【明慧日本2022年5月19日】大連市の法輪功学習者・丁国晨さんは2019年7月10日、警官に連行されて大連市金州留置場に送られた。留置場での迫害により、丁さんは脳出血になってしまった。しかし、2021年2月23日、1カ月ほど意識不明の丁さんに金州区裁判所から判決書が届いた。丁さんは懲役2年、罰金5000元(約9万5000円)の判決を下された。妻・エン清華さんも懲役3年6カ月、罰金8000元(約15万円)の不当な判決を宣告された。地元の法曹機関に絶えず嫌がらせをされた丁さんは2022年4月30日、無念な思いを晴らせないまま死亡した。
丁さんは大連理工大学を卒業。B型肝炎、脳血栓などの病気を患っていた丁さんは25歳の1996年から法輪功(中国の伝統気功修煉法)を学び始めた。その後、丁さんは法輪功の教え「真・善・忍」に従って自分に要求し、家では良い夫、良い父親になり、会社では優秀な職員になった。それと同時に患っていた病気も消えてしまった。妻・エンさんも法輪功を学んでおり、一家は周りの人と仲良くしていた。
しかし、1999年7.20から、中国共産党の江沢民グループが法輪功迫害を開始した。丁さん夫妻は北京に行き、法輪功の無実を訴えたため、それぞれの勤務先から解雇された。2人の子供を養い生きていくために、夫妻は早朝から夜遅くまで、小さな商売を営んでいたが、安定した収入を得られなかった。そのため、数年前から丁さんは補習教室を開いた。この20年間、丁さん夫妻は様々なプレッシャーに耐えながら乗り越えてきたが、多くの苦しみも経験したという。
一、迫害で脳出血に
2019年7月10日午前、大連市金州先進派出所と国内安全保衛部門の警官は丁さんの補習教室に押し入り、授業中の丁さんを連行した。それと同時に、ほかの数人の警官は丁さんの自宅に行き、妻・エンさんを連行した。警官は丁さんの補習教室と自宅を家宅捜索し、法輪功の関連書籍、パソコン、プリンター、身分証明証、キャッシュカードなどの私物を押収した。
派出所で夫妻は尋問を受け、書類にサインと拇印を強いられたうえ、強制採血された。当日の夕方、丁さんは大連市金州留置場に送られたが、エンさんは保釈され、帰宅した。
その後、金州検察庁は丁さんに逮捕令状を発付した。留置場で丁さんは27日間断食をして迫害に抗議した。その後、留置場の迫害より、丁さんは脳出血になり、聴力を失ったため、2019年10月19日に保釈され、帰宅した。
二、教え子たちは「こんないい先生には二度と会えない」
丁さんは一人ひとりの生徒に対して丁寧に教えていた。成績が良くなかった多くの生徒は丁さんの授業を受けた後、成績がアップし、クラスで1位になった生徒もいた。
丁さんは生徒たちの良くない習慣を直したり、ペンの持ち方から不正確な発音まで教え、生徒と保護者たちから信頼を得た。
丁さんは拘禁された後、エンさんが丁さんの教え子達の親に電話をし、事実を伝えた。子供達は、「こんないい先生がどうして連行されるのですか」と驚き、泣き出した。ある子の父親はエンさんに「うちの子は家で泣いています。子供の母親が他の教室に変えようと勧めたが『このような先生には二度と会えない。他の教室に移りたくない。丁先生がいいの』と言っています」と話した。
三、嫌がらせを受け続ける
帰宅した丁さんは法輪功の本を読み、功法を煉り、体が好転した。しかし、地元の司法関係者らは丁さんの体が回復できていないことを無視し、丁さんに嫌がらをし続けたため、丁さんの病状を悪化させた。2021年1月27日、丁さんは再度、脳出血を起こし、意識不明で病院に救急搬送された。
丁さんは連行されてから、妻・エンさんは絶えず、派出所へ行き、夫の解放を求めた。2019年9月10日、エンさんが派出所に行ったとき、警官に髪の毛を引っ張られながら「お前の子供が18歳になったら、捕まえてやる」と脅迫された。
2020年初め、丁さん夫妻はともに金州検察庁に陥れられた。同年5月14日、夫妻は金州裁判所に起訴された。
四、脳出血になっても実刑判決を下される
丁さんは意識不明で病院に搬送され、植物人間の状態だが、2021年2月23日、裁判所は丁さん夫妻に実刑判決を下した。
その後、裁判所の3人が丁さんの家に状況を見に行った。エンさんは「夫は意識がないままです。病院の高額な医療費を払えないので、家で世話するしかありません」と彼らに言った。
丁さんの入院の費用を払うため、家の貯蓄も尽き、足りない部分は友人や親戚からの支援で支払った。一家は経済困難に陥っているが、2022年4月30日、丁さんは51歳の若さでこの世を去った。
脳出血になった丁国晨さん |
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)