2022年 172人の法輪功学習者が迫害で死亡(二)
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 【明慧日本2022年1月12日】(中国=明慧記者)

 (前文に続く)

 4、3回も判決を受け 法制日報元記者・楊智雄さんは迫害され死亡

杨智雄

楊智雄さん

 河北省保定市雄県の学習者・楊智雄さん(58)は2020年12月、懲役6年6カ月の判決を受けた。そして、2022年8月10日夜8時46分、河北唐山協和病院のICUで他界した。その時の楊さんは痩せこけ、目は大きく開いていた。

  楊智雄さんは河北省の経済貿易大学を卒業し、河北省『法制日報』社の元記者である。その後、石家荘卓達不動産の販売責任者、北京のある外資の主任を経験した。法輪功を学んでいることを理由に、楊さんは2003年6月に身柄を拘束され、懲役4年の不当な判決を宣告され、妻の祁ホン瑾さんも2年の労働教養処分を科された。楊さんは解放された時、それまでの仕事を失い、アルバイトで生活を維持していた。2008年、楊さんは保定市の「法制教育センター」(洗脳班)に拘禁され1カ月あまり洗脳された。2012年12月、雄県裁判所は楊さんに懲役3年の判決を言い渡し、楊さんを唐山冀東刑務所に収容した。2020年12月、楊さんは3度目に6年6カ月の判決を宣告され、冀東の第五刑務所の第五監区に拘禁された。

 2022年7月、刑務所から、家族に楊さんが危篤状態に陥り、唐山協和病院のICUにいるので、面会に来るよう連絡があった。家族が楊さんに会いに行った時、楊さんは痩せこけて、手枷と足枷をつけられたままで身体にはいろんなチューブが差し込まれていた。医者は「楊さんは骨髄腫で、健康状態はとても悪いので、化学療法は出来ない。ひとまず輸血とタンパク質の注射をしているが、少し回復したら、また化学療法で治療する」と言った。

 ここ1年あまりで、楊さんは健康で明るい人から迫害により衰弱し、数種類の病気になって死亡するまでに至った。唐山冀東刑務所は楊さんにどのような拷問と虐待を加えたかは計り知れない。

 5、拷問を受けて死亡した宋耐文さん 生前江沢民を告訴した

 河北省遷安市閻家店郷の学習者・宋耐文さんは法輪功を学んでいるとして、中共当局から迫害を加えられ、冀東刑務所に6年間も拘禁され、殴打、タバコの火傷、厳しい「訓練」、スタンガンで性器への電気ショックを30分与えるなどの拷問を繰り返された。10年以上にわたる残酷な迫害の末、家族もバラバラになり、心身ともに大きな被害を受けた宋さんは2022年7月8日に58歳でこの世を去った。

 2015年6月18日、宋さんは、法輪功迫害の元凶である江沢民を最高検察庁と最高裁判所に告訴した。宋さんは訴状で、「江沢民の行為は、私個人と私の家族に大きな損害を与えました。法の尊厳を守り、自分自身の法的な権利を守り、江沢民グループによる法輪功学習者を迫害した真実を多くの人に理解してもらい、国が道徳崩壊にならないように、私はここで江沢民を刑事告訴し、彼の行為を刑事責任および経済的補償責任など、法律に基づく責任を追及します」と書いた。

 6、ハルビン市の葛振華さん 呼蘭刑務所で迫害され死亡

 ハルビン市阿城区の学習者・葛振華さんは、2016年6月、法輪功迫害の実態が書かれた資料を配ったとして裁判所に懲役7年の判決を宣告され、ハルビン市呼蘭刑務所に拘禁された。その後、同刑務所で迫害を受け、葛さんは脳出血を起こし、2022年10月22日に死亡した。享年67歳。

 家族が刑務所側から通知されたとき、葛さんはすでにハルビン医科大学第二病院の集中治療室に搬送されていた。刑務所側は「入院費用が1日1万元だ」と、家族に支払うようにと言った。家族は貧困でその費用を払えなかった。そして、刑務所側は家族に治療を放棄するという同意書にサインをさせた。

 呼蘭刑務所は、2年の執行猶予付き死刑、無期懲役、15年以上の懲役を言い渡された者を拘禁する場所なのに、学習者も入れられている。不完全な統計によると、1999年7月20日以来、17人の学習者がこの刑務所で迫害され、死亡した。

 7、10年以上刑務所に拘禁され 李民さんは死亡

 ハルビン市通河県の学習者・李民さんは、拘束、殴打、労働教養処分を受けたうえ、2005年7月に懲役5年、2013年に懲役5年6カ月、計10年6カ月の判決を受けた。黒竜江省呼蘭刑務所と泰来刑務所に残酷な迫害を10年余り加えられた李さんは、2022年7月6日に死亡した。享年52歳の若さであった。

 李さんは、呼蘭刑務所で警官2人に小白竜(プラスチック管)で数十回殴られ、「三書」(懺悔文、誓約書、決裂書)にサインするように強いられた。受刑者4人は李さんの頭にビニール袋をかぶせ、鼻孔にタバコ2本を挿入して火をつけて、窒息死しそうな状態にさせた。4人はまた、李さんを取り押さえて、李さんの胸部と肋骨を拳で、力を入れて前後に押したり、足で李さんの両腕を踏んで動かないようにしたりして、夜中まで苦しめた後、李さんの頭と足をくっ付けたまま、李さんをベッドの下に押し込んだ。この時、李さんは腰の痛みで耐え難く、両手で背中を触ると、背骨が出てきそうな感じだった。

 8、内モンゴルバイリン左旗の季雲芝さんは迫害により死亡

 内モンゴル自治区バイリン左旗の学習者・季雲芝さん(女性)は2022年の正月(旧暦)左旗公安局の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の大隊長・徐剣峰などによって連行された。3月21日午後、季さんはバイリン左旗病院で死亡した。享年66歳。季さんは生前、留置場で警官と受刑者に殴られて危篤に陥った。季さんは、かつて同じ留置場の人に「もし私が死んだら、それは迫害されて死んだことに間違いない」と言った。

 季さんは連行されてから、留置場に送られ、48日間殴打、精神的な虐待を受けた結果、死亡した。 

季云芝

季雲芝さん

 季さんは留置場で拘禁されてから断食して迫害に抵抗した。季さんは留置場の所長・高永剛、監察医・田志軍、警官、受刑者などに罵られ、辱められ、拷問などの迫害を受けた。高永剛は田志軍を指図し、季さんの鼻から灌食させた。田志軍は何度も季さんを平手打ちした。

 2月11日、公安局は季さんの家族に、左旗病院に行くようにと通知した。病院側が家族に季さんの危篤通知を渡した。当時、季さんはすでに昏睡状態になり、意識もなかったが、足枷をつけられたままだった。

 2月12日、家族は公安局に行き、季さんの治療のための保釈を申請したが、三つの条件を出された。その条件を満たさなかったため、季さんの保釈を拒否された。

 3月20日午前、公安局は季さんの夫に病院へ季さんの見舞いに来るようにと知らせた。そして、夫は季さんの状態を見て、再三、季さんの解放を求めたが、警官は「上の承認がなかった」という理由で、季さんを解放しなかった。

 その翌日、家族は公安局から、季さんの死を告げられた。

 季さんが死亡した後、バリン左旗公安局は多くの警官を動員し、遺体を見張った。警官らが季さんの遺体を密かに葬儀場に運んだ後、すぐさま4、50人の警官が葬儀場で見張った。季さんの家の周りにも特別警察隊や刑事公安、私服警官がやってきて見張りにつき、監視した。

 9、吉林省の尹志波さん 警官に窓から突き落とされ、死亡

 吉林省延吉市の学習者・尹志波さんは2021年3月16日、自宅に押し入って来た警官2人によって窓から突き落とされて死亡した。享年44歳。

'图:尹志波一家'

尹志波さん一家

 尹さんは貧しい農家に生まれた。頭の良い尹さんは、兄や姉より勉強ができ、成績の良い秀才として一家の誇りだった。機械が好きだった尹さんは、専門学校を卒業後、学んだ技術を活かして、村人の農作物の生産量を増やす手助けをしようと決意した。春の耕作、秋の収穫の農作業が忙しい時は、尹さんはまず村人たちの農作業を手伝い、自分の家の農作業を後回しにした。その結果、農作業に最適な時期を逃してしまい、毎年、自分の家の収穫は村人たちよりも少なくなってしまった。

 1996年、尹さんはゼロから新しい農業機械レンタル会社を設立した。その後、トラクター、ハーベスター、シーダー、フォークリフト、コーン脱穀機などの各種の農業機械を保有し、総資産50万元以上になった。尹さんは心優しい、おおらかな人柄で、朝陽川鎮で名が知れ渡っていた。

 尹さんは1999年3月から、心身ともに健康になる気功「法輪功」を学び始め、いっそう優しくなった。法輪功の基準に従って自分を要求した尹さんは、1999年、中国共産党当局が法輪功迫害を引き起こしてから、さまざまな方法で人々に法輪功迫害の真実を伝えていた。

 2021年3月16日、中共当局が法輪功に対する誹謗中傷の嘘を信じた人が尹さんのことを通報した。そして、警官は尹さんの自宅に押し入り、法輪功の書籍や『共産党についての九つの論評』などを探し出し、押収しようとしたところ、尹さんに阻止された。しかし、パジャマ姿の尹さんは警官2人に殴られ、窓際に押しやられた。それから、警官2人は、抵抗した尹さんを窓から突き落とした。落下した尹さんは死亡した。

 その場にいた尹さんの妻・王秀華さんは、夫の遺体と対面したとき、夫の悲劇的な死の現実を受け入れられず、悲しすぎて、何度も失神してしまった。幼い息子も、父の遺体を起こそうとした。

 そして、近隣の人たちは警官を非難し、政府に警官2人に賠償を要求し、判決を下すように求めた。しかし、目撃者の証言や人々の前で犯行に及んだという事実を前に、延吉公安局は尹さんの死に対して、警官の故意による傷害で死亡したのではなく、尹さんが誤って高所から落下して死亡したという結果を出した。

 それから、家族や親戚は不平を訴えたが、村・郷の政府、公安部門から脅迫や威嚇を受けた。

 兄の尹志豊さんは、弟のために何度も陳情に行ったが、すべて地元に送還された。その上、村委員会から「もう一度尹志波の陳情をしたら、お前の土地を没収し、契約を解除するぞ」と脅された。アメリカ在住の妹・尹子萍さんはロサンゼルスの中国総領事館に抗議を繰り返し、中国本土の公安・検察庁に「尹志波の死因を徹底的に調査するように」と、要求した。同年7月15日、尹さんの甥・徐暁剛さんは法輪功学習者だと、疑われて15日間拘束された。

 尹さんがこの世を去って1年以上が経ったが、犯人はいまだに法律的な罰を受けていないという。

 中共と江沢民は法輪功を迫害しており、中国人の誰もが被害者になっている。中共はあまりにも罪が大きくて、天が滅ぼすほど邪悪な存在である。司法関係者に忠告したいのは、中共に幻想を抱かないように、そしてその邪悪さを認識してこそ、その支配から逃れることができるのです。同時に、大紀元のホームページで、中共から「脱退」することを宣言し、「党に従う」という呪いを解き、その海賊船から降りることができる。中共と一緒に埋葬されないようにしなければならない。

 法輪功迫害に参加した罪人の悪報がすでに始まっており、法輪功の名誉の回復、冤罪を晴らすことは、そう遠くない。この最後の時期、まだ迫害に参加している人は、ただちに悪事をやめ、法輪大法の師父に心から懺悔し、不当に連行、拘禁されている学習者の解放に積極的に協力し、自らの償いの証として、天の許しを得ることができる。

 (完)

 付録:2022年迫害より死亡した法輪功学習者の統計(ダウンロード34KB .xlsx)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/1/4/454287.html)
 
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