【明慧日本2022年8月4日】(明慧記者・英梓)23年前の7月20日から現在まで、中国共産党(中共)は法輪功を組織的に迫害してきた。これに対し、カナダの各党議員40人が連名で首相と外務大臣に書簡を送り、中共による法輪功学習者(以下、学習者)への迫害を制止させるよう連邦政府に要請した。
7月19日、カナダの各党議員40人は連名で、中共による法輪功学習者への迫害を制止させるよう、首相と外務大臣に書簡を送り、連邦政府に要請 |
カナダ多党派議員が中国との関係に法輪功迫害に関心を持つよう強調
この書簡は、「法輪功友の会」の共同代表である自由党のジュディ・スグロ議員と保守党のガーネット・ジェニュイ議員の2人が共同提案したものである。保守党議員31人、保守党上院議員2人、自由党議員5人、緑の党議員エリザベス・メイ氏、無所属議員キム・ペイト氏が共同署名した。カナダと中国関係において、中共による法輪功への迫害に関心を持つことを望んでいるという。
この書簡は少し前にジャスティン・トルドー首相とメラニー・ジョリー外務大臣に送付している。 書簡には、「我々、共同署名に関わった国会議員は、中共が平和的信仰である法輪功への迫害を続けていることを非難し、中国における法輪功への迫害を停止するよう求める」と書かれている。
「中共による法輪功への迫害は最大かつ最も暴力的である」
国会議員たちは書簡の中で、1999年7月、中共は真・善・忍を修煉の指導とする法輪功を根絶するため、組織的で残忍な(迫害)キャンペーンを開始したと述べた。
書簡にはさらに、「我々は、法輪功への迫害が現在も中国本土において、地域に留まらず全国的に最大かつ最も暴力的な中国人に対するキャンペーンであり、圧倒的で決定的な、大量の証拠に注目している」
この書簡は、中国国内および国際社会で憎悪と偏見をもって、法輪功を悪者にする破壊的な宣伝活動も迫害の対象に含まれていると言及した。
迫害の後、中共が利益率の高い臓器移植ビジネスを推進し、学習者から生体臓器収奪が行われているとの報道があった。後に、故デービッド・キルガー元議員とウィニペグの人権弁護士デービッド・マタス氏が2006年に発表した調査報告書でも、中共による生体臓器収奪は確認されている。
サー・ジェフリー・ナイスが主宰する英国の独立法廷は、現有の証拠を審査し、50人以上の証人から聴き取り、2019年6月に学習者が中共による生体臓器収奪の「主な臓器の供給源にされている可能性がある」と結論づけた。
「これらの残虐行為は、アムネスティ・インターナショナルなどの人権団体や専門家、政府機関と国連によって十分に記録されている」。「23年間、中共は全国で法輪功学習者の大量の恣意的逮捕、拷問、殺害、大量強制臓器収奪が行われ、数千万人の罪なき人々とその家族の生活を破壊している」と国会議員は書簡で述べている。
「中共による生体臓器収奪は、人道に対する犯罪であり、ジェノサイドである」
この書簡は、国連特別報告員、フリーダムハウス、アムネスティ・インターナショナル、米国下院、関連学者による第三者報告書の証拠からも、人道に対する罪とジェノサイドが行われていること示しているという。
書簡には、「例えば、2021年6月、12人の国連特別報告員が、(不法に)投獄された法輪功学習者が生きたまま臓器収奪の対象になっているとの声明を発表し、この信頼できる情報に『極めて憂慮する』」とある。
以前、米国下院は2016年、「多数の法輪功学習者が(中共)の承認を得て、組織的に生体臓器摘出を受けているという、継続的かつ信頼できる報告について懸念を表明する 」という決議343号を全会一致で可決している。
この書簡は、フリーダムハウスによる2015年の報告書も引用している。この報告書は、「何千の法輪功学習者が懲役刑を言い渡され、労働による改造と監禁を受け、この国(中国)で最大の良心の囚人の集団となっている」
書簡では、約10年前、国連特別報告者マンフレッド・ノワク氏が、 「政府による拘束期間に拷問を受けた被害者の66%が法輪功学習者である」と報告した。
書簡には、定期刊行物『大量絶滅の研究と防止』に掲載されたカナダの研究者の論文を引用し、「学術界は、中共による法輪功の撲滅はジェノサイドであると結論づけている」
この定期刊行物の2018年に掲載された文章「コールド・ジェノサイド:中国法輪功」は、この殺害は外からは見えない、見過ごされる、あるいは忘れられる、隠蔽したジェノサイドである」と表現している。2022年の文章では「中共による法輪功へのジェノサイドを早い時期に認めるべきだった」という。
書簡にはさらに、カナダ人の案件についても触れられている。 カナダ国籍の孫茜さんは、法輪功を信仰していることを理由に、中共から不当に実刑8年の判決を受け、現在も中国の刑務所で服役をしている。 他の12人のカナダ人の家族は、法輪功を修煉しているために、中国で同じ苦しみに遭っているという
国会議員たちは、「悲しいことに、人道的危機と国際社会の沈黙のコントラストは、過去20年間の法輪功への迫害において最もよく観察され、人権と法律の専門家は、人道に対する罪が行われていることを確認している 」と述べた。
「私たちは、政府が迫害されているすべての集団の国際的な人権を擁護することを期待している。特に、法輪功の信仰集団は、現在の世界情勢と中国政策の枠組みの中で明確に言及されるに値する。なぜなら、中国とカナダで(訳注:中共による)恐ろしい迫害と憎悪を彼らに向けられ続けているからである」
議員ら「今こそ私たちが彼らのために声を上げる時だ」
カールトン大学の学生である劉之源さんの両親、劉舟波さんと曹雯さんは、法輪功を修煉しているとして中共に不当に拘束されている。 劉之源さんはメディアの取材に対し、父親の劉舟波さんが2021年11月19日から北京第3留置場に不当に拘束され、音信不通になっているという。
劉之源さんは、カナダの各党議員の支援に非常に感謝しており、彼らの支援によって、より多くの人々と国際社会が真実を理解し、迫害を止めることも可能になると述べた。
附録(中国語):40位加拿大议员联署 敦促政府制止中共迫害法轮功 (46KB .zip)
書簡原文:https://docs.google.com/document/d/1-KOfdOSMfzmsnUO3eqDTLN5HXQQDbhv0R5RLtOCvhBo/edit