【明慧日本2022年1月13日】(中国=明慧記者)中国共産党当局は2022年、江沢民の法輪功学習者(以下、学習者)に対する「名誉を汚し、経済的に破綻させ、肉体を消滅させる」という滅絶政策を継続的に執行し、「ゼロ行動」や「掃黒除悪」(暴力団など犯罪集団の取り締まり作戦)、「中国共産党第二十次全国代表大会のための治安の維持」ということを口実にして、学習者の迫害に加担した。
明慧ネットが報道した統計によると、2022年に中国共産党(以下、中共)の警官に連行や嫌がらせを受けた学習者は7331人(連行3488人、嫌がらせ3843人)。240人が強制的に洗脳班に入れられ、2193人が違法な家宅捜索(11人が身体検査、カバン検査)を受けた。そして78人が放浪生活を強いられ、128人が採血(髪の毛の採取、音声録音、指紋採取、足形、唾液採取、DNA検査、尿検査)などの検査を受けた。2022年に学習者172人が迫害により死亡し、633人が判決を下された。
2022年、迫害を受けた中国国内の学習者の延べ人数統計 |
2022年、中共に連行、嫌がらせ、洗脳の迫害を受けた学習者の延べ人数 |
学習者に対する迫害は中国本土の30省、自治区、直轄市に及んだ。
連行被害が最も多い地域は、山東省507人、黒龍江省477人、河北省357人、吉林省298人、遼寧省284人、四川省275人、湖北省195人、北京市162人、湖南省110人となっている。
嫌がらせの被害が最も深刻な地域は、河北省655人、山東省555人、四川省519人、黒龍江省380人、吉林省329人、湖北省272人、湖南省182人、遼寧省133人となっている。
強制洗脳が最も厳しい地域は、湖北省76人、四川省40人、山東省33人となっている。
2022年、65歳以上の高齢の学習者971人が連行され、嫌がらせの迫害を受けた。その内訳は、90歳から100歳が9人、80歳から90歳が197人、70歳から80歳が438人、60歳から70歳が327人となっている。2022年7月12日、大慶市竜南公安分局の警官は98歳の李さんを含む地元の学習者を少なくとも11人を連行した。
迫害を受けた学習者は、公務員、大学教授、教師、副局長、代表取締役社長、社長、翻訳家、医者、工商局幹部、地方税局幹部、警官、上級エンジニア、修士、画家、会計士、プログラマー、デザイナー、ラジオ局のディレクター・編集者など、各界のエリートが含まれている。
2022年、中共の警官と社会保障局は、学習者から296万2249元と1万9311米ドルを奪い取り、82人が年金の支給を停止された。
情報収集期間は2022年1月1日から2022年12月31日まで、その前に発表されなかった案件も含まれる。
一、2022年、3488人が連行される
明慧ネットの統計報道によると、2022年、中共の警官は学習者3488人を連行した。
2022年に連行、嫌がらせを受けた中国各地の学習者の延べ人数統計 |
迫害事例
1、吉林省の姜永芹さんは警官から拷問や性的暴行をうけ 弁護士と家族が提訴
姜永芹さん |
吉林省吉林市の姜永芹さん(54)は、竜潭公安分局の新安派出所の警官に連行された後、吉林省公安庁特別訓練室の警官から拷問を受け、胸を触られ、ズボンを脱がされて性的な暴行をされるなどの迫害を受けた。2022年8月19日と9月27日、姜さんの弁護士と家族は二度にわたって吉林省各級司法関係部門に、吉林省公安庁、吉林市公安局などの責任者・警官を告訴したが、吉林省検察庁、吉林市公安局、検察庁、竜潭公安分局、竜潭区検察庁、昌邑区検察庁、および司法部門によって妨害された。
姜さんは浙江理工大学の教授だった。当局が法輪功迫害を開始してから、法輪功を学び続けている姜さんは常に嫌がらせをされ、懲役3年の判決も受けた。
2022年6月12日、姜さんは新安派出所の警官に家宅捜索をされて吉林市竜潭区水部ホテル102室に連行された。7月7、8日、黒い袋を頭に被せられた姜さんは、知らない場所に連れて行かれた。そこで、吉林省公安庁の警官2人と吉林市公安局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官2人は姜さんの鼻に辛子を入れたり、火をつけたタバコを鼻に挿入したりなどの拷問を加えた。その後、警官らは2時間ほど姜さんにわいせつな行為をし、心身ともに大きなダメージを与えた。
7月21日、姜さんは吉林市舒蘭留置場に送られた。そして、7月29日と8月2日、弁護士は吉林市舒蘭留置場に行き、姜さんと面会した。姜さんは自ら受けた迫害を弁護士に伝えた。
8月19日、数人の弁護士でチームを作り、姜さんを拷問した吉林省公安庁と吉林市公安局の責任者・警官に対して、吉林市検察庁、監察委員会、全国人民代表大会、政法委、婦人連合会に訴え出たが、ほとんどの部門に受け入れられず、しりぞけられた。婦人連合会は、「上級機関に伝える」とし、弁護士の告訴状を受理した。
弁護士と家族は、迫害から権利を守るために、多くの紆余曲折を経た。吉林省・市の各級の司法機関は責任を回避するため、姜さんに対する拷問のことを隠蔽しようとし、公務員による犯罪を無視していた。
8月15日、妻の姜さんが受けた迫害の詳細を明らかにし、妻の無条件解放を要求する熊琦さん |
2、北京の張秀芬さん 8人の警官に殴られ数カ所骨折
北京市豊台区の張秀芬さん(70代)は2022年7月5日、豊台区青塔派出所の警官らに不当に連行され、8人の警官と補助警官から激しい暴行を受け、胸椎と肋骨を骨折し、腰椎の圧迫骨折を負った。
7月5日、張さんは法輪功迫害の実態を人々に伝えていたところ、法輪功に対する誹謗中傷を信じている者に通報された。帰宅途中で、張さんは豊台区青塔派出所の警官らに不当に連行され、そして、派出所で警官4人、補助警官4人、計8人の警官に暴力を振るわれた。
豊台区610弁公室の関係者は張さんの家の鍵を持ち去り、数人の警官を連れて張さんの自宅に侵入し、法輪功の書籍十数冊、法輪功創始者の写真、数冊の明慧週刊と正見週刊、および1500元の現金を押収した。
張さんは重傷を負ったため、留置場の入所基準を満たさず、2日後に保釈されて帰宅した。
その後、張さんは航天中央病院で受診したところ、胸椎と肋骨の骨折、腰椎の圧迫骨折と診断された。
1999年7月、当局による法輪功への弾圧が始まって以来、張さんは迫害の実態を人々に伝え続けたとして、数回連行され、それぞれ1年6カ月、2年、2年6カ月の労働教養を科されたことがある。何度も洗脳班に拘禁された張さんは殴打、侮辱などの迫害を受けた。2016年10月、張さんは再び地元の警官に連行され、懲役4年6カ月の実刑判決を言い渡された。
3、河北省の張憲さん、王志山さんは警官に連行される
河北省廊坊市香河県の張憲さん(49歳男性)と王志山さん(51歳男性)は2022年9月28日夜9時、地元の国保、派出所の警官にドアをこじ開けられ、家に侵入された。警官らは家宅捜索をし、大量の私物を押収し、2人を連行した。その後、2人は香河県留置場に拘禁され、同年10月、逮捕状が発付された。
この案件は、香河県国保の警官らが、尾行行為などの手口で、意図的に張さんと王さんに濡れ衣を着せたものであった。2人が連行された後、家族も圧力をかけられた。国保の警官はそれぞれ2人の家に行き、家族を脅してサインを強要した。王さんの家族は、王さんのために弁護士を雇ったが、国保の警官は疫病を理由に、弁護士と王さんの面会を阻止した。その後、弁護士は一度だけオンラインで王さんと面会した。この「案件」は検察庁に送致されたが、検察は「追加調査」のために一時的に公安局に差し戻した。
河北省警察学校を卒業した張さんは、法輪功を学んだ後、真・善・忍に従って自分を律し、何事にも法輪功の基準に従い、真面目に働き、責任感があった。他の人から贈り物をもらわず、身辺を整え、清潔な人格を保った。1998年、廊坊市の優秀警官として表彰され、省政府から賞を受けた。しかし、中共が法輪功迫害を開始してから23年間、張さんは厳しい迫害を受けた。県の洗脳班2回、市の洗脳班2回、4回も洗脳班に入れられた。労働教養処分を3回受け、石家荘労働教養所に2回、唐山開平労働教養所に1回、拘禁された。また、高額の罰金2回を科せられた。
王さんは、故郷の香河県渠口鎮東梨園村で村の医者をやっていた。しかし、法輪功を学んでいるとして、何度も派出所や洗脳班に連行され、殴打、スタンガンでの電気ショック、罰金などの迫害を加えられた。診療所は閉鎖に追い込まれ、迫害から逃れるために10年以上放浪生活を強いられた。
4、四川省成都の劉嘉さん、激しい暴行を受けて胆嚢摘出
四川省成都市の劉嘉さん(53歳男性)は連行され、2カ月間拘禁された。その間、激しい暴行を受けた結果、左足の骨折と胆嚢炎を発症し、病院に運ばれて胆嚢摘出手術を受けることになった。劉さんはその後、彭州市検察庁から逮捕状を発布された。
劉さんは2022年1月6日朝、仕事で彭州へ車で移動中、彭州市軍楽派出所の警官に連行された。午後2時頃、警官は劉さんの成都の自宅に侵入し、パソコン7台、携帯電話3台、Bluetoothサーバー、法輪功の関連書籍、プリンター、ブックカバー260枚、現金2000元、乗用車など、私物を押収した。連行に参与したのは、成都市国保の警官だった。
劉さんは同日、彭州市にある「都市雲端ホテル」の4階に連行され、翌日、監視カメラのない部屋に入れられ、激しく殴られた。左足の骨が折れ、胆嚢炎を発症し、病院に運ばれて胆嚢摘出手術を受けたという。
このホテルで18日間も拘束された劉さんは、日光が入らない部屋に入れられた。弁護士の介入後、1月24日に彭州市留置場に移送された。入所した時、劉さんは歩けず、2人の警備員に支えられ、入所の身体検査もさせられなかったが、ホールで服を脱がされて写真を撮られ、右ひざにしこりがあると言われた。
(続く)