2021年、山東省では少なくとも2835人の法輪功学習者が迫害された(4)
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 (前文に続く)

 【明慧日本2022年3月25日】

 四、洗脳班に連行された迫害の実例

 洗脳班は、中共が学習者を迫害する際に用いる邪悪な手法の一つである。2020年以降、山東省各地の政法委と「610弁公室」の指示の下、山東省各地の派出所、コミュニティ、居民委員会、または町会事務所(都市部における最末端の行政機関)は権力と利益を手に入れようと、いわゆる「ゼロ行動」の中で学習者を迫害していた。学習者を連行し、家宅捜索や嫌がらせを行うほか、彼らは学習者の生命の源を断ち切り、家族や子供が巻き込まれると脅したり、ときには直接洗脳班に連行し、「真・善・忍」への信念を放棄させ、いわゆる「三書」を書かせていた。

 明慧ネットが報じた統計によると、2021年、山東省では234人が洗脳班に連行され迫害されており、前年に比べ42%増となっていた。

 (一)済南萊蕪市・龍山で設けられた「洗脳班」

 2021年7月8日午前9時頃、済南市莱蕪技師学院の付萍(学院の副書記)、徐継貴(労働組合主席)、孫瑩(宣伝部長)、任磊(学部長)は学習者の常新紅さんに談話を持ち掛け、以下のことを伝えた。「上層部の委任で新しい公文書の内容を伝えたい。もし8月10日までに修煉を諦める保証書を書かなければ、8月中旬から下旬にかけて莱蕪市の龍山学習班(洗脳班のこと)に連行する。それでも書かないなら、連行し、公職追放となる。上記は8月末までに実施完了とする」。もちろん、中共は20年以上に亙り学習者を迫害し続けてきているが、いかなる迫害や洗脳も失敗に終わっている。

 (二)済南市:「海龍レジャーランド」で設けられた洗脳班

 2021年7月25日の午前、済南広播電視大学章丘分校で勤めている学習者の張傳勇さんは、副校長の馬業立、および総務部主任の郭際軍からの2度目の電話を受け、「7月26日の午前8時半に『海龍レジャーランド』に行き、研修(つまり洗脳迫害)を受けるように」と伝えられた。張さんはその場で相手の要求を断った。

 (三)青島洗脳班

 2021年9月24日から27日まで、青島市北区威海路の旧市北公安支局付近で、市北区政法委員会が主催した洗脳班が開かれた。彼らはブラックリストに残っている学習者に電話をかけ、参加を呼びかける形で嫌がらせをした。

 (四)淄博市臨淄区稷下町会事務所:「洗脳班」を開こうとした

山東省淄博市臨淄区稷下町会事務所は、学習者を対象に15日間の洗脳班を開き、「転向」させようとした。以前登録されていた十数人の学習者は全員、町会事務所の職員に声をかけられた。学習者は誰一人として応じなかったため、洗脳班を開く陰謀は自ずと瓦解した。

 (五)東営市孤島鎮・金島ホテルに設けられた「洗脳班」

 2021年3月、勝利油田「610」の指図の下、孤島鎮採油工場の党委員会と陳情事務所、および工場の労働組合は、孤島鎮のすべての所属部署にいる現職または退職した学習者を金島ホテルに呼び出して、いわゆる「ゼロ行動」を行った。取られた行動は談話、および警官による強制侵入などがあった。また、彼らは職務停止、給与・ボーナスの差し止め、子供の仕事や将来の前途が影響されることをもって脅したり、身分証などの個人情報を渡すことを求めたり、「修煉しない保証書」を書かせたり、ビラを配りに出かけないことや「転向」を受け入れる署名をさせたりして、学習者を迫害した。 いわゆる「ゼロ行動」に協力するために、勝利油田の「610」の人員らは、学習者を迫害する指示を各部署に出した。2021年4月1日、孤島採油工場第二生産管理区の劉書廷は「610」の指示により、同部署の従業員である李兵さんを不当に停職させ、独房に入れ、「党史」の書き写しをさせ、賞与を差し止める上、さらに「転向」させようと「三書」まで書かせ、さらなる迫害の行動を取ると脅した。

 (六)勝利油田の「610」は、孤島の金島ホテル、孤東銀州ホテル、および樁西ホテルで洗脳班を設置した

 ノック行動に続き、山東省勝利油田の「610」は、さらなる迫害を学習者に加えた。2021年10月12日、勝利油田610のリーダーである王志強、王春勇および温曙明は、20人以上の共犯者を集め、車両管理センターの大型車で仙河鎮孤東採油工場にある銀州ホテルに連れて行った。これらの「610」が集めてきた共犯者たちは三つの組に分かれて、孤島の金島ホテル、孤東銀州ホテル、および樁西ホテルで黒巣を作り、孤島、孤東および樁西の三つの採油工場のリーダーに社内の学習者を脅迫、嫌がらせ、迫害するように強要した。また、彼らは上記のホテルなどで洗脳班を設置することを計画し、彼らの戯言に耳を貸さない学習者を強制的に洗脳しようとしていた。情報によると、仙河鎮地区では、樁西採油生産工場の周振民さんと妻の孫玉珍さん、勝利油田保安センター樁西保安警察大隊の張勝紅さん、車両サービスセンター孤東サービス部の龐蓬波さん、孤東コミュニティの退職者である陳淑珍さん、および孤東海梯管理所の王琳さんなどがすでに嫌がらせを受けた。

 (七)イ坊昌邑市:密かに設けられたいわゆる「転向班」

 山東省イ坊昌邑市の公安局は、昌邑留置場の近くにある李家埠で密かにいわゆる「転向班」を設置した。それは他でもなく、専ら学習者を迫害するための闇刑務所である。イ坊地区で連行された学習者の中には、ここに不当に拘束された者もいる。警官らは違法な取り調べを行い、国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の人員らも絶えず邪党の嘘を流布していた。また、彼らは「転向」に協力しない学習者を鉄椅子に座らせ、随意に殴ったり罵ったりして、迫害を強めていた。内では自由がなく、24時間交代制で配備される2人の人員に昼夜監視されることになる。「転向」しない学習者は、無期限で拘束される。

 (八)煙台莱州市:店子洗脳班

 中共邪党が「ゼロ行動」を始めて以来、山東省莱州市の店子洗脳班は中断されたことがなく、現在も学習者を拘束し迫害している。具体的な人数はまだ判明されていないが、明らかに学習者を迫害するための闇刑務所と化している。「転向」し出てきた学習者の話によると、彼らが取った迫害の手法は、脅迫、誘惑、騙し、連座制、親族または会社の上司に「転向」の手助けを頼むなどだそうだ。国保の悪徳警官である劉京兵はずっと店子洗脳班に居座り、学習者を迫害し続けてきた。2021年、40人以上の学習者が連行されてその洗脳班に送られ、転向や署名を強要された。また、学習者は少なくとも1人の往来がある学習者の名前を挙げ、大法の師父と大法を罵らなければ釈放されないそうだ。

 (九)新泰市の学習者3人は洗脳班に行くことを余儀なくされた

 2021年5月下旬、山東省新泰市の3人の学習者、汶南鎮趙家庄村の曹炳芳さん、新甫街道事務所西周村の徐勤礼さんと、もう1人の高齢女性学習者は、新泰市公安局国保大隊の隊長である馮大勇に強く迫られ、公安局の洗脳班(旧新泰市北師中学院内)に行かされて、法輪功を中傷するビデオを見させられ、「保証書」を書かされ、拇印も押さされた。

 (十)臨沂市政法委員会は、各県や地区の政法委員会に独自の洗脳班の開設を指示した

 これは、いわゆる「ゼロ行動」の一環だとされている。2021年4月に始まり、10月に終わったと思われた矢先、11月から、臨沂市政法委員会は再び各県・地区の政法委員会を操り、学習者に対する嫌がらせを行った。多くの場合、まずは嫌がらせや圧力をかける形で洗脳班に通わせ、協力しない学習者には脅迫や派出所への出頭、有罪判決の言い渡しなど、騙しを中心とした手口を取っていた。その際、会社と親族からも1名ずつの同行が要求されて、学習者に圧力をかけるためであった。彼らの資金源や、会社、コミュニティ、および学習者から恐喝して巻き上げた金銭額の実態はまだ不明である。

 (十一)臨沂市:下半期の洗脳班の数は増加傾向にあった

 2020年後半から、臨沂市と各県・地区の政法委員会、および「610」の人員たちは大規模な「ゼロ行動」を開始した。彼らは学習者の勤め先、町会と派出所を操り、1999年7月20日以降に登録された学習者に対して次々と嫌がらせを行い、「三書」への署名を強要し、署名しない学習者には洗脳班に送ることや子孫の進学、軍隊への入隊、および幹部への抜擢に影響されるなどを持って脅した。

 (十二)臨沂市沂南県:観光スポットに設置された「洗脳班」

 臨沂市沂南県の洗脳班は、同県孫祖鎮書堂子村の北にある観光地(旧孟良崮林場大院)にある。ここは観光地として開発されたものの、周囲には山と林しかなく、1本の公路しか通っていないため、一年を通して訪れる人が少なく、とてもひっそりとした陰気な場所になっている。ここが現在、沂南県政法委員会の「610」が密かに設置した闇の刑務所であることを知る人はほとんどいないだろう。同「610」は、すでに県内の多くの学習者を繰り返しここに連行し、強制的に洗脳させ、「三書」を書かせてきた。

 (続く)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/2/21/439228.html)
 
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