【明慧日本2022年2月8日】(明慧記者=王英)「米国の政策立案者は、中国共産党(以下、中共)による法輪功への迫害を明確に非難し、このような迫害はジェノサイドの犯罪であると宣言すべきです」と、ハドソン研究所の主席研究員で宗教の自由センター代表のニーナ・シア氏は述べた。
ハドソン研究所の主席研究員で宗教の自由センター代表のニーナ・シア氏 |
2月4日付『ナショナル・レビュー』に掲載された、ニーナ・シア氏の記事によると、多数の法輪功学習者(以下、学習者)が中国に拘束されている間、強制的に臓器を収奪され殺害されていると述べた。
記事によると、「これらの報告は、中共が法輪功を撲滅することを表明してから20年間、学習者を大規模に逮捕し、彼らに対して拷問を行い、消息を絶つと同時に、臓器を強制的に収奪し続けている。つまり彼らは心臓、肝臓、肺、腎臓を摘出された後、死亡する。彼らの 臓器が売買され、 中共は、世界最大の臓器移植のマーケットを持っている。 国連の専門家による重要な新発見は、このジェノサイドの事実を実証している」と述べた。
北京当局はかつて、7000万人が法輪功を修煉していると推定していた。 1999年、当時の中共主席の江沢民は、法輪功の撲滅を命じ、法規の上に立つ組織を立ち上げて、法輪功への凄まじい迫害を実行した。
カナダの元アジア太平洋局長デービッド・キルガー氏と、人権弁護士デービッド・マタス氏による調査報告書『血まみれな臓器狩り』によると、「中国で移植に使われる臓器の主な供給源は法輪功学習者と、ウィグル人、チベット人、キリスト教徒 」と結論付けている。
2020年、共産主義犠牲者記念財団のマシュー・ロバートソン氏は、学習者が強制臓器狩りの犠牲者になっているだけでなく、過去20年間の主な犠牲者であった可能性が高い証拠を見つけた。 同年、人民法廷(イギリス)がもう一つの証拠を発見している。
『血まみれの臓器狩り』の調査報告では、中国の病院は数日から数週間のうちに、要求に応じて臓器移植を手配することが明らかになった。一方、米国国立衛生研究所(NIH)の記録では、米国での腎臓移植の待ち時間は4年としている。2004年、中国のある移植仲介会社は外国人患者向けに次のように宣伝している。「中国において我々は、生体腎臓移植を行っている。これはあなたが日本の病院や透析センターで聞いている死亡者の腎臓を使った移植とは全く異なる」
中共は2015年に死刑囚の臓器移植を停止し、自発的な献体システムを設けたと主張していたが、しかし「人民法廷」は中共の公式移植統計が改ざんされていることを明らかにした。
「人民法廷」は、病院の統計によると、中国では毎年6万から9万件の臓器移植が行われており、これは中共の公式発表では、1年間に5146件の臓器提供があったという数字に、あまりにも隔たりがあり、「理解できない差異だ」と指摘した。
「人民法廷」などは結論として、投獄された学習者がその不足臓器の穴埋めをさせられているという。注目すべきことは、6万5000人という数字は、独立調査したジャーナリストのイーサン・ガットマン氏が2000年から2008年の間を調査して出された数字である。
さらなる証拠として、投獄された学習者の獄中での健康診断の証言もある。 健康診断の結果は、政府のデータベースに登録され、病院のシステムで臓器が割り当てられる。 ジェームスタウン財団は、中共による法輪功迫害運動の中で、医療移植者と中共幹部の仕事、臓器の強制収奪における中共の軍部、刑務所、病院の密接な関係を詳しく紹介している。
2年前、「人民法廷」は、中共が臓器狩りに関連して「人道に反する罪」を犯したと結論づけ、 学習者が強制的に臓器を収奪された後、死亡した可能性を指摘した。
12人の国連人権専門家の文書によると、法輪功をはじめとする宗教的良心の囚人が臓器狩りの唯一の対象であり、そして他の拘束者の臓器も同等の価値があるが、しかし、彼らは特定の供給源にはなっていないという。 中共が信仰団体、特に法輪功学習者をターゲットにしていることは、中共の主要な動機が単なる利益ではないことを示唆している(関係する医療関係者の動機は金銭の可能性がある)
昨年6月、拷問、拘禁、信教の自由、女性の権利、少数民族について報告するために国連が任命した12人の独立人権専門家は、中国で拘禁されている法輪功学習者、ウイグル人、チベット人、イスラム教徒、キリスト教徒に対する強制臓器収奪の信頼できる情報に極めて驚愕しているという。
これらの情報が明らかにしているのは、これらのグループは健康診断を強制的に受けさせられ、中共はその結果を臓器分配のための生体臓器供給源のデータベースに登録してるということである。
注目すべきことは、彼らが記録した信頼できる情報の中で、「他の囚人はこのような健康診断を受ける必要がない」ことである。 つまり、中共による弾圧の手段として、宗教団体が差別的に医療処刑の対象になっているということだ。
今では中共の法輪功「撲滅」指令と、「人民法廷」とその他の調査結果をつなぎ、中共とその幹部が大量の法輪功学習者を移植手術台で死刑に処することを選択した。これは中共のジェノサイドの意図があると言える。
ニーナ・シア氏は最後に、米国の政策立案者は中共の法輪功迫害を明確に非難し、中共の迫害はジェノサイドであると宣言すべきだと述べた。 これがもっと早くできていれば、中共によるウイグル族の大虐殺は起こらなかったかもしれない。 北京オリンピックは、この中共の恐るべき、そして今も続く人権(迫害)記録を人々が検証すべきに時期に来ていると述べた。