山東省の莫新忠さん 懲役7年の不当判決を宣告される
■ 印刷版
 

 【明慧日本2022年10月19日】(山東省=明慧記者)山東省徳州市の法輪功学習者(以下、学習者)莫新忠さん(55)夫婦は2020年2月9日、高唐県公安局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)および姜店派出所の警官らにより不当に連行され、高唐県留置場に拘禁された。今年6月17日、聊城東阿県裁判所は3回目の裁判で莫さんに懲役7年の実刑判決を言い渡した。莫さんは不当な判決を不服として聊城高等裁判所に控訴したが、原判決維持となったことが分かった。

莫新忠

莫新忠さん

 携帯番号に基づき警官が不当連行、家宅捜索

 2019年の新型コロナウイルスが蔓延していた時期、莫さんが住んでいる地域の学習者が車で隣の高唐県に行き、法輪功迫害の実態を人々に伝え、疫病から身を守る方法が書かれたステッカーを貼り付けた。村の入り口には警備員がおり、出入りの際に個人情報の登録が必要であるため、学習者は個人情報を登録した。数日後、姜店派出所の警官らがその学習者を連行し、家宅捜索を行った時、箱に書いてあった莫さんの携帯電話番号を発見した。

 2020年2月9日夜、莫さん夫婦は娘が経営しているケーキ屋で、高唐県公安局国保および姜店派出所の警官らにより不当に連行され、莫さんの妻は体調を崩し入院した。警官らは莫さんの自宅に侵入し、パソコン2台、プリンター3台、現金2万元以上を押収した。2月12日、莫さんは「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで保釈され帰宅した。

 2021年2月2日、高唐県公安局国保の警官は、莫さんに「明日8時に公安局に来い」と電話をかけたが、莫さんは迫害から逃れるため、行かなかった。

 2021年5月30日午前7時、県公安局国保と姜店派出所の警官らが、莫さんの自宅にやって来て、外の大型電源スイッチを切って停電させた。莫さんは様子を見に部屋を出たところ、待ち構えていた5、6人の私服警官に連行された。

 1回目の裁判

 2021年11月23日午後2時、裁判官、検察官らは聊城市東阿県裁判所におり、莫さんは高唐県留置場にいる状態で、莫さんに対する1回目の不当な裁判がオンラインの形で行われた。莫さんの弁護士は法廷で莫さんの無罪を主張した。東阿県裁判所側は、莫さんが態度良く罪を認めれば、軽めの5年の判決を下し、罪を認めない場合は7年の判決を下すと強調した。

 2回目の裁判

 2021年12月9日、東阿県裁判所は莫さんに対する2回目の不当な裁判を行った。その原因は、11月23日の裁判で莫さんが提示された証拠を否定したことで、警官らが引き続き莫さんを陥れるための証拠を探し、新しい証拠が収集できたからだという。

 12月13日午後、莫さんの弁護士は、莫さんが懲役7年の実刑判決を言い渡され、2万元の罰金を科されるという内容の判決書を受け取った。莫さんは一審判決の手続き違反、事実認定の不明確さや、法律の適用の誤りがあるとして、弁護士を通じて聊城高等裁判所に控訴した。

 3回目の裁判

 今年6月17日午前10時頃、聊城市東阿県裁判所で、莫さんを迫害するための3回目の裁判が行われた。裁判では、裁判長・趙麗艶は一審の裁判長と同じく、裁判の冒頭で莫さんに「罪を認めるか、認めないか」と質問した。莫さんは罪を認めないと答えた。趙麗艶は再び、「もう一度聞く、罪を認めるか、認めないか」と聞いた。莫さんは再び無罪だと主張した。趙麗艶はしばらく沈黙して、数分後、「10分間休廷」と宣告し、他の裁判官と法廷から出て行った。休廷が終わって、趙麗艶らは法廷に戻り、趙麗艶は莫さんに対し、「あなたの態度に鑑みて、懲役7年の実刑判決を宣告する」と言った。

 その後、聊城高等裁判所が不当な判決を支持したことが分かった。

 苦難の人生 幸運にも法輪功と出会う

 莫さんは、もともと幸せな家庭を持ち、妻と二人で娘と息子を育てていた。1996年、娘が10歳、息子が7歳のとき、一家は災難に見舞われた。7月29日の午後、莫さんの息子ともう一人の男の子が川に落ちてしまい、それを知った娘は急いで畑で作業をしていた両親を呼んだが、結局二人の子供を救うことができなかった。

 息子を失った莫さん夫婦は泣き暮らし、時には食べられなくなり、息子を思うたび眠れなくなり、毎日毎日、悲しい日々を過ごしていた。

 親戚に説得され、莫さん夫婦はもう一人の子供を産もうと考えたが、莫さんの妻はすでに妊娠できないように手術を受けていたため、もう一度卵管を接続する手術をしなければならなかった。手術が成功しなかったため、莫さんの妻は体調を崩しただけでなく、多額の借金を作ってしまった。このような圧力の下、莫さんの妻は精神喪失になり、自殺まで図った。仕方がなく、莫さんは妻を精神病院に入院させたが、毎回見舞いに行く時に、妻は莫さんを抱きしめて離さず、泣き出して家に帰りたいと莫さんに懇願し、なかなか離さなかったので、病院の医師は電気棒で電気ショックを与えた。莫さんは見ていられないので、妻を連れて家に帰った。

 1997年、近所の人たちから法輪功を学ぶと体が丈夫になると聞いて、薬を飲んでいる最中の莫さんの妻は試してみた。数日後、莫さんの妻は身体の調子が良くなったと感じ、薬を全部捨てた。1カ月後、身体が軽やかになり、性格も明るくなった。妻の変化を見て、莫さんも法輪功を学び始めた。以来、家族は再び幸せを手に入れた。

 しかし、2020年2月9日、莫さん夫婦は高唐県公安局国保と姜店派出所の警官らにより不当に連行された。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/10/16/450818.html)
 
関連文章