され、ひっそりと消えてしまう可能性もある。汚職を司る役人が簡単に数億ドルを横領し、盗賊の一族となっている。一方、真・善・忍を信条とする善良な人々は、常に拘禁され、無差別に迫害される。 黒竜江省東寧県の苗福さんに起きたことは、中国本土の闇の縮図である。

 2012年2月2日、苗福さんは法輪功学習者(以下、学習者)の家族たちと共に現地の警察署に行って、連行された7人の学習者について事情を尋ねたところ、即座に連行され、酷く殴打され、7日間にわたって睡眠を剥奪された後、懲役7年の実刑判決を下された。刑務所で、苗さんも様々な惨い拷問を受けた。

中共酷刑示意图:殴打
拷問のイメージ図:殴打

 苗さんは2019年に刑期満了して解放されたが、意識が朦朧として、2020年12月下旬から行方不明になっている。中国共産党による学習者からの臓器摘出の実態が暴露されたことを考えると、苗さんはどこにいるのか我々は心配をしている。

 学習者の家族たちと同行して連行された

 2012年1月9日夜、学習者・曹文波さんなど7人は車で道河鎮に向かっていた道中、現地の派出所の警官らに連行された。同年2月2日、学習者の家族は警察署へ事情を尋ねようとして、学習者・苗福さんが同行した。すると、副公安局長・趙占東は怒り出し、即座に苗さんを連行し、さらに当日夜、警官を出動させて苗さんの家に行き家宅捜索を行い、多くの個人財産を押収した。

 2012年2月2~9日、苗さんはずっと東寧県公安局の尋問室に拘束されていた。警官らはシフト制で苗さんに自白させようとして7日間にわたって睡眠を剥奪した。また、苗さんは強く平手打ちされたことによって歯を痛め、帯で頭を叩かれて脳に損傷が起き、記憶力が明らかに落ちた。

 留置場に拘禁されていた間、苗さんはまた腰部を殴打されて、腎臓を負傷し、長い間腰が真っすぐに伸ばせなかった。数年経ってからやっと回復した。

中共酷刑示意图:铐在床上
拷問のイメージ図:ベッドに縛り付ける

 弁護士の話によると、面会時、苗さんはトランス状態で、目はうつろで、一直線を見つめ、支離滅裂な言葉を発し、質問には答えず、「彼を訴えろ、彼を訴えろ」と独り言を発していた。連行される前とは全く別人のようだったという。

 2012年6月27日、苗さんと他の7人の学習者は裁判所に開廷された。法廷で、苗さんは意識がはっきりせず、反応は鈍く、声は小さく、気力もなく、体はひどく弱々しく歩くことも立つことも困難で、腕や顔に傷があり、すでに多くの記憶を失っていた。国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の隊長に頭を叩かれたことだけは覚えていた。苗さんはもともと非常に健康だったが、こんな状態になるまで迫害された。更に、痩せこけて老けていた。当日、法廷にいながら眠っていた。

 8月9日、裁判所は苗さんに懲役7年の実刑判決を宣告した。他の7人に1年6カ月から3年の実刑判決を宣告した。裁判官は「家族には控訴する資格がない」と嘘をいい、家族に判決状を渡さなかった上に苗さんの控訴状を破った。

 刑務所で何度も殴打され負傷し 心臓も衰弱していた

 苗さんは牡丹江刑務所に拘禁された。そこで、惨い拷問が絶えず、何度も独房に入れられ、繰り返し負傷していた。7年の間、刑期を終え解放された他の3人の学習者は、「苗さんはまた独房に拘禁されている」「苗さんはまた殴られた」等と苗さんの家族に伝えた。

'中共酷刑示意图:浇凉水'
拷問のイメージ図:冷たい水を掛ける

 苗さんは寝室で煉功し、奴隷のような労働を拒否したとして複数の刑務官らに同時にスタンガンで電気ショックを与えられ、終わった後独房に拘禁された。

 2015年12月1~8日、監区長と副監区長が受刑者らに、苗さんを転向させるように指図し、連続8日間苗さんに拷問を加えた。苗さんは歯が2本抜け落ち、心臓が衰弱し始めた。

 苗さんはまた数十回手平打ちをされた。その後、高圧のスタンガンで電気ショックを与えられた挙句、首や胸に水ぶくれがいっぱいでき、乳首も黒くなった。

 苗さんに「法輪大法好」と叫ばないように、苗さんの口にぼろぼろの布切れをいっぱい入れ、テープで止め、その後、複数の人員が一斉に苗さんを殴り、殴った後、服を脱がせ冷たい水を掛けた。更に、窓を開けて凍えさせた。当時、東北の気温はマイナス20度だった。なお、連続7日間睡眠を剥奪された。その結果、苗さんは意識不明状態になり、ぼんやりとしていたため、病院に運ばれて救急手当を受けた。

 病院から戻る途中、人に何が起きたのか聞かれた。すると、暴力を加担した受刑者は「彼は精神病を発症した」と嘘をつきでたらめを言った。苗さんは「精神病ではなく、殴られたのだ」と大声で反論した。刑務所に戻った後、引き続き殴打された。

 2019年2月25日、苗さんはやっと7年間の冤罪を終えたが、迫害されて精神が朦朧となり、頭は時々ぼんやりとして、健康状態は非常に悪かった。

 2020年12月下旬、現地ではPCR検査を行い、苗さんは注射を恐れて、兄の家に駆け込んだが、3日目に出かけた後行方不明になった。家族は人探しという広告を出したり、派出所にも届け出たりしたが、未だに何の情報も得ていない。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/10/2/432101.html)
 
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