【明慧日本2021年12月11日】(寧夏=明慧記者)寧夏回族自治区石嘴山市の法輪功学習者・黄雲龍さんは2018年5月10日、同市大武口区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)及び現地の派出所の警官らに連行されて家宅捜索を受け、懲役7年の実刑判決を言い渡された。迫害の結果、黄さんは2種類の癌を発症し、重度の血尿など深刻な症状が現れ、入所の基準に満たさないため一時出所したが、厳しい監視、嫌がらせ、恐喝を受け続けた末、2021年11月に死亡した。享年68歳。
黄さんは甘粛省靖遠石炭会社の元従業員だった。1999年7.20以来、黄さんは真・善・忍の信念を堅持し、北京へ陳情に行ったが、天安門広場で連行され、甘粛省で労働教養2年を強いられた。その期間中、労働教養所で酷く殴打されて肋骨を2、3本骨折したこともある。また、何度も家宅捜索を受け、金銭を要求され、不当に拘束されたことがある。
それ以降、黄さんは都市から離れた農村の石嘴山市大武口区に住むことになった。黄さんの日常は法輪功を煉ったり、近所の人達に法輪功のことを紹介したり、自転車で街へ行って迫害の実態を伝えたりしていた。近所の人たちは「黄さんは善良な人の中から選ばれた良い人だ」と言っている。
2018年5月10日の早朝、大武口区の国保と現地の派出所の警官らは7台のパトカーを出動させ、道中サイレンを鳴らしながら黄さんの住む村に駆け付けた。そして黄さんの自宅に押し入ったり、取り囲んだりして、家宅捜索を行い、パソコン、プリンター、法輪功の書籍・資料などを押収した。黄さんは石嘴山市第一留置場に拘禁された。情報筋によると、当日石嘴山市では少なくとも14人の学習者が連行され、家宅捜索を受けたという。
留置場で、黄さんは深刻な血尿の症状が現れ、食事ができず、命の危険に晒されたため病院に搬送された。診断によると、黄さんは2種類の癌を患っており、いずれも中期と末期だったため、一時出所が許可された。
2018年9月上旬に「近日中に裁判を行う」と、黄さんは大武口区裁判所から知らせを受けた。しかし、具体的な裁判の開廷日時は決められていなかった。情報筋によると、黄さんは留置場で迫害の実態を伝えた時「天安門焼身自殺事件」の撮影現場で警備員を勤めた警察学校の学生と会い、当時学生だった人が黄さんに知られざる捏造の詳細を話したという。
結局、黄さんは秘密裏に裁判にかけられ、懲役7年の実刑判決を下された。当時、黄さんは歩くことさえできず、自力での生活ができなくなり、入所条件に満たさないとして、引き続き仮釈放された。
仮釈放中の黄さんは、現地の警官や地域の関係者、および身元不明者による嫌がらせ、脅迫を受け続ける中で、病状がますます悪化し、2021年11月に死亡した。