【明慧日本2022年7月15日】(四川省=明慧記者)四川省綿陽市の法輪功学習者・孫仁智さん(68)は、地元の警官に何度も暴力を受けて連行され、家宅捜索や、洗脳班に拘禁、嫌がらせ、労働教養、不当判決などの迫害を受けた。2020年に骨と皮ばかりに痩せこけた孫さんは刑務所から帰宅したが、今年6月25日に亡くなった。亡くなる少し前に、コミュニティの関係者と警官らがいつものように、孫さんの自宅にやってきて嫌がらせを働いたという。
綿陽市新皂荚信用組合の元主任である孫さんは、中国共産党による法輪功への23年間の迫害の中で、何度も迫害を受けた。2003年、迫害の実態を暴露する資料を配布したとして、不当に1年6カ月の労働教養を強いられ、新華労働教養所で迫害を受けた。
2016年12月13日、孫さんは安州区黄土鎮で迫害の実態を人々に伝えたとして、安州拘置所に連行され、15日間拘束された。
罪を着せられ、懲役3年の実刑判決を宣告される
2017年4月9日午前9時50分頃、孫さんは界牌市場で迫害の実態を人々に伝えていたところ、法輪功に誤解を持った現地の住民に通報されたため、界牌鎮派出所の警官らにより連行された。午後3時頃、国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の関係者と地元の警官らは、孫さんの留守宅に侵入し、家宅捜索を行った。
2017年6月21日、孫さんは綿陽市安州区検察庁により不当に起訴された。
2018年3月27日午前、綿陽市安州区裁判所は孫さんに対する裁判を行い、孫さんの弁護と親戚の弁護人が孫さんの無罪を主張した。当日、裁判長は法廷で判決を出さなかった。
同年5月22日、安州区裁判所は孫さんに懲役3年の実刑判決を宣告し、1万元(約20万円)の罰金を科した。
孫さんは綿陽市高等裁判所に控訴したが、不当な判決が維持された。
刑務所で殴打され、首に熱湯をかけられ、顔に唐辛子スプレー
2018年8月9日、孫さんは嘉州刑務所に移送された。そこで、刑務所の規則を暗記することを拒否したとして、顔に唐辛子の汁をかけられた。瞬時に、孫さんの顔全体が火照りして、涙と唾液と鼻水が一斉に流れ出た。警官はさらに「お前をやっつける方法はいくらでもある」と脅した。
2019年7月3日の夜、2人の監視役がベッドの端に坐って孫さんの布団を動かしたりして、孫さんを眠らせず、トイレにも行かせなかった。7月4日の朝、孫さんは断食して迫害に抗議した。そのため、孫さんは食堂の廊下に坐らされ、拳骨で背中を殴られたり、太ももをぎゅっと強く捻られたりした。 30分後、激しく暴力を振るわれた孫さんは、両足の感覚がなくなった。それでも監視役は殴り続け、そばにいた他の受刑者も見ていられないほどであったという。
その時、孫さんはすでに起きられなくなった。リーダーの康圧雷は「まだ『三書』を書かないのか? 罪を認めないのか?」と問い詰めた。孫さんは「法輪功は修煉で、真・善・忍の基準に従って良い人を目指すことです。憲法には国民に信仰の自由を与えており、人を殴ることは犯罪です」と答えると、康は立ち上がり、680mlのカップにお湯を入れて、孫さんの首にかけた。
2時間後、孫さんの首の水ぶくれはすべて破れ、頭皮は痛くて触れられず、首の痛みは耐えられないほどであり、足も動かなくなり、人の支えがなければ歩けない状態になっていた。夜になっても、足を動かすこともできず、枕に首をあてることもできなくなった。7月末、孫さんは3日間で4回も唐辛子の汁をかけられ、洗うことも許されず、顎の皮膚は爛れた。
絶え間ない嫌がらせ、脅迫の中で死亡
2020年、孫さんは解放された時、身体はすでに大きなダメージを受け、骨と皮ばかりに痩せこけており、全身に力が入らないという状態であった。しかし、その後も地元の警官、地域の関係者から繰り返し嫌がらせを受け、2022年6月25日に無念な思いを晴らせないまま死亡した。享年68歳。