【明慧日本2021年11月12日】(中国=明慧記者)中国共産党(以下、中共)は10月、「政権樹立100年」を祝い、独裁政権を維持し続けるため、引き続き冤罪を作り、「真・善・忍」を実践する法輪功学習者(以下、学習者)を迫害している。明慧ネットの報道によると、2021年10月、少なくとも108人の学習者が不当な判決を言い渡され、19の省・自治区・直轄市の46都市に及んだことが明らかになった。
10月には、65歳以上の学習者25人が不当な判決を宣告された。うち、70~80歳が15人、65~70歳が10人である。中共の法曹部門の関係者が学習者から掠め取った現金の総額は122万6000元に上った。うち、裁判所が科した罰金は47万6000元で、警官らが家宅捜索を行った際に不当に押収した金額は75万元であった。また、3万元以上の学習者の資金が凍結された。
1~10月、中国国内の1029人の学習者が実刑判決を受けた |
2021年1月から10月までの間に、1029人の学習者が不当な判決を受けた。内訳は 1月190人、2月121人、3月99人、4月89人、5月96人、6月75人、7月69人、8月85人、9月97人、10月108人である。
10月、実刑判決を受けた学習者の刑期における人数の分布 |
表1、2021年10月、実刑判決を受けた学習者の刑期とその人数の統計表
刑期 | 実刑判決を受けた学習者の人数 |
1年以下 | 4 |
1~2年 | 24 |
2~3年 | 16 |
3~4年 | 22 |
4~5年 | 10 |
5~6年 | 6 |
6~7年 | 2 |
7~8年 | 6 |
8~9年 | 6 |
9~10年 | 3 |
10年 | 1 |
刑期不詳 | 1 |
執行猶予 | 7 |
合計 | 108 |
一、10月、108人の学習者が不当な判決を受ける
10月、実刑判決を受けた中国各地の学習者の人数統計表 |
表2、10月、実刑判決を受けた学習者の地域別人数統計表
区域 | 実刑判決を受けた学習者の人数 |
四川省 | 12 |
広東省 | 11 |
黒龍江省 | 11 |
吉林省 | 11 |
遼寧省 | 11 |
山東省 | 8 |
湖南省 | 6 |
寧夏 | 6 |
湖北省 | 5 |
江蘇省 | 5 |
江西省 | 5 |
河南省 | 4 |
上海市 | 3 |
北京市 | 3 |
重慶市 | 2 |
河北省 | 2 |
天津市 | 1 |
安徽省 | 1 |
雲南省 | 1 |
合計 | 108 |
1、大連市の任海飛さんと孫中麗さんに懲役10年と7年、罰金10万元
大連市の学習者・任海飛さん(46)と孫中麗さんは1年以上にわたって拘禁された後、9月8日と23日に、大連甘井子区裁判所で不当な裁判を受け、10月14日、任さんは懲役10年の実刑判決を宣告され、10万元(約178万円)の罰金を科された。孫さんは懲役7年の実刑判決を宣告され、7万元(約125万円)の罰金を科された。現在、2人は共に控訴している。
任さんは2020年6月26日に連行された後、警官から激しい暴行を受け、心不全と腎不全に陥り、19日間緊急措置を受けてようやく一命を取りとめた。2020年7月1日、海外に亡命した任さんの妻・王晶さん、友人と親族たちは、ニューヨークの国連本部と中国総領事館の前で抗議活動を行い、任さんの即時無罪釈放を呼びかけた。
任さんは1994年に法輪大法を学び始め、真・善・忍の基準で自分を律し、心身ともに向上した。2001年、任さんは法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして連行され、懲役7年6カ月の実刑判決を言い渡され、遼陽鏵子刑務所と大連刑務所に拘禁された。その期間中、独房に閉じ込められ、様々な拷問を受けた。2008年に解放されたときの任さんは、もはや若者の状態ではなく、肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けていたため、家族でさえも任さんが分からなかった。数年間、任さんは転々として不安定な生活を送った。
2020年6月26日、任さんはアパートに侵入して来た大連市甘井子区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)と甘井子派出所の警官らに連行された。同時に警官らは、現金50万元(約766万円)と、20万元(約306万円)相当の空のUSBメモリなどの電子製品を押収した。
任海飛さんと妻の王晶さん |
同日に、孫中麗さんも連行され、家宅捜索を受けた。孫さんは健康上の問題があり、翌日には解放され帰宅した。
任さんはずっと大連市姚家留置場に拘禁され、重度の糖尿病を発症し、薬の服用を強制された。
2020年9月18日、任さんと孫さんの案件は大連市甘井子区検察庁に引き渡された。 同年11月、2人は甘井子区裁判所に起訴された。
2021年9月8日午後1時30分、任さんと孫さんは甘井子区裁判所によりオンラインで裁判を受けた。2人の弁護士も出廷し、無罪の弁護をした。
9月23日、大連市甘井子区裁判所で2回目の裁判が行われた。任さんはオンラインを通して裁判を受けたが、孫さんは強制的に出廷させられた。
2、四川省合江裁判所が4人の学習者に不当判決
四川省瀘州市合江県裁判所は2021年10月8日午後、留置場で1年以上拘禁されていた学習者の代群英さん、劉開勝さん、簡紅梅さん、李世芳さんの4人に不当な判決を下した。代さんは懲役3年8カ月と罰金7000元、劉さんは懲役3年6カ月と罰金6000元、簡さんは懲役3年4カ月と罰金5000元、李さんは懲役2年10カ月と罰金3000元を科された。4人とも控訴した。
◎数々の賞を受賞した女性企業家
李世芳さん(67)は、瀘州タオル・ベッドリネン工場の元社長である。彼女が就任した当時、工場は倒産寸前の状態にあったが、李さんは苦労をいとわず、15年間低迷していた企業を黒字化し、資産を10倍以上に増やし、製品を10カ国以上の地域に輸出し、創業以来最も繁栄した時期となった。業績を著しく上げたため、李さんは瀘州市の優秀社長トップ10、四川省の優秀な若手社長トップ100に選ばれた。また、瀘州市女性企業家協会の会長や、四川女性企業家協会の理事などの要職を務め、多くのメディアの書籍や雑誌で報道され、多くの賞状や栄誉証を授与された。
◎評判が良いチーフエンジニア
劉開勝さん(48)は、四川省地質鉱山局第113地質チームのシニアエンジニア兼技術顧問で、水工・環境地質調査研究所のチーフエンジニアでもある。 劉さんは、大学生時代の1995年に法輪功を学び始めた。劉さんが言うには、「学習者として、常に他人のことを優先に考え、学校で真面目に勉強しました。就職してからも、常に『真・善・忍』の基準で自分に要求し、個人の損得を気にせず、出張先では安いホテルに泊まり、会社から1円も横領したことがありません。指導者から深く信頼され、同僚から尊敬されたので、水工・環境地質調査研究所の主任技師として採用されました」
勤務先の同僚によると、劉さんは人柄が良く、技術のレベルも高く、麻雀をせず、タバコも吸わない、いつもニコニコして他人と優しく接し、会社の柱と認められている。劉さんが一日も早く解放されることを、会社の指導者も社員も心待ちにしているという。
◎生徒に愛される音楽の先生
簡紅梅さんは小学校の音楽教師である。「私は以前、甲状腺機能亢進症、重度の貧血、婦人病などの病気を患い、体重が35キロしかありませんでした。1995年に西南師範大学の通信教育を受けた際、声帯が弱く、高音でも低音でも歌えず、短時間しか歌えないことがわかり、仕事にも深刻な影響を与えました。 1996年に法輪大法を学んだ後、私の体は完全に回復しました。体重が増え、顔が白くなり赤みがさして、声帯が元に戻りました。そして普通に授業ができるようになり、この上ない喜びを感じています」
「法輪功を学んだ後、私の心の状態は大きく変わりました。生徒をより大切にし、自分の子供のように扱っています。生徒たちも私の授業を楽しみ、私の優しさを感じています」と簡さんは語った。
(続く)