労働教養処分と2度の判決を受けた季桂珍さんは死亡
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 【明慧日本2022年4月5日】江蘇省蘇州市の法輪功学習者・季桂珍さん(女性)は、中国の伝統気功・法輪功を学んだとして2020年12月中旬、蘇州市呉江区裁判所に懲役3年3カ月の判決を下された。留置場に拘禁された季さんは迫害により、健康状態が悪化した。それで留置場側は2022年1月3日、季さんに「保釈」で帰宅させた。1カ月後の2月3日に、季さんは死亡した。享年75歳。

'季桂珍女士和孙女'

季桂珍さんと孫

 季さんは蘇州市高新区滸関開発区南荘村に在住していた。夫・徐世民さんは大学教授で、法輪功を学ぶ前、多種の病気を患っていたが、学んだ後、健康を取り戻した。これを目の当たりにした季さんは1997年7月、法輪功を学び始め「真・善・忍」に従って、自分を律していた。

 連行・家宅捜索などの迫害を受ける

 2019年9月23日午前9時半、蘇州工業園区婁葑派出所の私服警官数人は、季さんの前の家(蘇州市皮市街前廟巷七姫廟弄5号)に押し入り、季さんを身動きができないようにさせ、2台のビデオカメラで季さんの全身を撮った。

 さらに、20数人の警官が入ってきて、家の各部屋から屋根裏部屋まで家宅捜索をした。警官らは法輪功書籍50数冊、法輪功の真実が書かれた資料40数冊、TFカード、パソコン1台、プリンター1台、A4用紙、現金500元(約9000円)などの私財を押収した。

 家宅捜索をした後、警官らは季さんを蘇州工業園区婁葑派出所に連れて行こうとした。季さんが反抗したため、警官に引っ張られ、無理やりパトカーに押し込まれた。

 派出所で、警官は季さんに尋問をし、蘇安新村へ何をしに行ったか?」と聞いた。「『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と書かれた紙を貼りに行きました。あなたたちは法輪功に対して罪を犯さないようにしてください」と季さんは話した。

 しかし、警官は季さんに記録に拇印を押すように強要した。夜8時になって、季さんは「保釈」で、帰宅させられた。

 不当な裁判、判決を受ける

 2019年10月24日午後、季さんは警官に呉江検察庁に連れて行かれ、検察官と会わせた。それで季さんは自分の案件を検察に渡されたと知った。その後、季さんは呉江区裁判所に起訴された。

 2020年3月、季さんは蘇州市呉江区裁判所から一通の刑事文書を受け取った。文書に「本裁判所は止むを得ない理由で、本件を長期にわたり継続的に審理を行えない。中華人民共和国刑事訴訟法の第206条第1項第4号の規定により、本件の裁判を停止することを決定する」と書かれていた。

 2020年7月末、蘇州市呉江区裁判所は季さんに「2020年8月11日に裁判を開廷する」と通知した。

 2020年8月11日、季さんは不当に開廷され、12月中旬に懲役3年3カ月と罰金3000元の判決を言い渡された。

 その後、季さんは蘇州市留置場に送られた。2022年1月3日、家族は留置場側に季さんの「保釈」の手続きをするようにと留置場に呼ばれた。しかし、1カ月後、季さんは無念な思いを晴らせないままこの世を去った。

 労働教養処分2年、懲役3年の判決を受ける

 1999年7.20、中国共産党当局が法輪功迫害を発動した。法輪功を学び続けていた季さんは連行、拘禁、労働教養処分、実刑判決などの迫害を加えられた。

 2000年11月下旬、季さんと夫、娘の3人は警官に連行され、蘇州市第一留置場に拘禁された。同年12月末、季さんは労働教養処分2年、夫は労働教養処分3年、娘は労働教養処分1年を科された。それから、季さんは江蘇句東労働教養所に送られた。

 出所後、季さん夫妻は蘇州市高新区滸関開発区南荘村に引っ越しした。

 2009年7月17日、滸関新区公安支局と虎丘区公安支局の警官数十人は季さんの家に行き、壁をよじ登って中に入り、家にいる季さん夫妻を連行した。その後、夫は帰宅したが、季さんは蘇州市第一留置場に送り込まれた。

 そして、2010年6月18日、季さんは虎丘区裁判所に懲役3年の判決を下され、南京女子刑務所に収容された。

 迫害をされ続ける

 2012年4月18日午後、季さんなどの学習者5人は孫藹侠さんの自宅で一緒に法輪功の書籍を読んでいたが、突然、数人の警官に家に押し入られた。警官らは何の証明書の提示もないまま、孫さんの家にあるパソコン、書物などを押収し、季さん、孫さんを含む学習者6人を連行した。婁葑派出所で6人の学習者が尋問を受けた。その後、季さんの家は家宅捜索された。

 2014年12月4日、季さんが娘の家に行ったとき、警官が娘の家を家宅捜索しているのを見て、帰宅した。警官は「この家の人が明慧ネットにアクセスした」との理由だった。

 そして、帰宅した季さんはその日の夕方6時半、警官に家まで追いかけられてきた。警官は季さんの家に入ろうとしたが、季さんはドアを開けなかった。警官は話があると言って季さんを外へ呼んだ。

 それで、季さんは外へ出ようと、ドアを開けた途端、警官に捕まえられ、地面に押し倒された。警官は勝手に季さんの家に入り、家宅捜索をし、パソコン2台、プリンター1台、法輪功書籍50数冊など、押収した。

 その後、皮市街派出所に連行された季さんは、尋問を受けた。警官に「なぜ、明慧ネットにアクセスしたのか」と聞かれた季さんは「明慧ネットは全世界からアクセスできます。ネットを見ることは法律違反になるのですか」と反問した。警官は季さんを脅迫しながら、尋問を行ったという。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/3/30/440662.html)
 
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